フランスでの体感

フランス滞在を終了し、シンガポールで記事を書いています。
私自身新たしい体感をできたことが最大の収穫です。
下記覚書程度ですが、記して置きます。

1,ネットワークに繋がらないと不安でいっぱい。

フランスではチケットやスケジュールなど、全て電子化されています。イモトのWIFIも準備しました。しかし、僕ら世代は今回不安だったので紙に印刷して持ってきました。しかし、しかしです。初日のリヨンでその洗礼をうけました。全くWIFIが繋がらない。ネット上のチケットにたどり着けません。紙のチケットを見るとふたりとも同じ席を印刷してきていました。大ピンチです。チケットがありません。しかもWIFIがないとグーグルでのスタジアムまでの道がまたわからん。なんとかトラムにのってスタジアムまで行ったところで、WIFIが繋がり、ことなきを得ました。しかし、日本では当たり前のネットが、フランスでは当たり前に繋がらないことでこれだけ不安になるのかと実感です。このブログ自分のサイトにさえ入れません。しかしです。これはその後延々と続く「ネット繋がらない問題」のほんの序章に過ぎなかったのです。

2,電気自動車の充電にもWIFIが必要

フランスはガソリンがバカ高く、電気自動車の充電設備が充実していると聞いて、レンタカーは電気自動車にしました。ところがです。電気自動車の航続距離は看板だおれで、満タンにしても200kmしか持ちません。確かに充電設備は充実していて、サービスエリアやスーパーの駐車場には必ずあります。何度も充電しながらリヨンからトゥールーズ、ボルドーを順調でした。ボルドーで満タンにしてトゥールーズに帰る途中で遂にトラブル発生です。ボルドーからトゥールーズまで、その距離354kmです。当然、車の電池は持ちません。しかし途中のサービスエリアでの給電でネットがつながりせん。大大ピンチ。どうしたらいいのか?時間は夜中の12時近くです。ここから実に次の昼まで、電気自動車を巡る一大惨劇が続くのでした。その話はとても長くなるのでそれは別に記事にします。

3,フランスではストは当たり前、市民は寛容で、皆ストを応援

これまでの私のフランス訪問では、必ずストの影響を受けました。地下鉄が動かないとか、空港のバゲッジ部門が時間限定のストをしてたり、とか。もはや、日常茶飯事でした。今回の訪問では、不思議にまったくストに合わないので、そのところは順調でした。しかし、最終日にやはり不意に思わぬストに出くわすことになったのです。それはルーブルの従業員組合のストでした。9:00の回を予約して遅れてルーブルについたこところ、どこも長蛇の列。なんの説明もないままです。しばらくして、ストだという情報が入りました。実際に入場できたのは2時間半後となったのです。しかし、その間誰も文句を言いません。ほとんどの人が、「従業員頑張れ」の立場なのです。日本でストでも起こしたら、組合にも批判がでようものなのに、フランスはさすが民主国家。これぞ民主国家であると実感した次第です。

4、パリはフランスではない。パリだけがパリである。

これまで私は実はパリにしかいったことがなく、今回初の体験で南フランスからノルマンディ方面まで、車でまわることができました。
そこで感じたことは、表記の通りです。地方の街はパリとは全く違った様相をしています。街ごとに独自の歴史があり、町並みがあり、人がいます。同じ国かと思うほど、文化的に違っています。ワールドカップのせいなのか、どこでもフレンドリーに迎えてもらえます。しかもジャパンのジャージを着ているだけで、向こうからも声をかけてもらえます。道に困っても親身になって教えてもらえました。英語もフランス語もできないアラブ系の人でも一生懸命教えてくれようとします。感動しました。
パリでは全くこんな訳には行きません。例えばシャルル・ド・ゴールのイミグレの担当者は全くビジネスライクで長い列ができているのに全く急ごうとしません。カウンターも2箇所だけで、全く増やそうとしません。結局入国に1時間以上もかかりました。
また、安ホテルにしたせいか、そのホテルカウンターの女性は手続きの最中ニコリともしません。しかも手続きの途中で突然いなくなり戻ってきません。隣の黒人の係の人も全く何もしてくれません。(実はいなくなった彼女は建付けの悪い扉のせいで出て部屋から出てこれなくなっていたのでした。)諦めてもう部屋に向かいました。
一方パリでは金持ち優先の香りも感じます。ブランド・ショップや、日本人が高い買い物をする店はどこも愛想がいいのです。
こんな本当のパリやフランスを体験できるのもツアーでなく、個人旅行の醍醐味です。

5,ニースの有料トイレに騎士道を見た

ニースの駅での話です。ニースの駅のトイレは有料トイレで、1人1ユーロかかります。長い列ができていました。その列は日本とは違って、男女同じ列なのです。当然女性が多いのです。男性トイレは空いています。そんな中一人の高齢の男性(80歳台?)が列に並びながら必死に我慢しています。女性陣からは先にいけと促されますがその老紳士は、ガンとして従おうとしません。女性陣もみな我慢しているのに俺だけ先に行く訳にはいかないと意地をみせるのでした。もう手が震えています。それでも我慢するのです。この老紳士こそ、女性陣を守る本物のフランスの騎士です。ニースのトイレに騎士道を見た瞬間でした。

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