フランスワインのお勉強 第十四回 ブルゴーニュ(その2)ボージョレー

ボージョーレーといえば、ボージョレーヌーボーです。
毎年11月第3木曜日が解禁日で、日本でもお祭り騒ぎになります。

ブルゴーニュの中でボージョレーの面積は約半分を占めます。さらにボージョレーのワインのうち半数はボージョレーヌーボーとして出荷され、そのまた半数は日本に向けて出荷されています。

ヌーボーとはプリムール(試飲用仕様)のことです

製造方法

ぶどうはガメイという品種を使います。フレッシュで渋みが少なく、若々しい味です。

さらに、このガメイを活かすために、マセラシオンカルボニックという特殊な製法を採用しています。カルボニックとは二酸化炭素のことです。

収穫後すぐに潰さずに縦長のタンクに入れると、発酵によって二酸化炭素が出ます、この二酸化炭素で蓋をした状態にすると、ぶどうの色素が出やすくなり、タンニンの抽出が抑えられ、果実味も加わります。その後で破砕してから発酵させるという手順です。

もちろん、熟成はせずにできたらすぐ瓶漬めして出荷されます。

いつ頃からか

元々は農民の間でその年の収穫を祝う祭りだったそうです。ところがその早熟のワインがフレッシュと評判を呼び、1968年から輸出が始まりました。我先にと出荷の競争になるので最初は11月11日と解禁日を決めました。時差の関係で日本は最初の方に解禁日がきます。日本への出荷が始まったのが1976年で80年代のバブル景気に合わせて日本で大流行します。日本への出荷は舟済みではなく空輸されます。1984年から11月の第三木曜に解禁日が変更されました。1990年のバブル絶頂期には47万箱が輸入されました。その後下火になりますが。バブル後も2000年には60万箱を記録しています。その後も日本でのブームは続いています。

このように大騒ぎをしているのは日本だけです。

 

クリュボージョレー

ボージョレーには長期熟成に耐えるワインもあります。AOCは13地区存在します。近くの大都市リヨンは昔からボージョレーのワインの消費地でした。

リヨンではラグビーW杯が行われますが、ヌーボーの解禁日の前の10月上旬には決勝戦が終わってしまっています。リヨンでワインを飲むならクリュボージョレーにしておきましょう。

ボージョレーの赤ワインは、ピノ・ノワールでなく、全てガメイで作られます。

モルゴン

ムーランナヴァン

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です