新ルール ゴールラインドロップアウト

ゴールラインドロップアウト
このルールも8月から採用になっています。

A、攻撃側がインゴールでノックオンした場合、B、インゴール内でボールが攻撃側防御側でヘルドアップになった場合、C、攻撃側が蹴り込んだボールをディフェンス側がグラウンディングした時
これら全て、ディフェンス側のゴールラインからのドロップアウトになります。

現行のルールでは、1はディフェンス側の5mスクラムで再開、2は攻撃側の5mスクラムでの再開、3は22mラインからのドロップアウトでした。

 

狙いはスクラムにかける時間を節約してボールを動かすラグビー、見ていて面白いラグビーにするということです。

 

どのような影響があるでしょうか
1、これまで、再開が5mスクラムだったり、22mラインからのドロップアウトだった時は、再開までの時間がかかります。これがドロップアプトになることは、攻撃側がディフェンスのストラクチャーを作る間を与えないことになり、やりように世よってはアンストララクチュアーを作りやすくなります。

2、しかし、ドロップアウトからのマイボールの再獲得は難しいものがあります。今までの22mドロップアウトはキックが22mラインを少しでも越えれば成立なのに、今回は少なくとも5mラインを超えないとドロップアウトとして競対馬戦。虚をついたつもりが策にハマってボールを失ってしまうこともあります。しかも今回からは22mラインではなくゴールラインからのドロップアウトなので再獲得に失敗してしまうと、即トライを献上してしまうことにつながります。

3、インゴール内でのヘルドアップの場合は、トップレベルではTMOが用いられることが多いので、その場合はドロップアウトでもレフリーの管理下でゲーム再開になると思われます。虚をついたプレーは出にくいはずです。

4、Cの場合は背走してボールを追うプレーヤーの判断はこれまで以上に難しくなります。インゴールで抑えることが必要です。また蹴り込んだチームがどれだけ追っているのかも次のプレーの選択の判断材料になります。
全く追ってこないのであれんば、グラウンディングした後にちょっと(5mだけ)けってマイボールを獲得できます。その後ランでもキックでもなんでもできそうです。
また追ってくる人が少人数の場合、オープン側にも自陣インゴールまで戻るプレーヤー(逆側のWTBなど)を配置しておくことでができれば、そちらに素早くパスを放ることで、確実にドロップアウトはマイボールすることが可能です。

5、マイボールドロップアウトのディフェンス側の工夫が必要になります。素早くストラクチャーを作ればそれに勝るものはありませんが、状況によりそう簡単にディフェンスストラクチャーはできにくいと思います。

6、このルールの採用により、インゴールへ蹴り込む戦法が多用されるようになるのではと思われます。今までも蹴り込む戦法はアドバンテージ下でなければ、トライにならなければドロップアウトになる可能性が高かった選択肢でした。その時は22mラインからのドロップアウトだったのですが、今回からはそれよりも22m前しかもトライの寸前ゴールラインからのドロップアウトになるのですから、失敗のリスクは大きく軽減されています。しかもディフェンスがいる限り、相手はリスクを負って再獲得を狙うことも難しいのです。しかし、インゴールへのボールの組織的な追い方も求められます。クイックドロップアウトでの再獲得を防ぐ必要があるからです。

7、インゴールドロップアウトの再開は再獲得を狙うというより、慎重になると思われます。チャージされないようにインゴールの少し深い位置からドロップキックがされると思われます。また時間をかけて、より相手陣へ深く蹴り返すようなドロップアウトが望まれるでしょう。ドロップキックのスキルの長けた選手を数名持っていればそれも有利になります。

 

 

 

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