全く波乱なし、ラグビー高校と大学の決勝戦

正月の7草粥、幕が開けてもこの週末はままだラグビー漬けです。
花園と国立で高校と大学の決勝戦がおこなわれました。

両方の決勝戦とも、かなり力の差が歴然としていて、強いものが先制し、かなり余裕をもって順当に優勝したというものでした。
というわけで密かに期待した波乱はおきませんでした。

高校ラグビー決勝戦

花園決勝戦の常連校で経験値の高い仰星に対して、初めてベスト4の壁を破った国栃の対戦ですから、最初から予想はつきます。しかも、仰星は昨年の準々決勝でヒガシと21−21の引き分けで終わり、無敗で花園を去っており、優勝へのでのモチベーションは高いです。国栃はBシードで戦前から優勝候補としては名前は出ていませんでしたので、よくぞここまで勝ち上がっってきたなというところです。優勝へのモチベーションやフィジカルのケア、環境や準備などファンダメンタルな部分での差は初めから大きかったと思いました。

國栃はこれまでの勝ち上がりでは、守って、スクラムも強く、PG選択など確実なプレーのオーソドックスなチームでした。そのスタイルで強豪校をねじ伏せてここまで来たのですから、相当な力を持っているチームと言えます。ただなかったのが経験値や実績でしょう。田村兄弟、武井日向など日本代表やリーグワン、大学での中心選手、スター選手を多く排出しているのですから、何年も前からすでに屈指の強豪チームと言っても良いレベルを維持しています。さらに今年は個性的で魅力的で才能豊な2年生(青柳くん怪我が心配)が多く、今後がたのしみです。目標にされ、挑戦を受ける立場になったと思います。

このゲーム新ルールの適用の明暗が何度かおこりました。仰星は国栃のバック3の位置を見極めて、50−22を何度も成功させました。國栃の青柳くんはゴールのフラッグ際に蹴られたボールに対して処理を誤って、追加点となるトライを献上してしまいました。ゴールラインドロップアウトを避けようとする迷いが出たものと思われます。

 

大学ラグビー決勝戦

こちらも力の差は歴然でした。スクラム、ラインアウト、ブレークダウン、ディフェンス、ルーズボールなどすべての面でさらに対抗戦での対戦(11月9日)よりもその差は開いていました。帝京は破壊力、決定力が一段と上がっていました。前半はトライを4つも取りながらゴールがはいらないという状況でも、勝負どころでインターセプトでトライなど完全に試合を決定づけました。全く危なげありませんでした。

明治のアタックは工夫がなく、多くの機会があったラインアウトでもクリーンにボールが確保できても、ただ外に回すだけの単調な攻撃に終止してまったく前にでることができません。後半は縦の攻撃の連続が外のスペースをつくっていたので前半から縦の攻撃の選択が必要だったと思います。
スクラムに関しては、組み方の駆け引きで何度か笛をもらったこともありましたが、力では終始圧倒されていたように思います。後半はダイレクトフッキングなど改善も見られましたが、その後の交代メンバーは気負いすぎでしたったようです。冷静に力の差を分析してほしかったと思います。

それにしてもですが、昔はトライをとってガッツポールしたりすると、それをキツくたしなめられたものです。今やジャッカルやスクラムでペナルティーをもらった時にでも、派手なガッツポーズや雄叫びが出るようになりました。それはたしかに、それらがトライの価値ににも匹敵するプレーであるということが認知されてきたとも言えます。それがスキルフルで勝負どころでのキーとなるプレーであることはわかります。ラグビーのスタンダードが上がったとも言えます。ただし、状況は相手のペナルティです。相手のミスや反則に対して喜ぶというのはいかがなものかと思います。これは古いファンの戯言でしょうか?ノスタルジーでしょうか?

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