プールA展望

プールA予想

はじめに

すべてのウォームアップマッチが終了し、各国とも続々と日本入りし、すでに各地で熱烈な歓迎セレモニーが行われている。

サモアがメンバーが揃ってきて、8日にオーストラリア相手にほぼ互角の勝負をした。サモアは我がジャパンにとって新たな驚異の一つとなるとともに、サモアがスコットランドに勝つ可能性も見えてきている。となると2勝−2敗の3すくみの可能性もありえる。勝ち点や得失点が需要になってきて、取れる相手からはBPを取っておかないと難しくなる。

また、それに先立ち、ジャパンは6日に熊谷で、世界最強フィジカルの南アとフィジカルやスクラムでほぼ互角の結果を出した。さらに、このゲームジャパンのキックとキック処理の不正確さなども露呈し、フィジカルで押しつぶそうと目論んでいたと思われるアイルランド、スコットランドは作戦の変更を考えさせられる内容となった。また開始早々でのジャパンの得点源である福岡堅樹の怪我は、1ゲームあたり、トライ1−2本はすくなるなる可能性があるが、アタックよりもディフェンス面での戦力の低下が危惧される。このことも、アイルランド、スコットランドのキックを多用する戦法への変更を後押しすると思われる。アイルランドのマレー=セクストン、スコットランドのレイドロー=ラッセルのキックの精度とキックを使用するタイミングの破壊力は、デクラーク=ポラード以上であることは間違いない。

 

1、JAPAN ロシア 開幕戦 9月20日19:45東京スタジアム

ジャパンは怪我人には無理をさせずに、怪我人以外のベストなメンバーで行くと思われる。具君はもちろん先発可能。ただし、堀江や、ナキはまだ様子をみさせる可能性はある。ウィングの福岡の代わりはレメキを使ってくると思わる。

ロシアは成長途上でゲームごとに新たな課題が出て、次にはそれを潰すとまた違う課題が見えてくるというチームであり。イタリア戦ではディフェンスが崩壊し大量失点してしまった。ジャパンは最低でも6T以上50点以上が目標になる。失点は10点以内に抑えることが必要。

これまで、W杯の開幕戦は硬いゲーム運びになる可能性があるが、今のジャパンは大人のチームであり、その心配はない。

 

2、ニュージーランドー南ア 9月21日 横浜

プールAの予測になぜプールBのゲームかというと、プールBの1位と2位はこのゲームで決まるからである。プールAでの上位1位2位の2チームはプールBの2位1位順々決勝で当たることになっているので、この結果次第でプールAを一位抜けしようとしているアイルランドのモチベーションが微妙に変わる可能性がある。もしも南アが勝つことがあれば、(結構その可能性も高い)NZとの直接対決を避けたい心理も働き、全力を尽くして一位抜けする意欲が削がれる。このことはスコットランドも同様である。

さらにBの一位抜けとAの2位抜けの勝者は、準決勝は26日土曜の横浜の相手はイングランドになるので、このことも頭をよぎる。

このゲーム、南アは万全の体制で臨めるが、ニュージーランドはモウンガの怪我などでまだピークを後半に持ってくると思われる。となるとますます南アの勝利の可能性は上がってくる。

3、アイルランドースコットランド 9月22日16:15横浜

アイルランドの勝利はほぼ間違いがない。さらに、ジャパンにとってはアイルランドに大勝してもらいたいゲームである。そのことでアイルランドはプール戦突破が確定的になり、9月28日のジャパン戦には主力を出さないことも考えられる。少し気が緩む可能性も否定できない。

ジョージアにも後陣を配したスコットランドの現スクラムでは、アイルランドにスクラムで圧倒され、フィンラッセルの自由な動きを封印させてしまうだろう。スコットランドの攻撃は相手にキックを蹴らせてのフルバックのホグからのカウンターが多いが、アイルランドのSOがセクストンなら、様々なキックを繰り出して、ストックデールなどを走らせプレッシャーをかけることが可能。

 

4、サモアーロシア 9月24日 19:15 熊谷

すでにロシア戦を終えたジャパンにとっては、ロシアを鏡にこの時点でのサモアの実力を知ることができるゲームとなる。スクラム、得失点差などで、サモアの力が今程度なのかなど、プール戦全体の動静を占うことも可能になる。
ジャパンにとっては、ロシアに頑張ってもらい、サモアには勝ち点4のままで止まってもらえるとありがたい。勝ち点4のままサモアが終わるのは、気持ちが空回りして、反則などが多く出てしまうことぐらいしか考えられない。しかし、諸事情でチーム結成が9月に入ってからというサモアは、メンバーをメンバーを固定させ、プール戦を戦ううちにさらに徐々に確実に強くなっていくと思われる。

 

5、JAPAN アイルランド 9月28日 16:15 静岡

アイルランドは計算高いので、21日にアイルランドがスコットランドに勝っていればこのゲームでセクストンなど主力を温存する可能性もある。メンバーを落としても2年前にJAPANに2連勝しており、また、イタリアにも大勝しているので計算はできている。(ラグビーファンにとっては勝敗を抜きにして是非ともベストメンバーで来てもらいたい。)

数名の有力なラグビー有識者は、プール戦でアップセットが起きるとすれば、このゲームが、プールDの21日のフィジーオーストラリア戦ではないかとしている。

しかし、ハーフ陣がマレー、セクストンでは残念ながら日本には勝ち目はない。ディフェンスに福岡の居ないジャパンでは、アイルランドのハーフ陣はゲームの流れを読んで多彩で的確なキックでジャパンを粉砕することになってしまう。

しかし、ハーフ陣がマッグラー、カーティ(カーベイ)で、前半に6点差以内の展開であれば、アイルランドチーム内に混乱を生じさせ、経験の浅いハーフ陣に立て直す時間を与えないことが可能かもしれない。

JAPANとしては負けたにしてもトライを4本撮り、BP1を取りたいが、トライゲッターの福岡はまだないので難しい。アイルランドの3番がファーロングであっても、ジャパンはスクラムからマイボールが出せるはずであり、トニーブラウン仕込みの多彩な攻撃が可能であり、松島に2本はトライをとってもらいたい。

一番ジャパンにとって好都合な結果は、このゲームが台風の影響で中止となることである。そうすれば、戦わずして勝ち点2を手に入れられる。このことは台風15号を関東が直撃した日に村上晃一氏がミナトフォーラムで指摘した。

(みなさん雨乞いでもしましょう)

 

6、スコットランド サモア戦 9月30日 19:15 神戸

にわかにこのゲームの重要性が増してきた。というのも、文頭で指摘した通り、サモアがスコットランドに勝てる可能性が上がってきているからである。

思い返せば、2015年ニューカッスルでのスコットランド サモア戦は36−33(トライ数3本ー4本)の大接戦であった。サモアのコンタクトが激しく。まさしく死闘であった。今回もその再現となる可能性が高い。今のサモアには、当時を経験したジャックラム、トゥシピシ、ナナイウィリアムスも戻ってきたのも大きい。さらにスクラムを安定させるクルセイダースのアラアラトアの加入は大きい要素となっている。

何れにせよ接戦となるのは必至。そうなると、負けたチームも勝ち点2をとる可能性がある。
(ジャパンにとってはサモアが勝利し、双方ともBP無しで終わって欲しいところ)

7、アイルランド ロシア 10月3日 19:15 神戸

このゲームでアイルランドのプール戦突破が確実になる。全体の情勢には影響のないゲーム。アイルランドにはすんなり1位抜けしてもらいたい。

8、JAPAN  サモア 10月5日 19:30 豊田

ジャパンは何としても突破したい最初の壁である。
4年前のW杯ミルトンでは、サモアはよそ行きのゲームをしてしまい。ジャパンに敗れた歴史がある。
サモアにはトゥシピシ、ナナイウィリアムスなど日本に縁の深いビックネームも注目。
ただし、今のジャパンは4年前と全く違った成長したチームになっている。
ジャパンは福岡の復帰は可能かもしれないが、無理をしなくても冷静なゲーム運びさえあれば、フィジカルでは負けないので勝機はある。

 

9、スコットランド ロシア 10月9日 16:15 静岡

スコットランドはサモア戦の結果がどうであれ、最終のジャパン戦がキーになるので、このゲームでは間違いなく主力は温存し、中三日後の日本戦に備えてくると思われる。SOはヘイスティングを使うことになる。となると、スコットランドの得点力は数段落ち、4トライのBPを取れても大量得点を取ることは難しくなる。40点程度が限度ではないだろうか?最後には得失点差も

 

10、アイルランド サモア 10月12日 19:15 博多

サモアはティア1との対戦がなかなかなく、プール戦進出がどうなろうとも、損得抜きで、最終戦のこのゲームに全力をかけてくる。
肉弾戦は必見である。

 

11、ジャパン スコットランド10月13日 19:45 横浜

当初の大方の予想ではアイルランドが1位抜けし、2勝1敗同士でスコットランドと日本が最終決戦するという形になるとされている。

その場合は、これまでの勝ち点がどうなっているかによる。

スコットランド 勝ち点見込み
アイルランド戦 0から1 敗戦
サモア戦    4   勝利
ロシア     5   勝利
合計      9ー10

ジャパン 勝ち点見込み
ロシア     5   勝利
アイルランド  1   敗戦
サモア     4から5 勝利
合計     10から

BPの差が2以下であれば、BPにかかわらず勝ったほうが2位抜けとなる。
(負けてもBP2が入る可能性があるが、BPが同じ場合には直接対決の勝者の規定あり)

JAPANは福岡も完全復帰し、ベストなメンバーが揃うはず、スコットランドもロシア戦には主力を温存させるので、フィンラッセル、ホグをはじめベストな布陣である。

もしも、サモアがスコットランドを破っていれば、ジャパンはこのゲームで敗れても、3国が2勝2敗で並ぶことになる。もちろん勝利ならば文句なしの通過。この場合は当然ながらボーナスポイントが重要になる。

スコットランド 勝ち点見込み
アイルランド戦 0から1 敗戦
サモア戦    1から2 敗戦
ロシア     5   勝利
合計      6から8
(勝てば10から13)

ジャパン 勝ち点見込み
ロシア     5   勝利
アイルランド  1   敗戦
サモア     5   勝利
合計     11
(負けても 11−13)

サモア

ロシア戦    4 勝利(ロシアの奮起期待)
スコットランド 4 勝利(接戦になるはず)
ジャパン    0から1 敗戦
アイルランド  0から1 敗戦
合計      8から10

 

 

 

 

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