ハカにどうやって対抗するか

オールブラックスのハカの迫力

ゲーム前の儀式、チームのルーティーンといえば、NZのハカは有名。
マオリ伝統の「カマテ」、新しくできた「カパオパンゴ」。
どちらもかなりの迫力もってせまってきます。ので
試合前にこんなのをマトモに喰らった普通の対戦相手は圧倒されて萎縮してしまいます。

フィジーの「シビ」、サモアの「シバタウ」、トンガの「シピタウ」などアイランランダーはどこもハカを持っています。
NZの学校や地域のチームなどすべて独自のハカをもっています。

 

2003年W杯のハカ合戦

2003年のWカップのトンガーNZ戦では、本来はNZのカマテが終わってからトンガのシピタウが行われるはずでしたが
トンガチームはABのハカに負けるかと、カマテが終わる前にシピタウを始めてしまいます
会場に「カマテ」と「シピタウ」の気迫が交錯する、ど迫力の時間が繰り広げられました

このように、各チームは工夫します

ハカをやり過ごす工夫

フランスは一度は全員がジャケットを着て肩を組んで受けたことがあります
そして、ハカが終わった瞬間、全員が一斉にハカを受けたジャケットを脱ぎすて、ハカの圧力もジャケットと共に脱ぎ捨てました。

2011年のW杯では、NZのウィリーウィプー先導のハカを矢印のような形でうけ、全員で一歩ずつNZに向かっていきました
気合を込めて前進し、ついにセンターラインを超えてオールブラックスの目の前まで進んでしまいました
こうしてハカの圧力を減少させました。
しかしセンターラインを超えるのはルール違反なのであとで大目玉になりました。

先日の味の元スタジアムのJAPANもリーチ主将先頭に矢印の形をとり、
一歩ずつ前進し、ハカの圧力に負けないぞとの姿勢を見せました。
今回のオールブラックスの選手は若手でハカにまだ成れていません。
JAPANの威圧感は少しは効いたような気がします

以前はハカのあとずぐキックオフであったのが、2011年ごろから、ハカのあとキックオフまで1分程度の間が置かれ、会場内に軽快な音楽が流れ、キックオフのカウントダウンが始まるという段取りが一般的です。これは、イコールコンディションの精神でそうなったのか、スポンサーのCMタイムなのかわかりません。
しかしこの1分間は、ハカの圧力から平常心を取戻し気合の入れ直しが出来る重要な時間です。
ジャパンは小さくハドルを組んで水をいれ10mと22mの間でダッシュをして気合を入れます。

チーム独自のルーティーン

ハカを受けなくても、ゲーム前の気合の入れたのルーティーンは、様々です。
学生チームでも 例えば日本の高校生なども、10mの所に並んで挨拶をし(この並んで挨拶という文化は日本だけ?)それからチームごとにルーティーンで気合を入れます。1-10まで数えながらその場足踏みで気合を入れる学校もあれば、なんとタックルバックを持ち込んでタックルをして気合を入れるチームもあります。女子の7人制日本代表もタックルをして気合を入れていた大会があります。ダッシュを15mから15mまで横にする学校もありますが、どうせなら縦にグラウンドを使った方が気合がはいるかと思います。

トゥーロンのピルピル

フランスのラグビー界の銀河系軍団、トゥーロンには「ピルピル」というルーティーンがあります。

2005年から正式に始まりました。
町の刺青士で、見た目ちょっと怖い、セドリックアベロンがマイク片手に大声で掛け声を上げ、スタッドマイヨールのサポーター全員がオールアンドレスポンスで呼応するというものです。フランス語で私にはよくわかりませんがかなり際どいことを言っているように聞こえます。

日本のバンカラ学生応援団の応援の仕方の「学生ちゅーもーく、われわれは、ココに勝利を求めにきたーッ」「ソーダー」に似ています。
(「選手たちは非常に集中しテいーる、なぜなら授業中に睡眠時間が取れているからであーる」「ソーダー」なんでのもありました。)

ピルピルもともとは 2部に落ちる際に観客の中ではじまったということですが、これがPAを使った大音量で正式に行われるようになったのです。
こんなのをキックオフ前にやられては相手チームは非常に困る思うのですが、、、。
「別にこっちの庭なんだから、あんたらもんくあんのかい」って、フランスならではの考え方なんでしょうか?
フランスのTOP14ではホームアンドアウェイですが、何処のスタジアムもアウェイの取り扱いはあからさまにひどいものです。
今年のトゥーロンは2部落ち寸前なので、サポーターも殺気立っています。

 

ミレニアムスタジアムでも

また先日のミレニアムスタジアムで行われた、ウェールズとスコットランドのゲームでもこんなことがありました。
国歌演奏、スコットランドは「フラワーズスコットランド」です。そのあと、ウェールズの「我が祖父の地」大合唱です。
普通はそれで終わるはずなのですが、キックオフまでの間に、こんどは伴奏入りで、スタジアム全体で「ロンダの谷」が唄われました
これでは明らかにイコールコンディションではない様に思われます。
お行儀のよい英国でもこのようになったのかとちょっと目を疑いました。

こうなってくるとどこまでやってもOKなのかという別の問題も出てくる様に思われます。

早稲田大学が1927年初めての海外遠征、オーストラリアでハカの替りに「佐渡おけさ」を披露した話は有名です。
当時は必死だったのかもしれません。

JPAPANも何でもよいのでなんかやった方が良いですね。
横綱土俵入りの「雲竜型」なんてどうでしょう。「ドスコイ」、「ヨイショ」などスタジアム全体で盛り上がらないでしょうかね

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