サッカー通のためのラグビー知ったかぶり講座 背番号の不思議

サッカーで10番は誰がつけるのか

 

サッカーでは日本代表が発表されると、背番号10番を誰がつけるかが話題になります。10番はチームのエースがつけるものとして一般に知られています。また1番は必ず正キーパーがつけることが多いです。なぜこうなっているのか不思議ではないでしょうか

これは今はルールで決まっているだけなく、長年の慣習として決まってきたものです。

この背番号は新チームができた時に選手の固有のナンバーとして決まります。例えば西野ジャパンでは1番が川島、10番は香川でした。これは登録されて、チームが一つの大会、一つのシーズンが解散するまで変わりません。本田はチームでは10番でも代表では4番です、新しい4番を作りたいとして4番を選んでいます。

大抵のスポーツ(プロスポーツ)は、このように選手と背番号は一緒となってファンにもわかりやすくなってます。例えば野球ではイチローは52番にこだわっていますし。バスケのマイケルジョーダンは23番です

ラグビーでは背番号はポジションについている

ところがラグビーではそうではありません、背番号は選手にではなくポジションにくっついたものです。

したががって、スターターの15名の背番号は、誰が先発でも、毎回1番から15番です。1番は右プロップ、9番はハーフ、15番はフルバックと決まっています。

おさらいしておきましょう

1番 左プロップ
2番 フッカー
3番 右プロップ
4番 左ロック
5番 右ロック
6番 オープンサイドフランカー
7番 ブラインドサイドフランカー
8番 ナンバーエイト

南アフリカだけh7番がオープンサイドフランカーで6番がブラインドサイドフランカーになります。

9番 スクラムハーフ
10番 スタンドオフ フライハーフ ファーストファイブエイス
11番 左ウィング
12番 第一センター インサイドセンター セカンドファイブエイス
13番 第二センター アウトサイドセンター
14番 右ウィング
15番 フルバック

ニュージーランドでは10番をフライハーフ、ファイブエイスと呼びます
11番と14番は背番号とは別に右と左を戦術的に入れ替えた布陣をとることがたまにあります

ラグビーでは控えの選手の背番号もポジションについている

 

 

 

 

 

また控えも16番から23番までの番号が割り振られますが、それもだいたいポジション別に決まっています

控えの8名は通常5名がフォワード、3名がバックスです。

16番 フッカーの控え
17番 左プロップの控え
18番 右プロップの控え
19番 ロックの控え
20番 フォワード3列目の控え
21番 スクラムハーフの控え
22番 バックスの控え
23番 バックスの控え(スタンドオオフやフルバック)

ただし、相手も強力だし、フィジカルな消耗が激しいゲームになりそうだなと思うときにはフォワードを6名、バックスを2名にすることもあります。この時21番はフォワードの選手で、スクラムハーフが22番が与えられます。ルールで決まっているわけではなく慣習でそうなっています。

高校スポーツでさえ今や選手固有の背番号が当たり前

これは高校野球の背番号と似ています。1番がエース、2番がキャチャーというものです。ただし、この高校野球の場合ですら、控えの投手10番が先発することもあります。3番をつけた本来ファーストの選手が左の先発ピッチャーで投げることもあります。従ってポジションを表している様にも見えますが、選手固有についています。高校バスケの背番号も4番から8番と決まっていましたが、オープン化によって好きな番号をつけて良いことになりました。23番とか56番とか憧れの番号ならやる気も上がります。

ラグビーのジャージの準備は大慌て

ラグビーの背番号はポジションについているので、例えばユニークなのは、前日に先発が発表になっても、当日のアクシデントで急遽先発メンバーを入れ替える場合などの場合です。例えば1番の選手が試合前の演習で、足首をひねったな場合、本来控えの17番の選手が先発に回ることになりますが、その選手の背番号はそれでも1番をつけての先発になります。

これは準備するスタッフも大変です。もしジャージのサイズが合わなかったらどうするでしょうか?実はそんな事もあります。その時は背番号なしで先発なんてことになってしまいます。

他のプロスポーツでこのような背番号の付け方をしているものがあるでしょうか、もはやラグビーだけのように思います

サッカーも昔はポジションに背番号がついていた

しかし、サッカーの背番号も先発は1番から11番だったことがあったのです。それでも12番以降の控えは自由な番号でよかったようです
サッカーのフォーメーションほとんど2−3−5の時は

1番
2番3番 ディフェンダー
4番5番6番 MF
7番8番9番10番11番 フォワード

その後ワントップ、4バックなどができてこの固定背番号制は変わりました。

でもその名残として1番はキーバー、7番がMF、10番が攻撃の起点のような付け方が残ってきたのです。

1番 ゴールキーパー
2番 右サイドバック
3番 左サイドバック
4番・5番 センターバック
6番・7番 守備的なミッドフィールダー(ボランチ)
8番・10番 攻撃的なミッドフィールダー
9番・11番 フォワード

これはイメージとしての番号です。
大体若い番号がディフェンダー、二桁がフォワードのようになっています

この固定制背番号はのJリーグ最初の頃数年間は採用になっています。ラグビーと同じように必ず1番から11番が先発でした。これは不評ですぐに自由な番号制に変わりました。

最後に

実はラグビーでも選手固有の自由な背番号制にしようとする動きがあります。ファンも自分の好きな選手のジャージは欲しくなりますよね。ジャージの売り上げも上がりそうでしです。そうなると五朗丸選手は560番をつけるのでしょうか?
矢富選手は8103番?

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