フランスワインのお勉強 第十回 ボルドーその3

1、メドック

(前述済み)こちら参照

 

2、ペサックレオニャン・クラーブ

クラーブとはフランス語で小石のことです。ガロンヌ川の左岸にある水はけの良い小石の土壌です。小石は保熱効果もありカベルネ栽培には最適です。クラーブ地区のなかでぺサックレオニャン地区が、最近特別にAOCとして認められました。

シャトーオーブリオン

メドック以外で唯一一級の格付けをもらっているシャトーオーブリオンも、このぺサックレオニャンにあります。

イングランドの哲学者ジョンロックは、オーブリオンを称して「金持ちのイギリス人が、金に糸目をつけないで注文するお蔭」ということばを残しています。トマスモアの「羊が人を食べる」のと同じ意味でしょうか。

なんと意外ですが、ウイーン会議の狸オヤジ、タレーラン外相が所有していたこともあります。タレーランは美食家としても知られています。

現在シャトーオーブリオンは、ルクセンブルグ王室の所有となっています。

3、サンテミリオン

サンテミリオン地区はドルトーニュ川の左岸になります。ぶどうはメルローやカベルネフランになります。サンテミリオンは世界遺産に登録された古い町です。ヘンリー3世による王の塔があります

Lgraniczny / Pixabay

シュバルブラン

フランスでいまも一番人気の王様といえば、アンリ4世ですが、彼が故郷に帰る時にこの近辺に宿泊したことがあありました。アンリ4世がいつも白い馬に乗っていたので、シュバルブラン=白い馬と名付けられました。
カベヌネフランとメルローで作られます。


オーゾンヌ

オーゾンンヌの畑はわずか12ヘクタールしかありません。(といってものブルゴーニュのグランクリュと比べて広いでしすが)

4、ポムロール

ここには大メジャーなペトリュスとルバンがあります

ペトリュス

「ワインというより神話の象徴」と呼ばれます。
ポムロールの丘の最上部の7ヘクタールがペトリュスのメルローの畑です。世界中でここだけという特殊な黒粘土という土壌を持っています。
ペトリュスはメルローだけで作られます。
ペトリュスのエチケットにある絵は「聖ペトロ」です。天国へ導く聖人で手には天国への鍵を持っています。まさに天国へ行く気分が味わえるのでしょう。

 

ルバン

 

 

 

5、ソーテルヌ

ボルドーの名産は赤ワインだけではありません。貴腐ワインといって極上の甘口白ワインがあります。その代表がソーテルヌです。ぶどうはセミオン。
貴腐ワインは貴腐ぶどうから作られます。一本の木からグラス1杯分しかできません。

luctheo / Pixabay

 

ぶどうが木になったままでカビの一種の菌により完熟し、甘みを増します。見た目は悪いが水分がなくなり非常に濃厚なになります

このカビのは水分の多いところに生息します。ソーテルヌは水温の高いガロンヌ川に水温の低いシロン川が流れ込む付近にあります。この温度差から朝霧が発生しやすく、貴腐ぶどうが育ちます。

シャトーディケム

 

6、アントゥルドゥメール

アントゥルドゥメールはドルトーニュ川とガロンヌ川に挟まれたところに位置します。
ここでからくちの白ワインは作られます。

ボルドーは水産物も豊富です。特に生牡蠣は最高です。生牡蠣と言えば辛口の白ワインですが、ボルドーまで行ってブルゴーニュのシャブリというわけにはいきません。そこはボルドー生牡蠣にぴったりくる辛口の白ワインがあります。
日本のスーパーなどでも1500円くらい、やっと私たち庶民のワインの登場です。

 

 

 

 

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