ラグビー関連新刊続々

W杯まで2ヶ月半を切り、ラグビー関連の図書が続々発売されています。

私が最近購入したものから少し紹介します。

1)ラグビー日本W杯2019観戦術 成美堂出版

平林泰三さんによる「ラグビーの観方」、林雅人氏による「ジェイミージャパンはどんな戦い方をするのか」など、かなり玄人っぽい内容が、図入りでできるだけ簡単に伝えようとされています。
文字が大きいのが良いかもです。しかし果たして、誰にどのように、伝わるでしょうか。入門者にはきついし、上級者には内容は少しくどいように思います。確かに一つの意見、観方ではあるが、元のデータが少し足りないと思われます。

でも手っ取り早く、誰でも一通りの玄人っぽくなれます。

 

2)激動の軌跡 NO1 No2   ベースボールマガジン社


1987年の第一回から現在までのワールドカップの歴史を、魅力的な写真や証言、記事、データで綴ってます。

3部構成で 既刊のNo1は1987年から95年まででオールブラックスを主に取り上げています。No2では1999年から2007年までを扱っており、ジョニーウイルキンソンやロムーなど過去のスーパースターに焦点を当てています。

ページをめくっているだけでも、当時の状況が思い出されて楽しいです。

No3が出るのが今から楽しみです。

3)序列を超えて  藤島大 鉄筆文庫

これも1987年の第一回W杯から今までのW杯を取り上げたものです。藤島大さんが、当時色々なメディアに発表した、記事、コラムがほぼ年代順にまとめられています。

こうやって改めて読み返すと、やはり当時の空気が蘇ります。

オープン化の前の西サモアの職業がピアノ運びのプロップ。ナミビアの外為部ブローカーのオールブラックへからのターンオーバー。強いけれどのナイーブなオールブラックス。個人主義の集団がある日突然チームに豹変するフランスなど。もちろん、各大会でのジャパンの期待と憂鬱など。藤島大さんの様々な視点、スポットの当て方、絶妙の文章表現で、ラグビーワールドカップの魅力がこれでもかと浮き上がってきます。ラグビーの魅力は人間の魅力なんだと思います。

4)ノーサイドゲーム 池井戸潤 ダイヤモンド社

半沢直樹シリーズなどで有名な池井戸潤が、ラグビーに取り組んだ小説です。

一昨日からTBS日曜劇場でドラマも始まりましました。ちょうどその日に熊谷ラグビー場へ行っていましたが、エクストラを入れての撮影も真っ只中です。

TVのドラマでは主人公に大泉洋です。日本代表キャプテンだった廣瀬も重要な役どころで登場して迫力ある演技を見せています(新たな才能が開花したかも)。さらに主人公の妻に松たか子が演じており、主人公の家庭環境も描かれますが、ここだけは小説には出てきません。きっとドラマ化に当たって、一般家庭での視聴者へのマーケティングが働いたのかもしれません

本屋では、立ち読みし、気になっていたのですが、アマゾンで昨日夜中に注文したら今朝届き、一気に読破してしまいました。
企業内の出世争い、どんでん返し、組織改革など、池井戸節が炸裂します。

ラグビーのゲームの描写も迫力があり引き込まれます。 ラグビー協会の組織への痛烈な批判なのか、改革への応援なのかも強い調子で展開されます。

ちょっとお伽話、出来過ぎのところもありますが、読後感は「大組織の醜さ」と、「ラグビーの清さ」。のその双方が一層際立ちました。

 

5)ラグビーの世界史 トニーコリンズ 北尾美和子訳
白水社

分厚い本なので、まだ読み始めて少しですが、私にとってはすでにバイブルの一つとなりそうです。
それこぞ、ラグビーの起源から、現在まで200年の世界のラグビー史の重要な出来事が細かく綴られています。

プロや研究者向きの専門書といったところですが、読み始めると引き込まれます。

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