ラグビー現代用語 は行 (6月21日完成版)

ル=ルール 戦=戦術戦法 ト=練習トレーニング方法 文=文化歴史 人=人物名 チ=チーム名 場=場所 物=物や作品名 大=大会名 他=その他

目次

ハイネッケン Heineken  名詞 (文)

ハイネケンはオランダに本社のある世界的ビールメーカー。世界シェアは3位。ラグビーW杯のスポンサー。欧州クラブ選手権は ハイネケンカップ。公式ビール。W杯会場ではビールはハイネケンの独占販売権があり、私たちはハイネッケンしか飲むことはできない。

ハイネケンはヘレスと呼ばれる種類のビール。ドイツ風の日本でもおなじみのドラフトビールで、ホップはあまり少なめ。ドイツのレーベンブロイなども同じ種類。英国風のエールとは違って香りも日本風。冷やして飲んだほうが美味しい。

実は日本で飲むハイネケンは、オランダからの輸入ビールではない。
ハイネケンは世界70カ国以上に工場を持っており、ライセンス生産も行なっている。日本のハイネケンは全て麒麟の横浜工場でつくられている。販売も麒麟の販売網を使って売られている。

決勝戦も含めて多くのビックゲームが組まれている日産スタジアムだが、そこでは、地元産のビールが飲めることになる。

 

ハイネッケンカップ Heineken cup 名詞 (大)

欧州のラグビークラブチームのトップを決める大会。現在は チャンピオンシップと呼ばれるようになったが、長くはスポンサーを務めたビール会社の名前をとって、ハイネケンカップとして呼ばれてきた。
イングランドのプレミア、フランスの TOP14、プロ14の各リーグが行われる中、平行してブロックでの戦いがおこなわれ、各ブロックの上位がノックアウトステージへ行ける。

2019年の決勝戦は5月11日に行われ、イングランド プレミアシップ のサラセンズ が3度目の優勝となった。

 

ハイタックル High Tackle 名詞 (ル)

肩から上への危険なタックル。一発でレッドカードも覚悟しなければならない、イエローなら御の字、ただのペネルティならばただただ感謝である。

身長差の大きいプレーヤー同士では、大きな体の選手が小さな体の選手の下に入ったつもりがちょうど首に入ってしまうこともある。また、相手が急にステップを切って沈み込んだ際に首に手がかかってしまった場合なども同様である。これらも全て、故意でなくとも結果に対して反則となる。

 

ハイブリッド Hybrid  形容詞 名詞 (文)

ハイグリッド芝の事である。
天然芝と人工芝を組み合わせて、悪天候でのグリップもよく、足腰にも負担の出ないようにしたもの。天然芝のようにスクラムで芝がめくれ上がることもなく非常に快適である。

今回のラグビーW杯では、決勝の行われる日産スタジアム、味の元スタジアム、釜石復興スタジアム、神戸ノエビア、花園 など多くのピッチがハイブリッド芝になっている。熊谷はハイブッドではない。

パドリング Paddling  動名詞 (戦)

ディフェンスする際に、細かく足を動かすステップを踏むことで左右への素早い動きに備えること。エディー ジョーンズは同じことをダンスという。ゴー、ダンス、ゴー。

ハンドリングエラー Handling Error  名詞 (戦)

ノックオン などのボールを手で扱うときのミス

ハチキュウ (HACHIKYU)  名詞 (戦)

スクラムからナンバー8がボールを拾い、9番のスクラムハーフにパスする戦法。ナンバー8がボールを持ち出すとサイド攻撃ではないかとディフェンスがうち寄りになるとことろを、ハーフからバックスに展開する。ハーフから直接ブラインドサイドウィングにパスを放てば、より効果的。
オールブラックスのスクラムの実に5割ほどは、ハーフのアーロンスミスではなく、ナンバー8のキアランリードがボールを持ち出しているという事実がある。

ハットトリック Hat Trick 名詞 (文)

ラグビーでも1ゲームで3トライすることをハットトリックという。これは、クリケットからきた用語(関連記事)

バッファロー BUFFALO 名詞 (文)

ラグビーにはビールが付き物である。我々は美味しいビールを酌み交わすことのためにラグビーをやっているといっても過言ではない。

ノーサイド後の アフターマッチファンクション では、必ずビールを楽しみますが、飲み方に決まったルールがあって、それを破るとBUFFALOとされ、罰ゲームの対象となる。

1、右手でグラスやジョッキを持っている
2、テーブルの端にグラスを置いた
3、相手を指差してしまった

これをすると会場内から BUFFALO の声がかかり、声をかけられたものは罰ゲームとして、持っているグラスを全て開けなければならないルール。

右手は握手のために常に開けておかなけれならないのである。またグラスを握った冷たい手や濡れた手で握手をするのも失礼なこと。それで、罰としてBUFFALOとなる。また、テーブルにビールを置く時には誤って落とさないように親指一本分内側におくように気をつけなければならい。(たまにすごく長い親指を持っている奴が出現する。)それができないとBUFFALOとなる。相手を指差すのも失礼。それでBUFFALOとなる。あいつがBUFFALOだとつい指差してしまうそれもBUFFALOとなる。中には、わざとBUFFALOになって場を盛り上げる輩も現れてくる。それってインテンショナルBUFFALO?

 

ハンズアップ Hands Up  名詞 (ト)

ボールを扱う基本スキル。いつでもパスが受けられるように手を前に出して待ち構えておくこと。

世界的なSOであるダンカーターは、どんな時でもハンズアップを忘れない。
偉大な選手は基本に忠実なものである。

ハンズオフ Hands Off  名詞(ル)

タックルしたプレーヤーは、タックル成立後直ちに相手を離し立ち上がらねばならない。また、ラックに参加するプレーヤーは、両足で立っていなければならなく寝たままプレーを続けることはできない。このとき、レフリーから注意喚起として発せられる言葉が「ハンズオフ」である。意味は、「手を離しなさい」この言葉に従わないとペナルティーである。「従いますよ」という意思表示のために、「ハンズオフ」と言われた選手は両手を上げて「もうしませんよ」とアピールしなければならないが、それでもレフリーが許してくれないことも間々ある。

 

ハンドオフ Hand Off  名詞 (戦)

片手でボールを持ってもう一方の手でディフェンスを押しのける技術。
ただし、グーで押しのけるのは反則である。

アメフトでは、手渡しパスのことをハンドオフというので、全く違ったプレーである。

パンチ パス  Punch Pass 名詞 (戦

ラグビーのパスは基本的に手をスイングさせてその力で投げるものであるが、これではスイングする時間がかかってしまい早いパス回しはできない。

パンチパスは手をスイングさせずに、腕の力だけで押し出すように投げるパスである。パスを受けた形から時間をかけずにそのままの状態で素早いパスを投げることが可能。

 

ピチジャー PICHIJYAR  名詞 (文)

ピチピチなジャージの事。
最初イングランドが採用した時は、その配色とスタイルから ウルトラマンジャージ と呼ばれた。採用当初は批判も多かったが、最近は襟のデザインなども工夫され、胸にボールが滑らないようなグリップが施され、非常に機能的であり、今ではほどんどのチームが普通にピチジャーである。ただし、着用するときと脱ぐ時は大変である。昔のようにノーサイドの後ジャージの交換が気軽にできなくなった。

ヒールアウト Heel Out 名詞 (戦)

スクラムや ラックで、そこに参加しているプレーヤーが、足でボールを密集の後方に書き出す方法。

ピールオフ Peel Off 名詞 (戦)

皮を剥くこと。ラインアウトに並んだFWの選手の攻撃のサインプレー。
ラインアウトでは通常は獲得したボールをSHからバックスに展開するが、ピールオフはラインアウトに並んだプレーヤーが一人ずつ皮を剥ぐようにボールの後ろを周り、ボールを受けて数名でラインアウトのサイドを攻撃する戦法。

ピラー Pillar  名詞 (戦)
(関連 ポスト 、フローター )

柱の事。
ラックのディフェンスの際にラックの左右に立つプレーヤーの事である。
ラックサイドが抜かれやすいので、まず最初にそのチャネルを塞ぐ意味で、起き上がってすぐにピラーの位置にポジショニングすることが重要。その時、ディフェンスの仲間にピラーに入ったよわかるように大声で「ピラー」と叫ぶ、そうすることで、素早いディフェンスラインの形成できる。

ファーストスクラム First Scram 名詞 (戦)

ゲームが始まってから最初の スクラム

試合の勝敗の行方を占う重要なプレーである。この優劣でフォワードの力の差が判明する。もちろん「行ける」となればチーム全体が勢いづく。

また、レフリーはこの最初のスクラムで、 スクラム が崩れた時の反則の適用方法などについての基準を示すので、今後どの様にスクラムが組まれるのか駆け引きが始まる。さらにここで反則を犯すとレフリーに悪い印象を与えてしまい、その後ゲーム終了まで、どちらが反則をしたか微妙な場合でも反則を取られやすくなってしまい、それを払拭するのは難しくなる。

ただし、最近は ハンドリングスキル が向上し、 ノックオンなどのエラーの発生が少ない上に、 アドバンテージ ルールの適用が進んでいるので、スクラムそのものが少なくなる傾向にあり、ファーストスクラムが前半終了直前の時計では三十四分などということもよくある。

 

 

フィフティ・フィフティ 50/50  形容詞 (戦)

いわゆる一か八かのプレーである。成功すればトライに結び付けられるなど優位の展開できるが、失敗すれば逆襲されてしまうようなプレーを「フィフティ/フィフティのプレー」と言う。

アタックでは、 キックパス や ロングパス などの無理なパスが、ディフェンスではオフサイド覚悟の早い飛び出しなどプレーが当たる。どちらも失敗のリスクは高い。

失敗のリスクが高いので、 アドバンテージ をもらった時などに選択しやすい。逆に、接戦で負けていて残り時間のない時などは、このようなプレーは選択せず、確実にボールをキープする戦法を取らなければならない。

 

フィリップパス   FLIP PASS 名詞(戦)
(正式にはバックフリップパス、バックパス

片手で脇の下からフォローする味方のプレーヤーに渡すパス。昔ならこのようなプレーをすると、ゲーム後、監督からこっぴどく叱られた。現在では、パススキルとしては必殺のプレーである。オールブラックスはフォワードの選手も全員がこのパスを軽々と確実にこなす。しかも スクリュー をかけて長いパスを放ることもできる。

フェイズ Phase 名詞 (戦)
(関連語 フェイズカウンター)

ラックやモールなどのポイントから次のラックやモールのポイントまでのプレーのこと。これを続けることを「フェイズを重ねる」という。この数が多ければ多いほど、どれだけノーミスでボールを保持し続け、連続攻撃をしたかとなる。TV中継の際に、このフェイズの数を画面上に表示する機構を「フェイズカウンター」と言う。現在では10から15フェイズは当たり前である。

ただフェイズを重ねても前進できていなければ意味がなく、その場合はディフェンスの方がうまく守っていることになる。

桐蔭学園は、2018年決勝花園では、自陣ゴール前から試合時間を過ぎても攻め続け、相手陣ゴール前まで、なんと65フェイズ(記事によっては63フェイズ、64フェイズものもある)を重ねている。もちろんノーミスだからできることである。この数は群を抜いており、世界記録ではないかと思われる。

フォローワーシップ Followership 名詞 (戦)

企業の組織論でも注目され、企業研修でも重要視されている概念。定義すれば、「リーダーへの自律的な貢献」「組織への主体的な働きかけ」となる。

現協会リソースコーチの元早稲田監督中竹竜二が提唱している。フォローワーはリーダーについていく者のことであるが、リーダーをリーダーたらしめるにはフォローワーにフォローワーシップがないとなる立たない。さらに、リーダーにもカリスマ性ではなく、一緒に悩み一緒歩むフォロワーシップが必要であると説く。自ら早稲田の監督を務めた時も、前任者の清宮監督から180度転換し「もっともオーラのない監督」として、フォロワーシップを重視する組織で早稲田ラグビーを改革させた。

ブースター Booster  名詞 (戦)

点火する人の意。慶應義塾のラグビーのリザーブ選手の呼び方

ラグビーは1チーム15人であるが、8名の交替選手を用意して、戦略的交替が可能になっている。今やラグビーは80分を23人で戦うモノと言える。
したがって現代ラグビーでは途中交替要員をリザープと呼ぶのはふさわしくない。慶応義塾は、リザーブという言い方をやめ、ブースター(点火する人)というように言い換え、途中出場の役目を戦略的に規定してる。
バスケットボールなどでも交替選手をブースターと呼んでいる。

ブリッツ Blitz 名詞 (戦)

最近流行りの早く前に出るディフェンス方法。日本のラグビーでいうと昔の シャローに近い。日本のシャローは1対1でトイメンを必殺で間を詰めるに対して、プリッツはどちらかというと外から内へ追い込むようにする点が違う。

プレイオン 動詞 Play On (ル)

ノックオンや反則など疑わしい時に、反則には当たらないと判断したレフリーが発してくれるありがたいお言葉。攻撃側がそのままプレーを続けられる。

プレイイット 動詞 Play It (ル)

イットはここではボールのこと。密集でボールが出せるのにそのままの状態で停滞している場合、そのボールを「密集から出して攻撃しなさい」とレフリーから命令口調で告げられる言葉。

レフリーの言うことを聞かずにボールを密集から出さないと、フリーキックや、スクラム、ペナルティーキックが相手に与えられる、

モールとが3度前進が止められるとレフリーはプレイイットを呼びかけるので、それ以上モールでの前身はできなくなくなる。逆に モールディフェンス は3度前進を止めることでそれ以上の前進を阻める。

 

ブレイクダウン 名詞 Berak Dowm(戦)

一般にはプレイクダウンは「物事を噛み砕いてわかりやすく伝え、落とし込むこと」である。ラグビーのブレクダウンをブレイクダウンすると「タックルなどコンタクトがあった後のボール争奪の局面」となる。

フレッシュレッグス Flesh Legs名詞 (文)
(ブースター、リザーブ)

交代の選手のこと。疲れてない新鮮などこまでも激しく走れる足であることから命名されてる。ラグビーが15人のゲームであったのは昭和までであり、戦略的交替が認められる今でば、登録メンバー全員(23人)がピッチに出て果たすべき役目を持っている。

フィニッシャー Finisher 名詞 (戦)

最後にトライをとるプレーヤー。

プランB    PlanB   (戦)

次善の策の事。最善の策がうまくいかない時にどうするかをあらかじめ決めておく策の事。


ラグビーのサインプレーは全て表と裏があり、相手ディフェンスの出方によって裏の策を取る。この裏の作戦のこともプランBである。
例えばチャネル1を狙ってセンターがまっすぐ走りこんだ時に、相手ディフェンスもシャローで詰めてきた時、裏の策としてその走りこんだセンターをデコイに使って、第二センターに飛ばしパスを放る、第二センターはパスを受ける瞬間にが半づれのステップを切るなど。またその逆もある。

ゲーム全体のマネジメントでもプランBは用意される。セットプレー重視の戦法でうまくいない時には、マイボールキープの戦法に変更するなど。けが人が出た時に誰がどのポジションをカバーするのかなど。

 

フローター Floater  名詞 (戦)
(関連語ポスト、ピラー)

ラックなどの密集サイドのディフェンスの際に、ポストの横に立つプレーヤー。

フロントロー Front Low 名詞  ポ
(関連 セカンドロー  サードロー )

フォワード最前線1列目のこと、両プロップとフッカーの事

ペネトレーター Penetrater  名詞 (戦)

突破役のこと。相手の防御網を突破してチャンスを広げる役目のプレーヤー。現在のジャパンでは、アマナキレリイマフィーがダントツのはまり役である。世界的に見ても屈指のペネトレーターである。

 

ポスト Post 名詞 (戦)
(関連語 フローター 、ピラー )

ラックなどの密集サイドのディフェンスの際にラックの一番近くを守る位置につくプレーヤー

 

ポゼッション Possession 名詞  (戦)
(関連  テリトリー )

ラグビーのゲームにおけるボールの支配率。ラグビーはボールを獲得することで攻撃できる。ボールの支配率が高いとはそれだけ攻撃している時間が長いことになる。それだけ優位にゲームを進めていることになる。

ラグビーのゲームの重要な スタッツ の一つ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です