今年は、「フランス革命」の勃発とされる「バスティーユ牢獄襲撃」から230年目、フランス革命終了とされるナポレオンによる「ブリュメールのクーデター」から220年、そのナポレオンボナパルトがコルシカ島に生まれてからは250年という節目の年になります。
フランス革命勃発の背景には、イングランドとの長年の抗争で国内が疲弊し、国庫も底をつき、「アンシャンレジーム」に様々な問題が勃発したこととされています。
革命時と現在のフランスチームの相似
現在のフランスラグビーも、ついに世界ランキングでもスコットランドに越されて、8位と低迷しています。イングランドは遠く及びません(=フランス革命前の、イングランドに水をあけられ、国内の危機的状況に似ています。ただし、国庫はまだ十分に余裕があるのがフランスラグビーです。)
しかし、フランスラグビーは、W杯ではいつでも期待を裏切り、良かったり悪かったりしてきました。
フランス革命から色々な意味で区切りの年である2019年、ラグビー界で「革命」を起こせるでしょうか?
「フランス革命」でも本来は様々な勢力が動いて力が動き、偶発的衝突も多く起き、思いもよらぬ結果となって、「バスティーユの襲撃」、「ベルサイユ行進」、「ルイ16世、マリーアントワネットの処刑」、「恐怖政治時代」、最終的にはフランスは「ナポレオンボナパルトの帝政」となり、欧州での国としての独自の位置を築きました。
フランス革命では、様々な魅力的で個性的な人物が現れ、様々な立場で活躍し、多くは血生臭いギロチンの悲劇となっています。
現在のフランスラグビーは、2年半しか持たなかったノヴェスHCから、2年前に引き継いだばかりのジャックブリネルHCです。しかし、そのジャックブリネル政権はすでに勢力を失い名ばかりとなって、新しく内部にはガルティエ政権が誕生しています(登録上はアシスタントコーチ)。ジャックブリネル時代のモルガンパラ、マチューバスタローなど個性集団は、ジャックブリネルと共にすでに失脚しチーム内にいません。
フランス革命時代でいうと「ジロンド派」から「ジャコバン派」に政権が移った状態みたいなもんです。
そしてフランスラグビー界ではキングルイ(=ルイピカモール)は健在で、王としてまだ君臨しています。まさかそのうち若手に押されてまさか「ヴァレンヌ事件」の様に自ら逃げ出すことはないでしょうけど。
また新しいガルティエ政権は、革命当時の「ロペスピエール」の様な容赦のない恐怖政治を行うのでしょうか?
(今のフランスチームでは、同じ名前のロペスーとぺノーの2人はキーマンですが)
はたまた、そのうちに新しく若いナポレオンボナパルトの様なヒーローが登場して、祖国を連戦連勝に導く事はあるのでしょうか?そのナポレオンとなるのは、サラブレッドのヌタマック君なのか、私の一押しの番場君でしょうか?
9月21日東京スタジアム
まずは9月21日の東京でのアルゼンチン戦。
(ご存知のことでしょうが、2007年自国開催のフランスは初戦サンドニでアルゼンチンに12−17と負け、さらに3位決定戦でも10−34と連敗しています。)
勝っても負けてもここでどんな結果が出て、それがチーム内にどの様な波紋を広げるのかも興味津々です。
横浜のイングランド戦もわかりません
考えてみれば、2011年のニュージーランド大会、イーデンパークでオールブラックスに早々に敗退し、その後もウェリントンでトンガ にも敗れてプール戦2敗となったフランスが、選手の力だけで内部での指導体制を刷新し、チーム力を結集させたことで、ノックアウトステージを駆け上がり、ファイナルに進出し、オールブラックスを最後まで苦しめたことがあるのですから。この時は「球戯場の誓い」ならぬ、「ロッカールームの誓い」があったと言われています。
フランスというのはそういう国、そういうラグビーチームなのです。
フランス国歌
W杯では至極もちろんのことですが、今はフランス国歌となったフランス革命当時のマルセイユ民衆軍の決起の歌「ラ・マルセイエース」が高かに歌い上げれることになっています。
最後に参考にラ・マルセイエーズの歌詞とカタカナ発音、和訳を載せておきます。とても血なまぐさい歌です。私には恐ろしくて冷静には歌う事は出来ません。
フランス語
Allons enfants de la Patrie,
Le jour de gloire est arrivé !
Contre nous de la tyrannie,
L’étendard sanglant est levé,
L’étendard sanglant est levé,
Entendez-vous dans les campagnes
Mugir ces féroces soldats ?
Ils viennent jusque dans vos bras
Égorger vos fils, vos compagnes !
Aux armes, citoyens,
Formez vos bataillons,
Marchons, marchons !
Qu’un sang impur
Abreuve nos sillons !
カタカナ
アロン ザンファン ドゥ ラ パトリー
ルジュール ドゥエ グローエタリーヴェーエ
コントゥル ヌー ドゥエ ラ ティラニーー
リタンダール ソングロン テルヴェー
リタンダール ソングロン テルヴェー
アンタンデ ヴ ダン リ コンパーニャ
ミュージール セ フェロース ソルダ
イル ヴィエン ジュスキ ダン ヌブラ
エーゴルジー ノ フィス ノ コンパーニヤ
オー ザルム シトワイヤン
フォルメ ヴォ バタイオン
マルショーン
マルショーン
キアン サン アンピュール
アブラーヴ ヌスィーヨン
和訳
立ち上がれ!祖国の民よ!
栄光の日だ!
暴君の血まみれの旗は掲げられた
野にある敵衆の残忍な叫びが聞こえるか
奴らはすく此処までやってくるのだ!
我らの妻や子の喉元をえぐりにだ!
市民よ!武器を取れ!
隊列を組め!
進め!進撃だ!
奴らの汚れた血で
我らの田畑の畝を満たのだ