レッズ サンウルブス 32−26
なんというゲームでしょうかこんな酷いゲームは未だかつて見たことがありません。サンウルブス はイエローカード5枚、レッド1枚。最後は12人になってしまう有様。対するレッズも一発レッドも出て最後は14人です。
それにしてもレッズには試合を通して若さが目立ちました。サンウルブス に完全に呑まれていると言ってもいい雰囲気。
そりゃそうです、サンウルブス の1列目は三上、堀江、山下と世界でもビックネームが揃っていますし、バックスには、押しも押されぬキックの名手現在世界一のヘイデンパーカーにランメーターのスタッツで2位のファンデンヒーハー、トライ量産中のマシレワが控えているのですから。また前回の対戦も31−30の接戦でほとんどサンウルブス にやられぱなしのレッズでした。
前半は三上が最初にイエローをもらって、スクラム対策で仕方なくマシレワがピッチを離れたのですが、この優位な状況をレッズは、判断ミスやプレーの選択ミス、不用意な反則などがあり活かせません、経験の足りなさが目立ちました。
サンウルブス にして見れば、絶対に勝てるゲームのはずです。ここでしっかり勝利すれば、スパーラグビー中でも最低でもまあ普通のチームとしての仲間入りが認められるようなチャンスでありました。
ところがなんとしたことか、三上のシンビンが解けて、やっと15人に戻ったと思った途端に、帰ってきたばかりのマシレワにイエロー、それでも若いレッズに拙攻が目立ち、前半は8−13とサンウルブス がリードして終了。
後半マシレワはシンビンから戻った直後にまたしてもイエローカード、2枚目となって黄色が赤に変わって退場。
こうなるとゲームは普通壊れます。
でもでも、ゲームが壊れてもなおカードは出続けます。終盤になってセンターとして登場した田村が、ほんの数分一回もボールを触ることなく、危険なタックルで即イエロー。
これで13人です。
さらにさらに、レッズ19番が不用意に軽くボスアヤコの頭を蹴って即レッドで退場。この原因がボスアヤコが足を意図的に放さなかったことと判明し、ボスアヤコもイエロー。両成敗。
これで12人対14人です。
それでも最終スコアは32−26。サンウルブス にはボーナスポイントも入ってしまっています。
世界的名レフリーの経験豊富なアンガスガードナーさんにとってもこれだけカードを出すのは初めての経験だったと思います。
イエローカードが多く出るゲームは、双方が紳士的態度を忘れて荒れたゲームであることが多いのですが、このゲームは全くそうではありません。双方とも頭に血が上って激しいプレーを応酬したのではないのです。それでもこのカードの数は異常です。双方のプロらしからぬ不用意なプレーがそれを生んだのです。サンウルブス だけではありません。レッズのラグビーもお金をもらうプロのラグビーにはほど遠いものでした。
このことがこのゲームを非常に醜いものにしています。
サンコープスタジアムの観客席はガラガラでした。
せめてもの救いは、このゲームを生で見た人が少なかったことでしょう。