ラグビー現代用語 か行 (6月20日完成版)

ル=ルール 戦=戦術戦法 ポ=ポジション ト=練習トレーニング方法 文=文化歴史 人=人物名 組=チーム名、組織名 場=場所 物=物や作品名 大=大会名 他=その他

目次

カウンター  counterattack  名詞 (戦)

 

守備から一転して攻撃を仕掛けること。
バック3のプレーヤーが自陣でキックをキャッチして、それをキックで返すのではなく、ランやパスプレーを仕掛けて自陣から一気に攻め上がること。
ベンスミス、ダミアンマッケンジー、スチュワートホグ、イズラレルホラウなどフルバックの人気FBプレーヤーは全てこのプレーを得意とする。

カウンターラック  counter RUCK 名詞 (戦)

タックル成立後のボール争奪の場面(= ブレイクダウン)で、守備側が相手の選手を押しのけ(= オーバー)し、ボールを奪いかせすこと。
最近の ブレイクダウンは守備側はあまり人数をかけないので、攻撃側が有利である。しかし1ゲームに数度、勝負所で一気に守備側が ブレイクダウンに人数をかけてカウンターラックを仕掛けボールを奪い返す戦法がよく採用される。

 

カルカッタ杯 Calcutta Cup 名詞 (物、大)


1879年に始まったイングランドとスコットランドの世界最古の定期戦の名称。およびその勝者に送られる優勝杯。現在のカルカッタカップは6ネーションズの一環として行われる。

この優勝杯はインドに実在したフットボールクラブ「カルカッタフットボールクラブ」が解散する際に所有するルビー銀貨を溶かして優勝杯を鋳造。イングランド協会に送ったもの。実はその後本物のカルカッタ杯は壊れたり、盗まれたりしたので、現在のものはそれに似せて作り直したものである。

カーリーカップ Currie Cup 名詞 (大 物)

 

南アフリカにおける地域対抗のプロのチャンピオンシップ大会。ならびにその優勝チームに渡される優勝カップの名称。

スパーラグビー には現在4チームが参加しているが、カーリーカップを狙う地域は14地域14チームに分かれている。ただし、ブルズはブルーブルス(プレトリア)、ライオンズはゴールデンライオンズ(ヨハネスブルグ)、シャークス はシャークス (ダーバン)など関係は深い。

カンタベリー CANTERBURY  名詞 物 文

=カンタベリーオブニュージーランド CANTERBURY  of NZ

ニュージーランド発のスポーツアパレルブランド

ニュージーランド代表 オールブラックスの公式ジャージを1925年から努めており、それは、1999年に アディダスに置き換わるまで、75年もの間続いた。

日本ではラグビー 関係者ではトップブランドであり、このウェアを身につけているだけでラグビー 好きと見なされ、電車の中や街中で「ほっっこり」される。日本代表の公式ジャージを1997年から担当。さらに サンウルブス でも公式ジャージを取り扱う。

日本では、ゴールドウィン傘下のカンタベーオブニュージーランドジャパンがライセンスの元企画開発製造販売を行なっている。全国の直轄の販売チェーン店を展開している。
毎年、正月にカンタベリーの福袋が売り出され、中身が超お得な内容で、ラグビー 関係者には人気である。大学選手権準決勝の行われる明治神宮外見の北青山店では、朝早くからこの福福を求めて長い列ができる。

キウイー  kiwi   名詞 (文)

1、ニュージーランドに生息する、飛べばい鳥。ニュージランドの国鳥。
NZのスポーツアパレル カンタベリーのエンブレムは3羽のキウイーが並んだ格好であり、この3びきのキウイのマークは日本ではラグビー好きのアイコンとなっている。

2、ニュージーランド元産のキウイフルーツのこと。鳥のキウイに似ていることから同じ名前になった。なんとマタタビ科の植物の果実である。個人的な話だが、我が家の猫は特にキウイを好んではいない。他の猫もおそらくそうではないかと考えられる。

3、ニュージーランド人のこと。

北風 KITAKAZE   名詞  (物 文)

1、早稲田ラグビー部(正式には早稲田大学ラグビー 蹴球部)の第一部歌。ロッカールームで全員で必ず歌ってからピッチに出る。キャプテンが最初の一節を歌ってから全員で合唱する。しかしその歌声のスピードは凄まじく、全く歌詞は聞き取れないほどである。

元歌はスコットランド民謡である。

また、ノーサイド後の アフターマッチファンクション でも必ず歌われる。

2、2018年発表もスポーツジャーナリスト藤島大の小説の題名。30年ほど前の早稲田大学ラグビー部の情景がありありと描かれる。

 

キックダミー Kick  dummy   名詞  (戦)

(関連 パスダミー)

キックしようと見せかけて、ランやパスに切り替え相手を抜き去るテクニック。同じく パスダミー はパスをすると見せかけて、ランやキックで相手を抜き去るテクニック。

ただし、 コンタクトダミー は、コンタクトしようと見せかけて抜き去るテクニックではななく、 コンタクトの練習をする際のパットのような物である。

キックバス Kick Pass  名詞 (戦)

キックによるパスのこと。前方にパス出る唯一の方法である。
ラグビーのパスは前方に投げることはできないが、キックは可能である。ただし、レシーバーはキックする瞬間はキッカー後方にいないといけない。レシーバーの走力が必要である。成功させるには、キッカーのキックの精度と補球スキルが必要になるがディフェンダーもいるため成功率は低い。そのため、 アドバンテージをもらってのタッチライン際に向けて、スタンドオフかウィングへのキックパスが多い。

ただし、世界選抜対オールブラックス戦ではセンターのイングランド代表ガスコットのゴールポストバーの真下インゴールへのキックを、後方から追いかけた吉田義人が ダイビングキャッチしてそのままトライするという絶妙なトライを決めた。(関連記事)

 

ギネス GUINESS  名詞 (組 物 文)

アイルランドのスタウトビール、ギネスビールのこと。 6ネイションズの大会の公式スポンサー。アイルランドのダブリンのスタジアムではギネスがないとラグビーのゲームは成り立たない。

なお、ギネスブックはこのギネスビールが発祥である。
ギネスビールの当時の社長のサー・ヒュー・ビーバーが狩に行った際に、一番速く飛べる鳥は何かという議論になった。しかし、ついにその答えが出なかった。そのことをきっかけに、その様な世界一記録を集めた本があれば便利ではないかと、部下に様々な記録を調べさせ本をして出版させた。

ラグビーのギネス記録では、豊田で世界一のスクラム、熊谷で世界一のラグビー教室などが記録として認定された。

 

キャップ Cap 名詞 (物 文)

(関連語 キャップ数)

世界中どの国でも、国の代表としてラグビーの テストマッチに出場した証として、その後の記念式典でもらえる、つばと飾り紐のついた小型の帽子。
とても名誉あるものだが、帽子はコンパクトなデザインで可愛らしいので、無骨なラグビー選手にはどうしても不釣り合い。被ってみるととてもユーモラスに見えてしまう。
テストマッチに出場した回数をこのキャップの数、キャップ数で数える。現在日本で最多キャプを保持しているのは大野均で98キャップである。

キャプテンシー captaincy  一般名詞 (戦、文)

キャプテンとは船長のことである。
ラグビーでは一度ピッチに入るとプレー選択、最終意思決定はキャプテンに任される。監督ヘッドコーチの指示できない。またレフリーに直接話ができるのもキャプテンを通じてのみである。ここで、的確な判断で意思決定をし、メンバー全員を統率牽引する能力をキャプテンシーという。

リーダーシップとはちょと違った概念で、リーダーシップはキャプテンをはじめメンバーの誰でもなんらかの形で持っており、リーダーとしての役目を果たすことができるが、キャプテンシーはキャプテンとしての役柄役目に備わるものである。

ラグビー界で最高のキャプテンは、キャプテンとして2015年W杯連覇を果たしたオールブラックスのリッチーマコウだと言われるが、彼は本物のパイロット免許を所有している機長(キャプテン)である。

キャプテンズラン captain’s run 名詞 (文)

試合前日の最終練習は、監督コーチではなくキャプテンが指揮をとり、試合を想定した練習を行う。キャプテンが指揮するのでキャプテンズランと言う。非公開で行われることも多い。次の日に試合が始まればハーフタイム以外は監督コーチは何の指示もできないので、キャプテンが練習を指揮するのは全く理にかなって入る。

しかし、もともとラグビーには監督やコーチはいなく、選手がキャプテン中心に自主的に行う競技であった。コーチは雇われた者でしかなかった。

キャリーバック Carryback 名詞 (ル)

防御側が自らボールを自陣のインゴールへも持ち込んで グラウンディング ずること。もしくは自分で自陣のインゴールへ持ち込んで、外に蹴り出すか持ち出すこと。
(ただし現在のラグビーのルールブックにはキャリーバックという言葉はなく主にタッチダウンと書かれている)

インゴールへ持ち込んだ際にゴールラインを超えた地点から5mで攻撃側ボールのスクラムとなる。

ゴール前の スクラム でピンチが続くことから、できれば避けたいプレーである。

なお、キャスターと取手のついたカバンを、日本ではキャリーバックcarry Bagと言うが、これは日本だけの和製英語で、英語ではwheeled bag やwheelie bagなどと呼ばれる。

逆ヘッド(タックル)(GYAKUHEAD) 名詞 (戦)

(英語表記調査中)

脳震盪や頚椎を損傷する可能性のある非常に危ないタックルである。

しかし、ルール上は容認されており、実際このタックルでしか止められない場面も多い。困ったことに、ラグビー中継でアナウンサーが「ナイスタックル」と叫ぶのは大抵このタックルである。このタックルをしても良いのは十分にトレーニングを積んだプロ選手だけである。しかしそれでも現状代表レベルのゲームでも、逆ヘッド脳震盪などが多発している。

小学生から大学生まで日本では安全な タックル は、頭を相手の尻の位置につける「しりアタマ」と教えられる。

良い子のみんなは決して真似をしないように。

ギャップ Gap  名詞 一般名詞 (戦)

防護のラインにできる隙間、凸凹のこと。攻撃に長けたチームは相手側の防御網のちょっとしたGapを見つけ、そこを逃さず ゲインラインの突破を図る。

なお、アメリカ資本の大手衣料小売チェーンであるGapの名前の由来は、ジェネレーションギャップのGapから思いついたということである。

餃子耳 (GYOZAMIMI) 名詞 (物、文)

(英語表記地調査中)

フォワードの勲章の一つであり、頭の片側もしくは両側についている複雑な形状をした耳。形が日本での庶民的な食べ物の餃子に似ているので、餃子耳と言う。ラグビーの選手だけでなく、柔道やレスリングの選手でも同様に保持している者も多い。
餃子耳の形成の過程は、ます、激しい  コンタクト プレーや スクラム練習で耳が当たったり、擦れて内出血を起こす。血を抜いてまた練習するとまた血がたまり腫れる。これを数度繰り返すと、少々なことでは腫れなくなってくる。その時は芸術的な餃子耳が出来上っていると言う次第。
したがって、餃子耳の保有者は激しい練習を行った者である証拠である。
飲み会では餃子耳を自慢したがる者もいる。
また驚いたことに、餃子耳フェチな女子の存在も、少数ながらみとめられる。

餃子耳と耳付き餃子は違う、耳付き餃子は羽根付き餃子の失敗作である。また宇都宮の有名な餃子店は「ミンミン」であり耳ではない。

クイックスロー  quick throw 名詞 動詞 (ル、戦)

(同意語 クイックスローイン 名詞)
(日本の略語 クイック)

2008年のルール改正によって新たに生まれたプレーの一つ。

狙いの通り、ラグビーがスピーディーで停滞がなくなったが、プレーヤー(特にバックス)の負担が増えることになった。

ボールが タッチラインを割った場合で、 アシスタントレフリーの旗が上がった場合でも、レフリーは直ちに笛は吹かない。相手側のプレーヤーはラインアウトを形成しなくてもいつでもボールを投げ入れることができる。この時のプレーをクイックスローまたはクイックスローインと言う。

またその場合はタッチの地点でななくても、その地点の後方ならどこからでも良い。またラインアウトの場合と違ってまっすぐ入れる必要も無く、後方であれば斜めでも良い。また、投げ入れるボールが5mラインを超えれば自らキャッチすることも可能。ただし、ボールはタッチを割ったボールでなければならず、他の障害物に当たることなどでボールデットとなってしまうとそのボールをクイックスローすることはできない。その時はレフリーは笛を吹きラインアウトを命じる。

かつては22m内側から陣地を稼ぐキックは距離をかせぐため、タッチラインギリギリでタッチを割るのが最高のキックと呼ばれたが、現在のラグビーでは逆にクイックスローされて、 アンストラクチャー な状態から逆襲されピンチを招いてしまう。これを防ぐため、思い切ってスタンドまで届く様なタッチキックを蹴ることが求められる。もしくは、キック後ボールを追いかけて、クイックスローする前に、タッチを割った地点に到達しクイックスローのパスコースを素早く塞ぐことも必要になる。ただし、投げ入れるボールが5mラインを超えるまでスローインを邪魔してはいけない。

2019年のシンガポールでの サンウルブス は相手の南アフリカクラブチームのラインアウトの高さに苦しみ、クイックスローを多用し、極力ラインアウトを行わない戦法をとったが、勝利という成果を上げるまでにはいかなかった。

クイックスローの導入によって、確かにゲームが停滞することは少なくなったが、プレーが途切れないことで、選手への負担は大きくなり、長時間の極度に乳酸がたまるきつい走りをしいられるようになった。

19世紀中期ラグビーがルール化された当時は、横の線からでたボールは先に触ったチームのボールとなり、その地点から、投げ入れることができた。そのため横の線を タッチラインと呼ぶようになった。関連記事はこちら

グースステップ Goose-Step 名詞 (戦)

ガチョウの様に足をばたつかせ、スピードを変え相手にタックルをさせない、主にウィングの選手の走法のテクニック。90年代初期はオーストラリア代表のキャンピージ選手の十八番のステップであった。現在ではJAPANの山田選手が多用している。またフッカーの堀江選手も時より見せることもある。

北朝鮮の軍隊などでよく見る、足を前に高く上げる行進の方法もグースステップという。

ちなみに、ダックウォークはアヒルの歩きであり、アメリカの偉大なロックンローラー、故チャックベリーの編み出した(本当の発明者は、未来の1983年からデロリアンでタイムスリップした高校生のマイティではないか、ともされる)ギターを弾きならが腰を落として歩くステップのことである。

アヒルとガチョウでは全然違う。

グラバーキック grubber-kick 名詞 (戦)

(同意語:グラウンダー、ゴロパン)

インプレー中に蹴られる ゴロのパント キックの事。
ディフェンスの裏側のスペースに蹴り込み足の速いウィングや自らが走り込んで再確保してさらに前進し、トライに結びつける。ラグビーボールは楕円形をしているので不規則に弾むので、再確保は難しいはずである。これはディフェンダーも同じでディフェンスする方も難しい。しかし、熟練のラグビープレーヤーは、ボールに縦の回転をかけることで、ボールがどう転がり、いつ跳ねるかを予測できるコントロールされたキックを蹴ることができる。またあえて不規則な方向に弾むキックを蹴る事もできる。

現在のジャパンでは、スタンドオフの田村と左ウイングの福岡とのコンビがホットラインと言える。昨日4月27日のウエスタンフォース戦では、スタンドオフの2番手と目される松田力也は、田村と同じように福岡のトライに結びつくグラバーキックを成功させ、及第点の評価を得た。

なお、グラバーキックのグラバーのスペルはgrubberであり、幕末から明治新政府で活躍した、スコットランド武器商人のグラバー(Thomas Glover)とは無関係である。

 

グラウンディング grounding  動名詞 (ル)

インゴールの地面にボールをつける事である。

ゴールラインの内側にボールを持ち込んでも、地面につけなけらば、トライとならない。この時地面にボールをつける行為をグラウンディングという。ディフェンス側はとにかくボールの下に体の一部を差し込んで、ボールが地面につかないように阻止しようとする。何人もの手や腕や肘や足やつま先や首がボールの下に差し込まれトライを防ごうとする。

このような密集の中では、ボールが地面に着いたがどうか(=グラウンディングできたかどうか)の判定が見えにくい。 TMO などで何度も確認してもグラウンディングが認められなければトライとなならない。
ジャパンのスクラムハーフ田中史朗はゲームの前に TMO のカメラの位置を確認し、カメラと密集の間に立つ事でグラウンディングの瞬間をカメラに映らないようにするプレーを得意としている。

防御側もグラウンディングできる。自陣のインゴール内にグラウンディングした場合。防御側が持ち込めば キャリーバック といい攻撃側の5mスクラム。攻撃側が持ち込んだ場合はドロップアウトで 22mラインからのグラウンディングした側のドロップキックでの再開となる。

ラグビーにはサッカーのようなオウンゴールは無い。

グランドスラム Grand slam 名詞 (文)

6ネイションズで全勝で優勝を果たすこと。
6ネイションズが勝ち点制になってから、全勝したチームには特別にボーバスポイントが入る制度になり、全勝したチームが勝点が足りなく優勝できなくなることはない仕組みになっている。

英国4国間で他の3国に勝つことは、トリプルクラウン という。トリプルクラウンにはボーナスの勝ち点は無い。

グリッド Grid  (ト)

グリッドは網のこと。
マーカー等で四角く狭いエリアを区切って、その中で主にハンドリングなどの練習をする方法。
今では小学生から代表クラスまで、どのレベルでも練習に取り入れている。実際のラグビーのゲームでも、勝負どころは2−1の局面など狭い エリアで起きていることが多いのでオーストラリアで生まれた合理的な練習方法である。

クリーンキャッチ clean catch 名詞 (戦)

ラインアウトでほとんど相手に触られずに安全いボールを確保すること。

クリーンブレイク Clean Break   名詞 (戦)

相手にほとんど触られずにディフェンスラインを突破すること

ラグビーを数値で表した スタッツの指標一つ。
相手にほとんど触れずに、 ディフェンスラインを突破した回数を数値化する。

ゲインライン Gainline 名詞 (戦)

(関連語 タックルライン、オフサイドライン

攻撃の起点となる密集の中心から、ゴールラインに平行に引かれた「仮想の線」のこと。

これを超えるか超えないかで、アタック側とディフェンス側は鎬を削る。

アタック側がこれを超えてボールを少しでも前に運べば、アタック側の勝ちであり、このラインよりも前で相手攻撃を止めればディフェンス側の勝ちである。

ただ単にゲインラインを超えるか超えないかではなく、ボールが少しても前に運べれば、フォローするプレーヤーは勢いよく接点に到達できるので、コンタクトで優位に立てる。逆に戻りながら接点に入るのは力は入りにくい。

TV中継などでバーチャルなゲインラインを登場させれば、よりわかりやすいと思うのだが、ラグビーではまだ実現していない。

 

ゲート Gate 名詞  (ル)

ラグビーではタックル成立後にできる架空の門のこと。

タックルが成立すると、タックルされたプレーヤーとタックルしたプレーヤー二人が地面に他をれていることになる。この二人のプレーヤーの一番外側の部分からタッチラインに平行に2本、ゴールラインに平行に2本の線を引くと、長方形の枠が出来上がる。

この枠の内、双方のゴールライン側にしかこの長方形のエリアに入れる門はない。これ以外からこの枠の中に入ろうとすると  オフザゲート の反則になる。

ゲインメーター Geinmeter (戦)

ラグビーを数字化した スタッツの項目の一つ
ボールを持って前方に走った距離。

5月2日現在 スーパーラグビーの個人 スタッツ のゲインメーターのランキングでは、サンウルブス のファンデンヒハーは2位である。先週までは1位であったが、秩父の宮のハイランダーズのゲームではメーターが伸びなかった。

コイントス Coin Toss 名詞 (文 戦)

ゲーム前に行うキックオフがどちらがするか、どちらのサイドを取るかを決める方法。

W杯では、毎回ゲーム前に両キャプテンが参加し、レフリーの投げるコインによって決める。これにもスポンサーが付き必ず中継される。

前半風上をとるチームが多いが、接戦になり後半勝負と読めば、あえて、後半に風上になる様にする。

W杯のスタジアムの中では、熊谷の風は曲者である。新規スタジアムは風の通り道があり、さらに時間帯によっても変わる可能性もあり読みきれない。

小林深録郎(Steve Kobayashi )  人物名 (人)

日本を代表するラグビージャーナリスト。ラグビー研究者。ラグビー博士とも称される。著書に「世界ラグビー基礎知識」(ベースボールマガジン社)がある。ラグビーマガジンに「トライライン」を連載。発生から200年になろうとする世界のラグビーの出来事人名、歴史が頭の中に詰まっている。Jスポーツのラグビーの解説も担当。最近は高齢のためなのか、即座に人名が出てこないケースが見られるが、その微妙な間も爆笑を誘うので、トークショーではさらに人気である。実は画家でもあり、ワイン収集家でもある。

 



コラプシング collapsing  動名詞 (collapse+ing)(ル)

スクラムやモールを故意に崩す反則。

スクラムが崩れた場合、ほとんどの場合はどちらの側に責任があるかの判断をレフリーに課すことは難しい。それでもレフリーは判断しレフリングをしなければならない。その判断は両チームの心象で決まるケースが多いのが実態。弱いと心象づけられたチームの方が、コラプシングの反則を取られることが多い。

モールも崩れるのは危険なので、今は引き倒すことは禁じられた。一時的に引き倒す行為が合法をされた時期があったが、安全性を考慮してのことである。これでディフェンス側がモールを止めることは難しくなり、モール攻撃は確実にトライをとるため方程式の一つとなっている。

コリジョン  Collision   名詞  文


衝突のこと。
コンタクトの多い激しいラグビーのことを、コリジョンラグビーという。

コンタクト contact  名詞 (ル)

接触プレーのこと。 ラグビーをラグビーたらしめる根本要素である。
タックルや スクラム が無いラグビーなんて、○○の無いコーヒーみたいである。

日本では小学生では危険であるとして、8歳以下はコンタクトなしのタグラグビーが導入された。

コンタクトダミー Contact  dummy

コンタクトの練習のためのパットの様な道具。

コンテスト contest 名詞 一般動詞 (ル、戦)

(反対語 ノーコンテスト)

一般には競り合いのことである。
ラグビーではスクラムやラインアウト、ブレークダウン、キックオフやハイパントの空中戦などでボールを取り合うことを指す。

(以下はノーコンテストスクラムについて記す)
スクラムでは第一列目は頭から地面に落ちるなど危険なことから、充分にトレーニングを積んだ選手でないと組んではいけない。もし怪我などでリザーブも含め第一列目の選手が3名出場できない場合は、レフリーは、ノーコンテストのスクラムを命ずる。ノーコンテストスクラムは押し合ってはいけないので、ボール投入側が必ずボールを確保し攻撃できる。

2015年予選プールDのジョージア、ナミビア戦は、ジョージアがお得意のスクラムで圧倒的にナミビアのスクラムを粉砕。ナミビアの第一列目は相次ぐコラプシングの反則を犯し、シンビンや怪我で次々に退場、ついに第一列の人数が足りなくなってしまい、スクラムは前半途中で早々とノーコンテストとなる。圧倒的有利を誇ったジョージはここで自らの武器を取り上げられてしまったことになった。ナミビアはここから息を吹き返した。結果は17−16でジョージアがかろうじて勝利をものにしたが、スクラムが強すぎるのも問題である。

それに先立つ同年8月31日キャノンは町田陸上競技場に南アからブルーブルズを迎えてゲームを行なった。日本で初めて南アのチームの来日とあって、臨時バスも間に合わないほどの観客が集まったが、このゲームもキャノンのフッカーが相次いて負傷退場となったので、途中からノーコンテストスクラムのゲームとなった。結果はキャノンの大敗であったが、スクラムがコンテストであったら結果はどうであったか。

今年のサンウルブス の最終戦のジャガーズ戦もサンウルブス の二人のフッカーが相次いで怪我をしたため、スクラムが組めなくなり、ノーコンテストとなった。ノーコンテストのスクラムの場合、意図的にこの状態にすることを避けるため、一人減らして14名で戦わねばならないルールとなっているのでゲームの勝敗の興味は時間を残して崩壊した。

 

コンバージョン Conversion Kick 名詞 (ル)

Conversionは英語で転換の意味。
ラグビーではトライの後にゴールを狙うキックのことを言う。

そもそもラグビーはトライは0点でゴールが決まって初めて点が入るルールであったが、トライの重みが徐々に重くなって、ゴールの価値が下がっていている。
そんな中、次のキックオフへ転換するための区切りの意味として、コンバージョンという言葉がゴールキックに付けられる様になったと考えられるが、真偽は定かでない。

トライが決まってから90秒以内に蹴らなければならない。
また蹴るために一度助走を始めたら途中でやめることはできない。

WEBマーケティングの分野でも、顧客に最後に行ってもらいたい行動をコンバージョンと言い、これが終われば、顧客にまた次のコンバージョンを目指すようにさせる。

 

 

 

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