ラグビー現代用語 あ行 (6月20日完成版)

ル=ルール 戦=戦術戦法 ポ=ポジション ト=練習トレーニング方法 文=文化歴史 人=人物名 組=チーム名、組織名 場=場所 物=物や作品名 大=大会名 他=その他

目次

アイスバス ICE BATH   名詞 (ト、物)

 

スポーツ科学の発達で様々なことが取り入れられるようになってきた。アイスバスもその一つであり。ゲームや練習での筋肉の疲労を早く取るために用いられる。大抵は専用のアイスバスバスケットと呼ばれるポリバケツの大きなものに水と氷を入れた中に一人ずつ10分以上は浸かる事になる。ただ浸かっているだけなので手持ちぶさたであり、またイカツイラグビー選手が、冷たい水に閉口しながらも浸かっている姿はユーモラスでもある。

大河ドラマいだてんでは主人公の金栗四三が水を浴びるシーンがあるが、実際は練習直後でないと効果的ではない。またかぶるだけでななく一定時間浸かるなどの時間が必要である

IRB (アイアールビー)International Rugby Football Board  組織名(文)(関連語 ワールドラグビー)

世界ラグビー評議会。かつてあった世界のラグビーを統括する組織。現在はワールドラグビーに改名、組織変更。IRB はいわゆる ホームユニオン に優遇した閉鎖的な組織であったが、徐々にオープンになり、2014年に ワールドラグビーに改名。世界でのラグビー競技の普及、発展を目指す様になっている。特にアジアでのラグビー普及には力をそぞき、今回の日本開催は、アジアで初の大会となる。収入源はワールドカップなどワールドラグビー開催の国際大会の入場料、放映権など。関連記事

ちなみにIRAはアイルランド共和軍のことであり、長年にわたる対英抗争の中で一部テロ行為などもおこなていた組織であり、AとBを間違えてはいけない。

 

アゲイン again 名詞 副詞 動詞(ル、物、その他)

1)スクラムが崩れた時にどちらの側に責任があるが不明な場合、困ったレフリーの再度スクラムを組み直す指示。またはその指示による組み直しのスクラムのこと。

2)練習で思い通りの動きができなかった時に、コーチの発する恐怖の言葉

3)劇団ZIPANGU STAGEのリーディング劇の題名。2019年の新作。2019年のワールドカップ、日本ースコットランド戦を舞台に男女3名が織りなす人生の岐路と決断をユーモラスに描いている。

アクシデンタルオフサイド Accidental Ofside(ル)(関連語 オブストラクション)

偶発的 オフサイド のことである。
ボールより前に位置する味方のプレーヤーは全て オフサイドの位置にあり、プレーには参加できない。
ボールを持ったプレーヤーがこの オフサイドにいるプレーヤーに接触した場合、アクシデンタルオフサイドという反則になる、これも言わばオフサイドなので重いペナルティになるかと思いきや ノックオン などと同じ軽い反則で スクラム での再開になる。最近は少々前の味方のプレーヤーに当たっても全体のプレーの流れに影響しないと判断するとそのままプレー続行になるレフリングが多い。

これが、かなり意図的、悪質もしくは相手のプレーの邪魔になるプレーだった場合、オブストラクションとい重いペナルティーになるケースが多い。(オブストラクションの項参照)

 

アシスタントレフリー assistant referee 名詞 (ル)(関連語 タッチジャッジ、TMO)

所謂線審です。
以前はタッチジャッジといってレフリーではありませんでした。今は線審も含めレフリーは5名体制で マッチオフィシャル としてインカムをつけて互いに連絡し合いレフリーチームとしてレフリングします。
ジャッジとレフリーの違いは、 タッチジャッジ は線から出たかどうか、を判断だけですが、アシスタントレフリーは違います。 オフサイドスローフォワード 、危険なプレイがあったかをレフリーに進言してチームでレフリングします。

アマチュアのゲームなどではこの様にレフリーを多く頼めませんので、またインカムも無いので、昔ながらに各チームから1名ずつタッチジャッジをお願いする場合が多いです。この場合日本では攻める方向の左側を勤めるのが通例になっています。(ルールでは決められていません)

昔の日本のタッチジャッジはなぜか、ブレザーを着ており、下は短パンに長いソックスという奇妙な姿でした。

アシックス ASICS 名詞 (組 物、文)

日本のスポーツウェア用品ブランド

元は神戸に本社のある鬼束商会。1960年代からスポーツシューズオニツタタイガーで知られ、バレーやパスケット、マラソンのシューズメーカーから発展。

ナイキとの関係は有名、ナイキの前身の会社はオニツカシューズの全米代理店であった。また初期のナイキシューズの開発製造はアシックスが行なっていた。

ラグビーではオーストラリア、南アが公式ジャージとして採用となり、世界的ジャージメーカーの仲間入り。日本では早稲田は アディダス との契約が切れ現在はアシックスのジャージになっている。

またヘスケスやナキ、トモさんなど、アシックスの契約選手は多い。

アタッキングラグビー  Attacking Rugby  名詞 (戦)

アタック重視のラグビーの戦法。
ボールを保持して継続してアグレッシブに攻め続ける。ボールを保持いている間は相手に攻められないので失点を抑えることにもなる。

2015年 エディ ジャパン が採用した戦法。スーパーラグビーもどのチームも積極的なアタッキングラグビーである。

 

ディダス Adidas   (組 文 物)

スリーラインで知られる、ドイツのスポーツ用品メーカー

サッカーでは早くから広くインターナショナルブランドとして確立

ラグビーではオールブラックスは1999年から採用。
NZのスーパーラグビー5チームも全てアディダスを採用、トータルイメージ向上に一役買っている。

アメリカも2005年から採用。フランスも長くの間アディダスであった。

日本でも2002年の早稲田との提携はエポックメイキングであった。(現在は契約解消し アシックス と5年契約)。日本のアマチュアである学生チームが特定の提携をすることなどなかなか考えられなかった。

アドバンテージ advantage 名詞 (ル)

(反対語 ノットアドバンテージnot advantage
(略語 アドバン)
(関連語 アドバンテージオーバー

レフリーは反則が起こった場合でもすぐに反則の笛は吹かない。反則の結果、反則をしなかった側が有利な状況が続く限りプレーを継続させる。この時レフリーが発する言葉が「アドバンテージ」。またその状況のことも同様に「アドバンテージ」と言う。その後にノックオンやタッチなどがあっても、その前に反則が起こった地点から攻撃側のボールで再開になる。

そのため攻撃側は、トライを狙って急に大胆なプレー(例えば大外へのキックパスなど)を選択し行う事が多い。

アドバンテージオーバー advantage  over 名詞 (ル)

(同意語:アドバンテージ解消)
( 関連語: アドバンテージ

上記のアドバンテージの状況が続き、レフリーが十分に優位な状況を続けられたと判断し、アドバンテージ状態を取りやめること。

アドバンテージが継続していると思って攻撃側が攻撃を継続していると突然「アドバンテージオーバー」になり、その後すぐにノックオンなどの反則が起こることも多い。しかも、それがターンオーバーとなり失点に繋がるならなおさらである。この時、「さっきPKをもらっておけば良かったのに」と後悔はするが、レフリーの判断なので仕方がない。

レフリーによって アドバンテージの取り方、継続の判断、 オーバー のコールの判断には多少の癖がある。

一部ではすぐにアドバンテージを オーバーしてしまうレフリーのことをアドバンカッターと呼び、とても恐れられている。

 

アフターマッチファンクション After match Function 名詞 (文)

ラグビーでは、ノーサイド後に必ず行われるビールを囲んでの交流会。両チームの関係者とレフリーなど マッチオフィシャル が参加する。エールの交換、部歌の披露など余興も行われる。参加者はシャワーの後ブレザーなどできちんと正装して行われる。

他のスポーツにないラグビーならではの文化である。まさに「ノーサイドの精神」を体現する良い風習である。ゲームで負けてもこの飲み会でリベンジを果たせば引き分けも同様となる。ちょっと昔まではただ「レセプション」と言って当たり前に行われており、アプターマッチファンクションと気取って呼ぶようになるのは、実は近年のことである。

アビバスタジアム Aviva Stadium 名詞 (場)

アイルランド、ダブリンにあるラグビーとサッカーの兼用競技場。アイルランド代表、クラブチームレンスター の本拠地。

古い歴史を持つラウンズダウンロード競技場が手狭になり、老朽化に伴い改築され2010年に完成。その後ネームライツによりAVIAスタジアムとなった。ここでのラグビーアイルランド代表は絶大なる力を発揮する。

ここでAVIAスタジアムだけ、アイルランド代表は国家を2曲歌うことが許されている。 関連記事

ちなみにAVIVA社は、ロンドンに本店のある世界的保険会社で、日本のパソコン教室とは無関係。

 

荒ぶる ARABURU  名詞 (文)
(関連語 北風)

早稲田ラグビー部(正しくは早稲田大学ラグビー蹴球部)が全国優勝を果たした際にフィールドで歌うことが許される歌。第二部歌。優勝を果たしたこの時の4年生だけは結婚式など冠婚葬祭にも歌うことができる。あくまでも勝利を目指す早稲田のラグビーを象徴するものの一つ。

アーリーエンゲージ early engage 名詞 (ル)

(関連語 アーリープッシュ イリーガルアングル

安全上のルール変更からスクラムはレフリーの声に合わせて、組み、ボールが入ってからしか押してはいけないことに表面上はなっている。
レフリーの言葉よりも早くつっかけて組んでしまうことアーリーエンゲージの反則であり、ボールが入る前に押し込んでしまうことがアーリープッシュの反則であり、どちらも相手にフリーキックが与えられる。
しかもスクラムはまっすぐに押さなければならないことになってもいる。まっすぐに押さないとこれも イリーガルアングル の反則となる。ところが実際はスクラムを組み前から駆け引きは始まっており、どうしたら力の入るように有利にうまく組めるかの知恵比べである。相撲でも立ち会いが重要で右四つ、左四つなど自分の得意とする組手があるのと同様である。レフリーによりスクラムの反則の判定には幅がありレフリーの裁量、心象による面が多い。

しかしスクラムが崩れることは頚椎捻挫などの重要事故につながる恐れがあるので非常に危険である。レフリーの務めとしては安全にゲームを進行させることが第一であるので、 アーリーエンゲージ や アーリープッシュ 、アングルなどの反則を早めに取ることで、注意を促し、無用にスクラムが崩れることを防止する。

 

アンストラクチャー Unstructure 名詞 (戦)
(反対語: ストラクチャー )

ストラクチャーとは構造のこと。ラグビーでのストラクチャーはセットプレーなど攻撃側と防御側がきちんとポジショニングが取れている局面の意味。アンストラクチャーはそれとは逆に、攻撃も防御も混沌となった局面を指す。 ターンオーバー や、ディフェンスの裏へのキックなどの後に起こりやい。

この局面ではピッチ全体の状況把握、判断力によりトライが生まれるケースが多い。オールブラックスは全員の選手個人の判断力が優れているので、この局面を最も得意とする。ジョセフジャパンもキックを多様することで、敢えてアンストラクチャーの局面を多く作り、トライを量産する戦法をとっている。導入当時は一部に批判もあったが、アタックに関しては成果が出つつある。

アングル Angle          名詞 (戦)
(関連 アングルチェンジ)

角度のこと。攻める角度を急に変え、斜めにスピードよく走りこんでボールを受けディフェンスを突破する戦法をアングルチェンジと言う。

スクラムでも本来は真っ直ぐに押さなければならないこおtになっているが、各チームとも多少のアングルを着けて押している。これはグレーなプレーである。
これがあまり甚だしいと、レフリーはイリーガルアングルの反則を取る。

アンダーアーマー  Under Armour  名詞 (組織、文、物)

アメリカ発のコンプレッションウェアのブランド。
1996年、ボルチモアでアメフトの選手ケビンブランクが開発、起業して、世界ブランドに急成長した。

最近公式ラグビージャージとしての採用チームが多い。
ウェールズは最も早くからアンダーアーマーのジャージを使用。
日本ではパナソニックが採用。

日本では株式会社ドームが販売権を持っている。
日本の株式会社ドームの社長は、アメフトの出身で早くから米国でのアンダーアーマーの将来性を見出し、提携を行っている。

アンフォーストエラー unforced error 一般名詞(文)

元々はテニス用語であり、ラグビーでも用いられているに過ぎない。
いわゆる凡ミスと解釈されることが多いが、厳密にいうと誤りである。単純なボーンヘッドだけでなく、相手のプレッシャーの少ない場面でのミス(ミスタックル、ミスポジショニング、ハンドリングエラー、キックミス)などを表す。自らの注意で防げるミスのことを言う。

ちなみに発音は、アンフォーストであり、アンフォースドではない。

 

アンブレラディフェンス umbrella defence 名詞 (戦)

ディフェンスが横一線で前に出るのでなく、ひらがなのへの字の様にセンターが前に出てディフェンスラインを上げるディフェンス方法。傘の様な形から、アンブレラと呼ばれる。外側に簡単にボールを運ばせない様にする。ロングパスなどを未然に防ぎ一気で前に出られるのを防ぐ。またあえてポケットを作りそこにボールを追いこむことも可能。

イエローカード yellow card 名詞 (ル)

(略語 イエロー)
(関連語 レッドカード)
(関連語 シンビン

故意の反則や、危険なプレーと判断された時に警告としてレフリーが示すカード。今や一般社会生活でもイエローやレッドが警告を表す言葉として使用されている。サッカーでは単なる警告だけだが、ラグビーでは シンビン(=10分間の退場)という人的不利な状況を招く。

また故意ではなくても結果的にに危険なプレーだったり、ゲームをスポイルするプレーだと見なされればすぐにこのカードは出される。

ここ数年ラグビーの選手の安全性を担保する方向が重要視され、危険かどうかの判断は、行為だけでなく、その行為によってどんな結果がもたらされたかが基準になる。例えば、相手を跳ね上げるタックルで相手の足が肩から上に上がり、上半身から地面に落下すればそれはレッドにも相当する危険なタックルとみなされる。

いすゞ スバル ISUZU SUBARU   名詞 (文)

ウェールズ代表のネームに入るスポンサーロゴ、ホームではISUZU で、アウェイではSUBARUである。

なお日本のいすゞ、スバルの富士重工にはともにラグビー部ではない。

実は、日本の自動車メーカーがスポンサーではなく、英国で両自動車の輸入販売を手がける、Import Motor Group(IM Group) との4年契約である。いすゞとスバルは本業の自動車製造でも提携しており、北米などでは合同の工場を持っている。

日本ではトラックでいすゞのライバルの日野もトップーグ入りを果たしており。また、トヨタ、ホンダなど自動車メーカーのラグビー強豪も多く。

W杯ではチーム名とワールドラグビー 、ジャージメーカー以外のロゴの使用は禁止されているので、ウェールズのISUZU SUBARUのジャージを見ることはできない。

しかし、もしまたウェールズが2021までにまた来日すれば可能であり、その時は、練習マッチで、SUBARU対TOYOTAなど日本車国際ダービーが実現するかもしれない。もしくは今回のW杯で来日した際に、日野やホンダと練習マッチが組まれれば実現するかもしれない。

威風堂々  IFUDODO  名詞 (文)

フォークデュオゆずによる日本ラグビーの応援ソング。2003年発表、当初はスタジアムでよく流れたが、最近は流されることが少ない。日本でのラグビーソングはなかなか定着が難しい。
メンバーの岩沢厚治は高校時代ラガーマン、ポジションはスクラムハーフだった。

イリーガルアングル illegal angle 名詞 (ル)

(関連項目 アーリープッシュ、 アーリーエンゲージ 、アングル )

スクラムでまっすぐに押さない反則。

スクラムは本来は真っ直ぐに押さなければならないことになっているが、各チームとも多少のアングルを着けて押している。これはグレーなプレーである。
これがあまり甚だしい時に、レフリーはイリーガルアングルの反則を取る。

インテグリティ integrity 名詞
(関連語  ラグビー 憲章 )

品位、誠実性。

ラグビー憲章の最初に挙げられる言葉。ラグビーでは最も重要視される概念。

最近あらゆる組織運営で流行りの「 コンプライアンス 」よりもかなり広い概念。このところラグビーに限らず日本スポーツ界では不祥事が多く、インテグリティは急速に出現率が高くなっている。
(検索結果 コンプライアンス8700万件、インテグリティ110万件)

ちなみにラグビー 憲章での言葉は、品位:インテグリティ、情熱:パッション、結束: ソリダリティ 、規律: ディシプリン 、尊重:リスペクト である。

 

インジャリータイム  injury time 名詞 (ル)

いわゆるロスタイムのこと。
インジャリーは怪我のことだが、怪我の治療のためだけでなくレフリーからの注意ための時間やそのほか失われた時間をレフリーがカウントしていて、正規の40分が終わっても続く時間帯のこと全般に使用されていた。

タイムキーパー 制が取り入れられてからは、今ではほとんど死語となっている。

インテンシティ intensity 名詞 (文)

強度のこと。
ゲーム中の肉弾戦やタックルなどの当たりの強さやだけでなく精神的なプレッシャーの強さにも用いる。練習時の激しさ強度の事など。
Jスポーツの解説の野沢武士が好んでよく使う言葉の一つ。

 

インテンショナルファウル intentional foul 名詞(ル)

故意の反則のこと。ラグビーのゲーム自体をスポイルする反紳士的行為のためシンビンなど非常に厳しい措置が下される。トライ寸前でのインテンショナルファウルは、即 ペナルティトライ となり7点が与えられる。

インテンショナルノックオン intentional kock on  名詞(ル)

故意の ノックオン 。 インテンショナルファイル の中の一つ。自分の保持するボールを故意に落としたり、相手のパスを途中ではたき落としたりする事。ラグビーの継続性を著しく損ねる行為であるので、非常に重い反則になる。

相手のパスを空中でカットし、地面に落とさずそのまま保持できれば、インターセプトとなって攻撃権は移動し、そのまま大きくゲインできる。しかし、この時インターセプトに失敗してしまうと故意の ノックオン とされ、 シンビンなど重い措置になるケースが多い。故意かどうかの判断は、TMOなども考慮してレフリー判断に任されるが、ボールを取りに行った時に手のひらが上を向いているなら、故意と見なされずただのノックオンを判断される様だ。

最近は日本でも、世界標準に従って非常に厳しい笛が吹かれる様になってきている。

インビクタス Invictus 名詞 (物)

2009年のクリントイーストウッド監督のアメリカ映画 (日本題名インビクタス/負けざる者たち)。1995年ラグビーW杯南アフリカ大会を舞台に、ラグビーで民族融和を図るマンデラ大統領と南アキャプテン、ピナールを描いた感動の作品。インビクタスとは屈服しないことを表すラテン語。

モーガンフリーマンやマットデイモンが本人に近い容姿と演技を見せ、実写を模したカメラワークは、昨今人気の「ボヘミアンラプソディー」に繋がるものではないかと思える。

ちなみに、「許されざる者」「敗れざる者たち」「滅ぼされざる者たち」など、「ざる者たち」という題名の映画や本が流行った。最近でも「働かざる者たち」などの本も人気である。

 

ウォーター係 Water Boy 名詞 (戦)

給水係である。が、ラグビーでは単に給水係ではない。

ラグビーでは、一旦ゲームが始まると監督コーチは直接ピッチ上の選手に指示を出すことは難しくなってくる。しかし最近は、監督はインカムをつけて、ピッチ近くに入ることの許されるこの給水係と連絡を取り合って、この給水係から選手に指示を出すことが可能である。実際にその指示を受け入れるかは、ピッチ上のゲームキャプテンの判断によるのだが、この給水係には正確に指示を伝え、キャプテンがその指示を納得し受け入れるようなコミュニケーション能力が必要とされる。したがって、この給水係の役目は重要で、大抵はチームの中で一番尊敬される者が担当する。例えば昨年度優勝の神戸製鋼では、ダンカーターが務めたりした。前のキャプテンや怪我で出場できないキャプテンが勤めることが多い。

 

ウォーターブレイク WATER BREAK(ル)

給水休憩の事。プレーヤーの安全確保の水分補給のため設けられた休憩時間。
日本の様に暑い夏にラグビー をプレイすることは、まさに自殺行為である。大抵は前半二十分ごろ、後半二十分ごろにそれぞれレフリーの判断で設けられる。

 

ウォークライ War Cry 名詞 (文)

ニュージーランド オールブラックス に代表される、戦いの前の踊り。 オールブラックスのウォークライはハカと呼び、先住民族マオリ族伝統のカマテと、新作のカパ・オ・パンゴ(Kapa o Pango)の2種類ある。この使い分けは特にしてはいないというのが公式見解だが、明らかに重要なゲームの前にカパオパンゴを選択することをファンは知っている。

ニュージーランドでは、すべてのクラブチーム、学校が独自のハカを持っている。

その他トンガはシピタウ サモアはシヴァタウ、フィジーはシンビというウォークライである。

早稲田大学は初めての海外遠征でオーストラリア遠征をした際に、「佐渡おけさ」を現地のグランドでして披露した。

関連記事

大相撲の土俵入り、不知火型、雲龍型などもウォークライの一種とされる説がある。

 

ウッドンスプーン WoodenSpoon   名詞 (文)

大会を最下位で終了したチームおよび個人に与えられる、不名誉な称号。いわゆるブービー賞の事。

最下位のチームや個人に木のスプーンを送る風習は英国圏では19世紀から行われている。ケンブリッジ大学で成績の最下位で卒業した者に木のスプーンを贈ったことが始まりとされる。このスプーンは年々大きくなり5m越す巨大なスプーンが贈られることもあった。

ラグビーでも6ネイションの初期の段階から最下位のチームをウッドンスプーンと呼んでいる。現在イタリアが4年連続で獲得している。

特にラグビー海外でも英国圏では使われる言葉であるが、ラグビーにつかわれるのが一番ポピュラー。

ちなみに、ブービー賞に賞状や高価な商品を送る風習は、日本独自のものである。また最下位ではなく、最下位から2番目をブービー賞というのも日本だけの風習である。この風習は日本のゴルフ愛好者の中で広まった。最初は最下位の者に商品を渡していたが、商品目当てに意図的に最下位を狙うものが多発し、意図的に取ることが難しい最下位から2番目に賞を渡す様になった。

 

 

ウルフパック Wolfpack 名詞 一般名詞 (チ)

一般には群狼および群狼作戦の事をさす。群狼作戦とは第二次世界大戦時にドイツ軍やアメリカ軍が使った複数の潜水艦による攻撃戦術。狼は群れで獲物を狩ることから命名された。

ラグビーでは下記の意味

2019年W杯ジャパンの強化のために、サンウルブス とは別に一時的に結成しオーストラリア、ニュジーランドのスーパーラグビー二軍を相手に練習マッチを組んで活動しているチーム。

関連記事

2016年結成のサンウルブス の公式ファンクラブの名称は「サンウルフパック 」である。ちょっと紛らわしい。

 

内(UCHI) 名詞 形容詞 (戦、場所)

(反対語 外(SOTO))

一般にはラグビーピッチを縦にみて真ん中に近い側を内、タッチライに近い側を外と呼んでいる。 起点やスクラムなどの場合、起点に近い側を指す、内足、内肩なども内と略して称される。

22mラインでは、通常、自陣22mラインから前を外(アウトサイド)、22mラインから自陣ゴールライン側を内(インサイド)と呼ぶので紛らわしい。

ちなみにウッチーとは、日本代表スクラムハーフの内田選手のことである。

 

内返し UCHIGAESI      名詞  (戦)

一旦外に展開すると見せかけ外にボールを回し、急に内側からサポートしてるプレーヤーにフラットなパスを返して、ディフェンスを突破する戦法。そのパスのことを「内返しのパス」という。(英語表記は調査中)

JAPANでもこのパスは有効な戦法の一つとして使われる。特に田村からナンバー8のナキへの内返しのパスが決まれば確実にゲインを突破できる。

ウルトラマンジャージ Ultraman Jersey  名詞 文

いわゆるピチジャーの事。90年代中期中期からそれまでの
最初に採用されたイングランド代表のジャージの色い、姿、格好からウルトラマンジャージと呼ばれた。今ではボールが保持できるような滑り止めがあるなどさらに機能的になっている。

なお、2019年スーパーラグビーで南アのライオンズはウルトラマンならぬスパイダーマンジャージ。ブルズはキャプテンアメリカのジャージを採用した。

エーアイジー AIG  名詞 (組 物 文)

NZラグビー 協会およびオールブラックスの公式スポンサー。

大手の保険会社アメリカンインターナショナルグループ。日本では2018年から富士火災を吸収合併し、AIG損保として展開。

現在のオールブラックスのジャージにロゴが入る。また、オールブラックス が東京の街中を駆け回り活躍する同社のイメージビデオは、秀悦である。

エイタン (EITAN) 名詞 (戦)

スクラムからナンバーエイトがボールを持ち出し、スクラムサイドを突破する攻撃方法。エイト単独の略。単純だが、確実に少しだけは ゲインライン を突破できる。(英語表記調査中)

HIA (エイチアイエー) 名詞 (ル)

=Head Injury Assessmentの略

最近ゲームの激しさが増してから、欧米中心に選手生命を危ぶむ 脳震盪 の危険性が指摘されており、選手の健康、安全性を確保するための手段の一つ。頭を打つなど脳震盪を疑われるプレーがあった時には、ゲームを中断し、その選手を10分間はピッチの外に出して、専門のドクターの診断を受けさせなければならない。しかし、その間は代わりの選手がプレーを代行できる。

HIAは日本ではトップリーグ以上のクラスに採用されている。大学生や高校生などは、疑いがあった時点で、ピッチから離れ、復帰のためのプロセスを経た上でないと練習や次のゲームに復帰することはできない。

脳震盪の危険性が主張される様になってから、日本のラグビー場からは「魔法のヤカン」が消えることになった。

S&C(エスアンドシー)  Strength & Conditioning 名詞
ストレングス&コンディショニング 

ラグビーにかかわらず、日本のスポーツ全般はでは、これまではトレーナーという役割が一般的であったが最近は一般のトレーナーの専門性で別れてきている。怪我をしない体つくりとゲームでのパフォーマンス向上のための専門コーチがS&Cコーチである。個人別のトレーニングのメニューを考え提案し実践せさることはもちろん、普段の栄養管理、から怪我の際のリハビリまで担当する。

怪我の際にテーピングをしたり、ピッチ上で止血をしたりするのはセーフティアシスタントで、アスレチックコーチという別な特別なコーチの役目になるが、S&Cコーチが兼務することが多い。

エックスファクター  X FACTER 名詞  戦 文

特別な能力を持つ選手。
ワールドカップでは、隠し球的存在の選手として扱われる。
2015年 エディジャパン ではマナマキレリイマフフィがまさにXファクターであった。オールブラックスにしても、ワールドカップではこの存在がないと、なかなか勝ち上がれないとされる。ダミアンマッケンジジーは、ABではまさしくXファクターであったが、怪我で離脱してしまっている。2019JAPANのXファクターは現れるだろうか?このような選手をメンバーに入れておくことが選手選定では必須となる。

エディ Eddie Jones 人物名 (人)

(略語 エディ さん)
(関連語  エディージャパン )

それまでW杯1勝しか実績のなかったジャパンを改革し、南ア戦勝利プール戦3勝に鍛え上げた名将。現在はイングランド代表ヘッドコーチ。世界のラグビーコーチの中ではその実績は3本の指に入る。父がオーストラリア人、母がアメリカと日本人のハーフ。妻が日本人で、日本のとつながりは深い。サントリーでも監督としてトップリーグ優勝に導いた。現在でも年数回は来日し、講演や指導を行なっている。

(ここからはエディージャパンの内容)
2015年W杯では、独自の観察眼や有無を言わさない練習方法など日本人特有のハードワークを荷することで、負けの意識の変革を実行した。

ただし、思いついたことをすぐ実行に移すタイプで、それを準備する周りのスタップ陣の負担は大きく、その実態は並みのブラック企業以上であったと言える。当時GMを務めていた岩渕健介氏によれば「毎日必ず喧嘩になった」と言うことである。
ゲーム中でも怒るとインカムを投げ捨て、破壊することでも知られている。

 

エリア area 名詞 (戦、場)
(同義語 テリトリー )

地域のこと。ラグビーは陣取りゲームでもあり、少しでも相手ゴールに遣い方が有利になる。タッチキックを使いボールは相手に渡しても地域をとることを「エリアを取る」という。

エリス伝説 Legend of Ellis  名詞 (文)

(関連語 エリスカップ

真偽はともかくラグビーの起源の伝説と言われる話 ウイリアム・ウェブ・エリス William Webb Ellis  は実在の人物。 (関連記事)

エリスカップ  Webb Ellis Cup 名詞 (物 大)
(ウェブ・エリス・カップ)

ラグビーワールドカップで優勝チームに送られる優勝杯のこと。エリス伝説にちなんで命名された。

これまでの優勝チームは
第一回 ニュージーランド
第二回 オーストラリア
第三回 南アフリカ
第四回 オーストラリア
第五回 イングランド
第六回 ニュージーランド
第七回 ニュージーランド

オーツー O2    名詞  (組、文)

イギリスの携帯通信会社。アイルランド、スコットランドでももっともポピュラー。

アイルランドラグビー、イングランドラグビーのスポンサー、両代表ジャージには大きくO2のロゴが入る。ワールドカップでは残念ながらロゴは禁止なので入らない。
O2は他にもネーミングライツで、ロンドンにO2アリーナなど、スポーツ、レジジャースポットを展開。

オーバーザトップ Over the Top  名詞  (ル、チ)

英語では「限界を超えて」といういい意味だが、ラグビーでは反則の名称。

タックル後のボール争奪の局面(= ブレイクダウン )で、平成中頃まではよくおこった相手側に倒れこんで球出しを妨害する反則。今では立ってプレーする意識の浸透と、ブレークダウンにむやみに人数をかけないような戦略を取ることが多くなってから、相手側に倒れこんで妨害することは少なくはなってきた。
その代わりに増えたのが ノットロールアウェイ 、もしくは ノットムービングアウェイ の反則(→ ノットロールウェイ )である。

1987年のシルベスタースターローンの映画に「オーバーザトップ」という映画があるがこれはアームレスリングのお話。同名の主題歌は ヴァンヘイレン、リードボーカルはサミーヘイガー。

埼玉県戸田市に「オーバーザトップ」というラグビーのクラブチームが存在する。反則の名がチーム名になった世界でも珍しいチームである。

 

オーバー Over  名詞 形容詞(前置詞ではない)(ル)

オーバーという略語で話されることはラグビーでは数多くある

1)ディフェンスの人数より外側を余らす、オーバーラップのこと

2)ブレークダウンで相手を押しのけボールを乗り越えて、マイボールを確保すること。

3)スクラムで2番が両プロップ肩ごしに組む組み方(反対語:アンダー)

4)アドバンテージオーバーの事

5)ラインアウトでキャッチに失敗した場合に、失敗したキャッチャーが叫ぶ言葉、この言葉によってFW陣やバックスは防御の体制に早く移れる。

6)2997年W杯フランス大会、ボルドーでの引き分けとなったジャパン対カナダ戦。大西将太郎がノーサイド直前に同点のゴールを決めた際に、Jスポの解説をしていた小林深緑郎が発した言葉。正しくは「おーーーーーバーーー〜〜・・(最後が揺れてかすれる)。」長い間この意味は謎とされていた。2015年「スクラム組もうぜ」がその座を奪うまで、ラグビーW杯中継の感動の一言のトップの座にあった。

オプション Option 名詞 (ル)

選択肢のことである。

驚くべきことに、ラグビーでは相手側が反則した際に、反則されなかった側のキャプテンが再開のプレー方法を決められることが数多くある。この時レフリーが示す再開方法の選択肢がオプションである。

一番起こりやすい場面は、キックオフのボールが直接タッチを割ったか。10m届かずにキックした側が初めに処理した場合である。この時のオプションは相手のキックオフのやり直しか、マイボールの センタースクラム である。しかしやり直しを選択するキャプテンはほとんどいなく、ほとんどの場合、マイボールのセンタースクラムが選択される。
それなのに、なぜまだこのキックオフ時のオプションが残っているかは不明。

また、相手に反則が起こり、 アドパンテージ を見ている中、連続して再び、三度反則が起き、それでもまた アドバンテージを見ていたが、最後は攻撃側のミスにより アドバンテージオーバー になった場合。
次の再開の場所は複数の反則発生地点がオプションの対象になり、キャプテンはその中から一番有利な場所を選ぶことができる。
しかし、これが実際にルール化されたのはここ数年のことである。

オフサイド ofside 名詞 (ル)

(関連 オフサイドラインofsideline)
(反対語 オンサイド Onside)

ラグビー観戦初心者が初めに遭遇するルール上の壁の一つ。この壁を乗る超えることでラグビーオタクへの道が確実に開ける。
サッカーのオフサイドとラグビーのオフサイド全く違うように思えるが昔は一緒だった。(関連記事

ラグビーのオフサイドは簡単でボールが先頭でそれよりも前にいるプレーヤーは全てオフサイドである。逆にボールより後ろがオンサイドである。
ボールがどこにあるかわからない密集ができた場合は、密集の最後方の選手のかかとの位置が オフサイドラインとなる。

オフサイドライン Ofsideline  名詞 (ル)

その線から前が オフサイド、その線から後ろがオンサイドとなる架空の線。通常はボールの位置がオフサイドラインだが下記の様に線の場所は変化する。

タックル後、密集の時などは密集の最後のプレーヤーの最後方にある体の位置である。

さらに、ラインアウトやスクラムではさらに後方になる。スクラムの場合はスクラムの最後方のプレーヤーのかかとの位置からさらに5m後方がオフサイドラインとなった。これでバックスの攻撃は多彩なものになってきている。

オブストラクション Obstruction(ル)

妨害プレー。
オフサイドの位置にいるプレーヤーが、相手の走路を邪魔をする反則。故意ではなくても当たってしまえば反則である。 オフサイド の位置にいるプレーヤーは速やかにプレーの邪魔にならないために オンサイド の位置に下がり続けなかればならない。
悪質な場合、 イエローやレッドの対象になりやすい。悪質かどうかは、体を固めて当たりに入っている様に見えたり、たまたまの様に手を出し当たってしまった様に見せたりするなど。足が意味もなく横に出されたりもである。これらは全て、  インテンショナルファウル と判断される。

 

オフロードパス Of load pass 名詞 (戦)

(略語 オフロード

タックル を受けながら、もしくはタックルをさせながら上半身だけでボールをコントロールし、フォローしている味方の選手にパスを放つこと。またはそのパス。

ディフェンスにすれば良いタックルしたと思ったのに、ボールがだけは繋がれてしまうので防ぎ様の無い厄介なプレー。

オールブラックスのソニービルウイリアムス選手が得意とするプレーで、しかもソニービルウイリアスは、右手一本で自在に確実なパスを放てる完璧なスキルを所持している。

平成の中ほどまでは、日本ではミスの起こりやすい軽いプレーと見なされ、コーチに散々に怒られたプレーであったが、現在では中学生の中でも真似をする選手も多い。

ちなみにOFF LOAD であってOFF ROADではない。「荒野を走る」のではなく、「重い荷物を下ろす」という意味。重い荷物とはもちろん楕円球のことである。

1970年代のアメリカのロックバンド、ザバンドのウェイトという名曲にはTAKE A LOAD OF FANNYという歌詞が出てくる。
この時のロードは同じ意味。

 

オールアウト ALL OUT 名詞 形容詞 (文、物)

1)ゲームや練習で、力の全てを出し尽くすこと。またはその状態。

2)1996年、早稲田ラグビー部中竹組は全てを出し尽くしたが、決勝で明治に破れた。そのチームを1年間密着した、時見宗和氏の著書の題名(スキージャーナル社)

3)神奈川県立高校をラグビーを題材にした雨瀬シオリ作のコミックの題名(モーニングKC)。連載は2013年から 2016年にはTVアニメにもなったMXTVなどで放映。

 

オールブラックス All Blacks チーム名 (チ)

ラグビーニュージーランド代表のチーム愛称。現在のところW杯2連覇中、世界ランキングでもトップの座から落ちたことがない最強軍団。

2019W杯でも優勝候補筆頭であることは間違いない。

この命名には諸説あるが、全員がバックスの様な動きをするので、オールバックスと書くつもりが印刷工のミスでオールブラックスになったという説がある 関連記事

 

オンサイド On Side  名詞 ル
(反意語 オフサイド)

ボールより後ろのプレーヤー一般。
オフサイド の位置にいないプレヤーの事。

パントを上げた時にキッカーより前のプレヤーヤーは全て オフサイド の位置にいてプレーに参加できない。それだけでなくオンサイドのいちに下がり続けねければならない。しかし、キッカーならびにキッカーより後ろのプレヤーがボールを追いかけ前の味方のプレーヤーを追起こせは、追い越されたプレーヤーはオフサイドの位置ではなくなる。そこでこのキッカーもしくはキッカーより後ろからボールを追いかけるプレーヤーは、味方のプレーヤーを追い抜くたびに大声「でオンサイド」と叫びながら走る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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