リトル・フィートです。
漫画好きの方には、『ジョジョの奇妙な冒険』のホルマジオのスタンドの名前のほうが著名なようです。その元ネタは70年代に活躍した、ローウェル・ジョージ率いるウエストコーストのバンドの名前から取っています。
ニューオーリンズのような独特のリズムのシンコペーションが妙に癖のあるバンドでした。そこにローウェル・ジョージのだみ声と、スライドが乗っかっててきます。歌詞のほうもドラッグなどキワドくひねった内容でした。
ジャケットのほうもセンセーショナルで、猥雑で、ブラックなユーモアがあり、不思議で、なんともインパクトあります。このイラストを手掛けたのはネオンパークという人物です。以降ほとんどのアルバムに採用されています。
とても甘ったるいだろうパイの化け物がブランコをしています。そして真っ赤なハイヒールを宙に飛ばしています。高く上がった素足が艶めかしくピンと伸びています。そしてそれを、下から巨大なカタツムリが狙っています。なんともキワドいですね。危ないですね。
実はこのジャケットはオノレ・フラゴナールの名画『ブランコ』のパロディーなのです(FBの名選手のセルジュブランコでは有りません)。フランス18世紀、ロココ時代の作品です。
元の絵はこちらです。
当時のフランスはルイ15世の時代で、宮邸の文化が爛熟を極めていました。この時代、宮邸の内外でめくるめく恋の鞘当てが繰り広げられました。女性たちはすこぶるコケティッシュであざとく振る舞い、男たちは、お約束で必要以上に大げさに反応し、翻弄されるのでした。こんなだからきっと「フランス革命」につながったのでしょうね。
さて、
はなしはリトルフィートにもどします。
実はアナログ盤は見開きのジャケットなのでした。
裏ジャケのこんなところには小人(?)がいます。
右端には紳士風の人がいます。
PS、過去にはこんな70年代名盤ジャケットの再現もしています。