クイックスロー

クイックスロー  quick throw 名詞 動詞 (ル、戦)

(同意語 クイックスローイン 名詞)
(日本の略語 クイック)

2008年のルール改正によって新たに生まれたプレーの一つ。

狙いの通り、ラグビーがスピーディーで停滞がなくなったが、プレーヤー(特にバックス)の負担が増えることになった。

ボールが タッチラインを割った場合で、 アシスタントレフリーの旗が上がった場合でも、レフリーは直ちに笛は吹かない。相手側のプレーヤーはラインアウトを形成しなくてもいつでもボールを投げ入れることができる。この時のプレーをクイックスローまたはクイックスローインと言う。

またその場合はタッチの地点でななくても、その地点の後方ならどこからでも良い。またラインアウトの場合と違ってまっすぐ入れる必要も無く、後方であれば斜めでも良い。また、投げ入れるボールが5mラインを超えれば自らキャッチすることも可能。ただし、ボールはタッチを割ったボールでなければならず、他の障害物に当たることなどでボールデットとなってしまうとそのボールをクイックスローすることはできない。その時はレフリーは笛を吹きラインアウトを命じる。

かつては22m内側から陣地を稼ぐキックは距離をかせぐため、タッチラインギリギリでタッチを割るのが最高のキックと呼ばれたが、現在のラグビーでは逆にクイックスローされて、 アンストラクチャーな状態から逆襲されピンチを招いてしまう。これを防ぐため、思い切ってスタンドまで届く様なタッチキックを蹴ることが求められる。もしくは、キック後ボールを追いかけて、クイックスローする前に、タッチを割った地点に到達しクイックスローのパスコースを素早く塞ぐことも必要になる。ただし、投げ入れるボールが5mラインを超えるまでスローインを邪魔してはいけない。

2019年のシンガポールでの サンウルブス は相手の南アフリカクラブチームのラインアウトの高さに苦しみ、クイックスローを多用し、極力ラインアウトを行わない戦法をとったが、勝利という成果を上げるまでにはいかなかった。

クイックスローの導入によって、確かにゲームが停滞することは少なくなったが、プレーが途切れないことで、選手への負担は大きくなり、長時間の極度に乳酸がたまるきつい走りをしいられるようになった。

19世紀中期ラグビーがルール化された当時は、横の線からでたボールは先に触ったチームのボールとなり、その地点から、投げ入れることができた。そのため横の線を タッチラインと呼ぶようになった。関連記事はこちら

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