コロナ禍の中今年も6ネイションが開幕できました。
フランス政府の粋な配慮で、コロナ規制が特別に緩められました。しかし、選手たちは完全隔離で、スタジアム内の導線も管理され、週一回のPCR検査も義務化されています。2週間以上も完全隔離の合宿で自宅にも帰れません。もちろんホテルとスタジアムの移動だけで、街にも出られない状態です。無観客なのは当然です。
第1節
イタリアーフランス (ローマ スタジオオリンピコ)
フランスは若き司令塔ヌタマックが顎の怪我で欠場です。いつもは控えのジャリベルが先発出場します。
ヌタマックがいなくてもSHのデュポンが大活躍します。チャンスの時の確実なフォローが素晴らしいです。フォローするスピードはいつもの1.5倍、フォローする角度や位置も的確です。さらには相手陣形を見ての裏への絶妙なキック、ノールックパスも巧妙です。自らトライもあげますが、他の得点にも必ず絡んでいます。ジャリベルも無難にその役目を果たしました。
50得点でBPもとり幸先良いスタートです。
イタリアは、思い切って若手を多くテスト的に先発採用してきましたが、多くは早めの途中交代に終わり不発でした。これで6ネイションズ28連敗となりました。
イングランドースコットランド(ロンドントゥッケナム)
世界最古のテストマッチ、150年の歴史の記念すべき1戦です。
でもイングランドがおかしいです。開始から同じような反則を何度も繰り返してしまいます。2度連続して反則をすると得点されるケースになることはラグビーでは常識でしすが、それが何度も続きます。さらにはハイタックルでイエローカードも出してしまいます。こういう時にハドルを組んだり、締め直したりするのがキャプテンの役目ですが、どうしたことか、ファレルはこの状態を放置したままにします。スタンドオフでの先発で頭がいっぱいだったのでしょうか。最終的には15個のペナルティを冒してしまいます。これでは勝てません。こんな中前半に一人気を吐いていたのがイトジェです(張り切り過ぎてペナルティも多かったのですが)。アリプライスのボックスキックに再三チャージを仕掛けます。スコットランドもこれに対する対応が全くされないのも疑問が残ります。
ただこのような状況なのにスコットランドも得点を積み重ねることができません。フィンラッセルもイエローをもらってしまいます。お互いに攻めあぐんで、11−6のままノーサイドとなりました。しかしスコットランドにとっては久々のロンドンでの歴史的勝利(38年ぶり、150年のうちの38年ですからその価値は大きいです)となりました。
イングランドはいつもと違うチームのように見えてしまいました。150周年の記念ジャージで胸の薔薇のエンブレムがモダンになってしまったせいかもしれません。ジョニーメイもイージーなミスをしてしまいます。
エディさんに何か考えがあるのでしょうか、あるとすればキャプテンのファレルに頼り過ぎているチームのパラーバランスを改善するため、あえてファレルに指示を出して抑えるようにし、イトジェあたりにその役ができないかと試したのでしょうか?