愛情ホルモン「オキシトシン」

愛情ホルモン「オキシトシン」

この愛情ホルモン、オキシトシンが脳から分泌されると
人は愛情や優しさ、信頼感、幸せ感、一体感を得られます。

 

 

 

 

 

 

 

 

オキシトシンの分泌は、女性の分娩や授乳の際に重要な役割を果たすことはわかっていました。最近は男女の性差はなく、このオキシトシンが分泌され、
信頼感や一体感、充実感を得られることが解かってきました。

オキシトシンの分泌の方法

それでは、どうしたらオキシトシンが分泌させるかといういうと
ハグや抱擁など身体的接触によって、分泌されることも解かっています。

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身体的接触はハグだけではありません。マッサージや肩たたきでもオキシトシンは分泌されます。人間だけでなく、ペットや動物とのふれあいでも出ます。また家族団らんや、おしゃべり、居酒屋での飲み会などでもオキシドシンは分泌されることも解明されています。

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このホルモンはこのように自然に脳から分泌させるのですが
現在は試薬にもなっていて、直接鼻から吸引させることによっても同様の効果が得られるようです

 

 

人によって、分泌される量と効果については差があるようです。分泌の量は受容体の容量で決まってくるということです。受容体の大きさはは頻度や量に合わせて大きくなるということ、つまり、何度もオキシドシンが分泌されて、受容体の容量が大きい人は、オキシドシンの分泌が多く、人より多くの幸せを感じることができるというわけです。

つまり、人や動物とのふれあい、関わり合いの時間や回数が多ければ多いほど、より幸せ感を多く感じることができるという事になります。

ラグビーの一体感とオキシトシン

この「ラグビー現象のテーマ」となっていることですが
ラグビーが仲間の信頼や一体感を醸成しやすいスポーツであることは確かです。

これはチームスポーツでありながら、身体的接触があるラグビーというスポーツの特徴がそうさせているのではないかと思われます
明らかに、そこには「オキシトシン」が影響しています。

ラグビーではバックスの選手より、フォワードの選手のほうが仲が良かったり、
「結婚するならプロップと」と言われることもあるように、FWには優しくて力持ちの選手が多いです。
これもFWの選手のほうが身体的接触が多くオキシトシンを多く分泌できるからではないかと思います。

実際にスクラム(全員が一丸となって力を合わせる)のようなプレーが必要な競技を他に私は知りません。

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最近、ゲーム前のピッチでのアップが終わった後、キャプテンを中心に23名が誰かの肩など、体の一部に手をかけて一丸となって、ロッカールームに引き上げる形がみられるようになってきました。
2011年W杯に準優勝したフランスチームあたりから始まっています。

JAPANもこの方法を採用しています。
味スタのAB戦の前にも、アップを終えた選手はリーチキャプテン中心に全員が誰かの肩に手をかけてロッカーに向かいました。
その姿に4万の観衆から拍手が送られました。感動的な瞬間です。
この時チームの中に多量のオキシドシンが分泌されているはずです。

ばらばらに勝手にロッカーに引き上げるとはその後のゲームのパフォーマンに違いが出るのは歴然です。

ゲームの途中でキャプテン中心にハドルを組む時も同じです。
小さくコンパクトにハドルを組むチームの結束は強いです。

また、飲み会が多いのもラグビーの特徴でしょう。アフターマッチファンクションも毎回あります。こうなって来ると、ラグビーはまさにオキシドシンのためのスポーツと言えるのではないでしょうか。

体をぶつけ合ってこそ解り合える

人は身体をぶつけ合って初めて解り合えるのだと思います。
ラグビーでも対戦相手とも体を思い切りぶつけ合って初めて分かり合えて仲間になれます。

私の好きな映画にジョンフォード監督のアイルランドを舞台にした「静かなる男」がありますが、
この映画でも、主人公の米国帰りの元プロボクサーと、結婚した妻の兄(義理の兄)が仲が悪く、この二人が殴り合って最後はお互いわかりあえるという話です。
(村上春樹も「もしも僕らの言葉がウイスキーだったら」のなかで、この映画を「何度もみて勇気づけれる映画」と書き残しています)

ジブリのアニメ「紅の豚」もそうですね。
最後の決闘は、飛行艇の空中戦からはじまって、地上での取っ組み合いになって、見た目はコミカルな(両者は本気)殴り合いにもなり、両者ノックアウトでハッピーエンドとなります。

(暴力を肯定しているのではありません、プロットとしてそういう場面が映画になっていることは、誰もが共感できる事柄としてそうだったということです。)

子供達の成長や介護の現場でも

私のラグビースクールでは、
毎回練習の最後にコーチも保護者も全員が手を繋ぎ丸く輪になって、そこで、6年生のキャプテンが一言話をして、全員で手をつないだままジャンプして終わる。ということを何年もの間実践しています。オキシドシンの話を知る前からそうしています。

昭和の子供は大家族で兄弟も多く、小さな子の面倒を見たり、学校から帰ると地域のガキ大将と小さな子も一緒に土管のある空き地や原っぱで遊んだものでした。時には喧嘩もしましたが、そんな中で、子供たちは、オキシドシンの受容野を開発していたのでしょう。

今の子供達は、その場がありません。家でもお父さんは残業で夜遅く帰ってきます。兄弟も少ないです。塾や一般のスポーツジムではふれあいがありません。

でも、ラグビースクールなら思いっきり体をぶつけ合ったり、仲間と力を合わせたりすることができます。泥だらけになって帰ってきても怒られません。

 

 

 

 

 

 

オキシドシンですが、最近話題のの認知症の介護メソッド「ユマニチュード」にも関連していると思われます。長くなりそうなので、ユマニチュードに関してはまた別の機会にします。

 

 

 

 

 

 

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