7月22日 札幌ドーム JAPAN サモア戦
2連敗のジャパンは正念場である。
キャップ対象試合でなく、指揮官が「WCへの準備だ」「エベレスト制覇の一歩である」といった、エクスキューズを先に振りまいたところで、結果は出ていないのは確かだ。
ラグビーファンは寛容すぎる。大人ぶり過ぎてやしないか。2連敗ではないか、それでも信じているのか、本当に信じているのか。首脳陣は自信たっぷりに見える、言葉通りに着実に歩んでいる素振りだ。そしてファンもお行儀よく雑音を挟まない。ファンを含めて「OUR TEAM」と一体になっって着時に進んでいる。ように見える。あまりにも優等生ではないか。そんなに物分りがよいだけでよいのか。
今回メンバー発表を見ると、1、2戦とあまり代わり映えしない。ジャパンの構想は固まって来たといって良い。というか、元々すでに1戦目から固まっていたのかもしれない。松島のFBを試したり、ハラシリ、小倉を試したりもした。そして期待し抜擢した、長田、福井は期待通りの結果を残してスコットに割って入ってきたという形になっている。それも予定通りだというのか。
今回の布陣
1,稲垣 2,坂手 3,具 4,ムーア 5,ファカタバ 6,コーネルセン7,姫野 8,リーチ 9,流 10,李 11,ナイカブラ 12,中野 13,ライリー 14,松島 15,山中 16,堀江 17,ミラー 18,垣永 19,ウヴェ 20、福井 21,斎藤 22,松田 23,長田
これに11はマシレワ、12は中村が変わることもある。
というように当初の構想でブレなど微塵もなかったのだ。
これに加えて、(けがで?)出遅れているワーナー、3列では、ガンター、ラピー、マシレワ、体調不良で遅れた 木田がはいるかどうかを何処かでテストするだけといった状態であろう。(ハラシリ、小倉は及第点だったのか、そして、福田を試す機会もまだない)
ジャンは、WCのウォームアップマッチといってもメンバーではかなり手の内を見せている状態であろう。(ただしアタックのムーブは秘密だし、ディフェンスの整備はまだ着手されたかどうかの状態)
一方のサモアのメンバーを見ると、まだまだ固まってもいない。これが初戦となるので、調整は遅れていると言ってよい。手の内を隠すまでには至っていないとが本音と見受けられる。世界中から選手を集め、これが代表戦デビューとなる選手で溢れている状態。
主力格で抜けているのは、FWではアラアラトゥア13C、ジャックラム33C、クリスブイ24Cは来日していない、もとABのトンガマアレン、ルアトゥアも名前がない。
BKではトライゲッターのWTBアーウォン、センターのレウルア20Cの名前がない。元ABの期待のソポアンガも来ていない。
23人の内、代表デビューが5人、2桁キャップは3人しかいない。ほかは一桁キャップの選手ばかり。しかし、その中にはリアリーファノが先発し、元ABのファウムイナも控えにいる。
この相手なら、今のジャパンは35(4T)−11(1T)位で前半から圧倒して勝たねばならない。今回のサモアは全く参考にはならない。9月27日のトゥルーズのサモアは全く違ったチームになっていると思って良い。
勝利は日本のごく一端的ファンをつなぎとめそして、新たなファンを獲得する最もわかりやすい近道である。スター選手が活躍し、メディアも取り上げ、盛り上がり、勢いをつけることは、チームの強化にもプラスになる。
今回こそ内容はどうあれ、マストウィンのゲームである。
相手ディフェンスにはまだ穴があるあろうから、ミスマッチを付けば抜けるはずである。更にサモアは気合が入りすぎているだろうから、反則を誘発させたり、裏へのキックも有効であろう。
ディフェンスに関しては、サモアのアタックは直線的に前にでる形で、ジャパンの内を厚くするディフェンスは機能するはずである。ABXVのようにランニングスキルやパススキルをもっているわけでもない。2対1の局面になってもバックアップが間に合えばトライは防げるのではないだろうか