いよいよ6ネイションが始まりました。
ウェールズーアイルランド 10−34
アイルランドはいつもながら普通に強いです。特にセクストンがSOにいるだけで全体に自信が漲っている様に思います。接点の圧力、試合運び、プレーの選択など全て理にかなっています。安定しています。万全に思えるのですが、何故かW杯では力を発揮できません。セクストンが長丁場を万全な形での出場が続けられるかにかかっているからなのでしょう。
次の相手は絶好調のフランスをホームに迎えます。事実上の決勝戦と言っても過言でない大一番となります。
復帰監督ガットランドのウェールズは、心配です。リオダイヤーという大型新人をWTBに起用しましたが、他の面々はすでに前のガットランド時代から変わり映えしません。アランウィンジョーンズやダンビガー、リーアムウィリアムスに頼るしかない状況です。前半を見る限り、完全に力負けで中盤での反則も多く、常にピンチになってしまいます。それでも後半はディフェンスを少しは立て直しました。初戦なのでガットランドもあまりチームに手を入れなかったかもしれません。徐々に立て直ってくるのか今後が注目です。
次の相手はマレーフィールドへ行って絶好調で意気のあがるスコットランドとタイしなければなりません。きついゲームが続きます。このまま連敗が続くとランキングでも現在の9位から落ちて日本と順位が入れ替わる可能性も出てきます。
(現在ウェールズ9位78.02 日本10位77.39)
イングランドースコットランド 23−29
イングランドは深刻です。これで6ネイションではスコットランドに3連敗、ホームのトゥイッケナムでも2連敗、カリーカップもスコットランドの保持のままです。スコットランドに3連敗は1972年以来のことだそうです。
その中でもボーズウィックの新星WTB採用は一応の成功といえます。デビューしたハッセルコリンズは大型で、端正なマスクでスター性があります。本職はFBのマックスマリンは久々にチームに戻ってWTBとして登場し、2トライとスコアしました。ゲームは競り合いにな理ましたが、結局前半のイージーなキックをファレルが外したところが勝負を分けてしまいました。
ボールの保持やテリトリーなどでは全てイングランドが上でしたが、ここぞというところで個人技のスコットランドに屈しました。
イングランドの次の相手は急成長のイタリアを迎えます。マストウィンゲームです。ここでチームが結束できるでしょうか?イタリアの自力は本物です。FW戦でもイングランドとは互角になると思われます。
一方のスコットランドは絶好調です。一昨年トゥッケナムで38年ぶりの勝利を飾りましたが、一度壁を破ると次が続くものです。イングランド3連勝は72年以来のことになります。この日のファンデルメルバは絶好調大活躍です。格の違いを見せつけました。自陣中央ボールを持って大きなステップとハンドオフで次々に抜き去り、中央にトライ。衝撃でした。
次はホームのエジンバラです。エジンバラのファンは大熱狂で23名のヒーロー達を迎えることになるでしょう。いつもよりフラワーオブスコトランドの歌声が大きく響き渡るのは間違いありません。
イタリアーフランス 24−29
急成長のイタリアはすでに自力がついているのが明らかです。接点でもフランス相手に負けていません。コンタクトでも常にポイントを1m以上は前に押し込んでいます。そして魅力的なのが既にスターになったカプチョの存在です。華奢な体ですが、異次元のスピードで、ボールが渡っただけでワクワクします。この日のコーナーフラッグ付近にトライをスコアしました。トライゲッターとして必要なトライをとる体の使い方にも天性のものを感じます。しかしこれからマークがキツくなると思われるので怪我もしないかもと心配はあります。
イタリアはW杯ではフランスと同組で10月6日にリヨンでの最終戦で当たります。フランスは緒戦でオールブラックス戦を終えており、イタリアもフランスと当たる前にオールブラックス戦を終えています。この結果にかかわらず、10月6日のイタリアとフランスの一戦は決勝ステージ進出のかかる大一番になるのは間違いありません。
その前に、W杯の前哨戦でローマで8月26日にジャパンと対戦することが決まり楽しみです。
イタリアは次の相手は調子の上がらないイングランドです。イングランドにはトゥッケナムで負けるわけがいかない事情があるので、気を引き締めて本気でくるでしょう。このイングランドの壁は厚いと思われます。
フランスは勝負強く負けません。テストマッチ14連勝です。
この日もあわやイタリアに屈するのかと思われました。反則も多く、接点でも押し込まれ、相手の切り札にトライを献上してしまい、イエローも出してしまいます。これは完全に敗戦パターンです。
しかし勝負強いのがガルティエのフランスです。SOをヌタマックからジャリベールに変える作戦がまんまと当たります。ヌタマックは堅実で素晴らしく、この日もキックがさえ絶妙のキックパスで初キャップのWTBティモルティのトライを演出していました。しかしここぞの場面で、ガルティエはより積極的なランができるジャリベールを投入します。期待に応えたジャリベールはゴール前でボールをもらうとディフェンスの穴を見逃さずにランで切り込んでトライをスコアして一挙にチームに活力をもたらしました。
フランスの次の相手はアイルランドです。事実上の決勝戦と言ってもいいと思います。世界ランク1位と2位の対決。見逃せません。確実に理にかなった攻撃をディフェンスで押し込んでくるアイルランドとに対し、打たれても押し込まれても様々な手を持っており、完全なピンチを跳ね除け結果僅差でも勝利をもぎ取るフランスという対戦です。
第二節プレビュー
次節の個人的予測です。まだメンバー発表もないので、完全な妄想でしかありません。
アイルランドーフランス
セクストンが万全で出場するなら、アイルランドがスクラムとモール、FW戦でフランスを押し切り、フランスのテストマッチ連勝記録はついにここで途絶えると予想します。セクストンが欠場もしくは、早いうちに途中交代となればフランスの勝負強さが戻ってきて引き分けに持ち込むかフランスの僅差の勝利になるでしょう
スコットランドーウェールズ
7万の観衆が後押しするので、いかに老将ガットランドといえども現状の傷ついたウェールズをここで再生することは難しいと思います。ファンデルメルバもトライを取りまくるはずです。
イングランドーイタリア
イタリアのFWはかなりやると思いますが、イングランドが結束して爆発して最終的には粉砕してしまうと予想します。しかしそれがイングランドの復活かというとそうではありません。好不調の波があるのがイングランドでそれを改善できないといけない課題は残ります。
エディーさんが監督なら、なりふり構わず、FBのカプチョにマーカススミスからのハイパンを取らせ、着地の瞬間にイトジェに突っ込ませてダメージを与える作戦をとると思いますが、ボースウィックはそんな非情な作戦を使うでしょうか。そんなことをしている限りイングランドの復活はありません。