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2019W杯で日本の同組となるライバル、スコットランド。日本が勝つためには相手の事を知り尽くしておかねばなりません。このコーナーでは、スコットランドの中を巡りながら、知っているようでしらないスコットランドをより身近に感じられるためのトリビアをちょこっとづつ紹介します。
グレンコー
前々回タータンの回で述べたように、ひし形模様のアーガイル柄もタータンの一つで。アーガイル地方のクランであるキャンベル氏のものです。キャンペル氏は最大の勢力をもつクランでした。
ただし、このキャンベル氏はイングランドよりである地では非常に評判が悪かったりします。それは「グレンコーの惨劇」とよばれる事件のためです。
グレンコーはスコットランドでもとても雄大な景色です。
グレンは谷の意味、コーが場所で、グレンコーはコー渓谷の意味です。(ちなみにシングルモルトにグレンがつくのが多いのですが、グレンリベット、グレングラント、グレンファークラスなどすべて山奥の渓谷にあります。)
事の顛末
1695年、名誉革命後のスコットランドのことです。
イングランドの新しい国王 ウイリアアム3世は、スコットランドの全クランに新国王に従うよう、期日までに親書を持ってくるよう命令します。グレンコーに拠点を持つマクドナルド一家は雪深い中、期日に遅れながらもやっとの思いでとどけます。
その後、隣のキャンベル一家の一個師団が視察に行く途中ということでマクドナルドの屋敷に厄介になることになります。たとえ仲が悪かろうが、もてなすのがハイランドのしきたりです。マクドナルド一家は、2週間にもわたり夜遅くまで寛大な接待をほどこしました。ところが視察のためとは真っ赤なウソで、キャンベル一家にはある目的があったのでした。
寝静まった朝早くそれは実行されます。無抵抗の38名が剣で殺され、40名が焼き殺されました。その中には女性も子供も含まれていました。もちろん黒幕のインランドの差し金ですが、クラン同士の中の悪さを利用した手口です。
惨劇を今に伝える歌
この惨劇は歌になっていて伝わっていて
ラグビーファンならご存知の「フラワーオブスコットランド」のコリーズが唄っています。
「キャンベルはお断り」
これから最近までキャンベル一家はスコットランドの一部では評判がわるくなります。
ハイランドの一部の地では、宿屋や飲み屋に
「ホーカーズ(押し売り)とキャンベルだけはお断り」
という看板が立てられ、キャンベルさんたちは、店の中にされ入れてもらえなかったということです。
(私にはスープとハンバーガーはとても相性が良いように思えるのですが・・・今はNOSIDEにはなったのでしょうか?)