ものすごく感じることの多かった一戦となりました。
下記の一つ一つの話題だけでも、すべて内容が濃く、膨らみのある話ばかりです。どのくらいの体積かといえば、
ビールなら5杯分に相当、さらにシングルモルトさえあれば深夜まで語っても語り尽くせないほどの質量。もし記事にすれば原稿用紙10枚以上を必要とするほど の質量とでも言っておきましょうか
そして、その話題が20個ほどもある、これは話し始めたら1ヶ月あっても終わりません。
切りがないので、忘れないように今回は箇条書きだけにとどめます、
所感
1,ジャパンの成長 実力が確実についている
1)当たり前に世界の強豪チームの一旦である証明
アルゼンチンやウェールズ、フランスがオールブラックスとのテストマッチをやっているのと同じ印象 まず、気持ちで負けていない。 ここが重要。世界の強豪チームでさえ大差で負けることの有るオールブラックスを最後まで乗り切らせなかった。
でもまだ勝てない。でも勝つことができるのもそう遠くないと思わせる。
2)セットプレーの安定
その中でも弱点だったラインアウトが強力な武器になっている。
これまでのジャパンでは感じられなかったことであり、2m超えのデュアンズくんの存在。その安心感。スクラムの安心感、この日のオールブラックス1列目は掛け値なしバリバリの6人です。コーディーテイラーまで出てきました。
3)すでに貫禄の山沢
これまでファンのだれもが期待することを平然とやってのけている。
いわば、想定外の場合の想定内の行動の凄さ。
これはさすがの首脳陣も使わないわけにはいかないでしょう。
4)システマティックで理にかなったディフェンス
ダブルタックルなど機能しており、コーチ陣の頭脳のキレキレの凄さ
真ん中を厚くしたディフェンスで、かつ外もケアできている
抜かれて良いところは抜かれても仕方ないという割り切ったディフェンス
最終的にトライセーブできるところはやりきるなどもあり。
5)順調な調整と逆にWCまでの道のりの怖さ
判断ミス、イージーなミスが徐々に少なくなっている
今回すごくなったわけではなく、オーストラリアA戦3戦を通じて確実に階段を登っている実感あり、本当にこのまま成長するとしたらどこまで成長するのか末恐ろしい。しかし、どこかでつまずきがあってもおかしくない。そこをどう乗り切るのかも今からワクワク
2,ラグビー文化浸透と協会側の右往左往
1)昼前からのファンの集結、イベントの開催
WCと同じ状況が戻ってきた
2)結果としての6万5千超え
サッカー超え パリサンジェルマン超え。
3)もうにわかではないファン
わきまえているのか、タイミングの良い声援と沈黙。
4)パンフレット、グッズが完売
買えないファンが続出。協会主催者側はもっと収入が得られたはず。
5)ビール売り場が足りない問題
持ち込み禁止で売り場が混雑。これも主催者はファンのビールを求める状況を甘く見ているのでは
6)試合前イベントの内容?
皇族の握手とコーラス隊の国歌斉唱のみはシンプルでした。
せめて楽隊が入ってほしかったです。
皇族の握手は唐突でぎこちなかったように思えました
3、ニュージラントとの関係の凄さ再確認
1)首脳陣達の実績と貫禄、現地での立ち位置再確認
(これは当たり前にすごいこと)
2)姫野、リーチの現地での実績名声尊敬
(サムケインよりもリーチのほうが完全に目上)
(ハイランダーズ、チーフスの関係)
3)日本でのプレー経験の重み
リタリックは、李、山中などチームメイトであり怖くない。アラアラトゥアもTVの筋肉番付の優勝実績ありなど。
出場しなかったけど、ボーデンバレット
4)2世代にわたる2国の関係性の深さ
親父が日本でプレーやコーチを経験し、その息子が今やオールブラックスやジャパンになって対戦する、積み上げを感じられる
ソトトゥ、ディアンズなどです。
出場しなかったけイオアネ兄弟の父はリコーでプレイ。アキラとリーコは日本由来の命名。
3,オールブラックス いまだ浮上途上か
フォスターとすれば、自国で思うような戦績をあげられず、苦境になり、予定のあららしい戦力を試せなかったので、JAPAN戦に使わざるをえなかったという事情があった。しかし、それでもJAPANを警戒してなのか、ベテラン勢を要所に配置したという布陣でした。
その結果狙い通りの成果が得られたのかどうかを検証してみました。
以下箇条書きです、
1)ディンコールズの期待の復帰戦に失敗
怪我からの復帰でディンコールズ先発、タウケイアホ先発の予定が試合前に突然変更タウケイアホ、コーディテイラーに変更。確認できず。
2)ペロフェタをSOで使う構想を確認できなかった。
日本を警戒して、モウンガ先発で、ペロフェタは終始FBで採用
3)その結果マッケンジーの復帰戦が消えた
マッケンジーの追加徴収はFBSOの控での投入の予定であったはず
先発センター陣の不安から控えもレーナートブラウンハビリという安定コマを配置せざるを得なかった。マッケンジーの復活が欧州に持ち越された
4)目玉であるツイサバシェックの先発だが期待通りとはいかなかった
それなりにこなしてはいたが、まだディフェンスシステムにマッチしていない
5)ラインアウトの不調
これは想定外。JAPANのラインアウトの急改善に起因する
6)ホロ苦のクリスティー
先発をまかされたクリスティーはディアンズに痛恨のチャージにあう
精神的ショックは尾をひくのではないか
7)奮起のセブリーズ
キックミスとハンドリングエラーを続けてしてしまったが、奮起してトライをとったので帳尻合わせ。
8)オールブラックスらしい「たたみ掛けるトライラッシュ」が不発
アルゼンチン戦や2戦目で示したいつものオールブラックスの破壊力は不発。完全復帰はまだまだであるという印象を植え付けた。
9)リタリックのレッドカード
世界的にラックの局面でのコンタクトプレーは厳しく取る傾向にある。
このレッドカードからチームとして学ぶことは多かったのではないか
オールブラックスは次戦がウェールズ、続いてスコットランド、最終がイングランド戦となる。
ウェールズ戦はお休みだったバレット兄弟、イオアネ兄弟が揃い踏みと思われる。日本戦でやり残したことのいくつかはスコットランド戦で試して、最終戦のイングランド戦を迎えるのではないかと思われる。