1、ホリーズのバージョン
ホリーズの1974年のヒット、The Air That I Breatheです
ホリーズは、アランクラークとグラハムナッシュが主体で、60年代に「BUS STOP」などの大ヒットを記録しました。60年代後半にグラハムナッシュは脱退し西海岸に行ってしまい、CSN&Yに参加します。
日本では70年代のホリーズは人気がありませんが、本国イギリスでは国民的バンドとしてヒットを連発します。
この曲は元は、アルバートハモンドの曲です。アルバートハモンドといえば「カリホルニアの青い空」でしょうけど、他にも名曲をたくさん残しています。
この曲「愛するためには空気以外何もいらない」という熱狂的なラブソングかと思いましたが、実は違うと解釈します。
この歌は明らかに「疲れ」がテーマになっています。
ブリッジのとことの「tired」という単語が出てきます。そしてお次は「weak」ときます。
熱烈なラブソングならば、こんな単語はまず出てきません。
If I could make a wish
I think I'd pass
Can't think of anything I need
No cigarettes, no sleep, no light, no sound
Nothing to eat, no books to read
もしも願いが叶うとしても
パスするんだと思う
必要なものが何かわからないんだ
タバコでもないし、睡眠でも、光でも、音楽でもないし
ましてや食べ物でも、本でもない
Making love with you
Has left me peaceful, warm, and tired
What more could I ask
There's nothing left to be desired
君と愛しあった後には
安らかで、温もりが残る、そして疲れも
もっとおねだりするなんて
その気はもう何もなくなったよ
Peace came upon me and it leaves me weak
So sleep, silent angel, go to sleep
静かになって、もうすっかり萎えてしまった
眠りなさい、静寂の天使よ、お眠りなさい
Sometimes, all I need is the air that I breathe
And to love you
All I need is the air that I breathe
Yes to love you
All I need is the air that I breathe
時々、息継ぎ必要になる、愛し会うためには
そういえば曲調がまさに疲れているような曲調です。イントロのギターも「だらだら、だらだら」と聞こえます。
「息が詰まるような恋」ってあると思いますが、まさに息ができない位の関係になってしまっているのでしょう。
疲れて、何も欲しくなくなり、すっかり萎えてしまい、時々は「息継ぎ」が必要なのだと謳っています。
そうすれは、また元気になって愛し合えるという感じでしょう
(ちょっと卑猥な表現にもなりますが)
「平和が戻って、すっかり弱ってしまった。」って、どれだけ昨夜は激しく求め愛し合ったのでしょうか。
コード進行は CCEE FFmCC CCEE FFmCC。 ブリッジはEmEmFmEm EmEmFmEm。 コーラスはCCGC CGCC ギターソロの部分はGm F C G
KEYはCなのですが、ピッチがちょっと狂っている様にも聞こえますので、この辺にも疲れとだらだらブリが現れています。
Cメジャーで、EのコードやFmのコードがあり、G♯の音がたくさん散りばめてあることろも、なんとなく怠惰な感じになります。
2、アルバートハモンド バージョン
ライブバージョンではアルベジオで静かに歌われます。特徴的な感想部分も息継ぎをしている様に聞こえます。
実は72年のオリジナルのアルバートハモンドのバージョンでは、静かに始まるのですが、最後の方のコーラスの部分で、ドラムのフィルを合図に突如大音響のヘビーな音になります。
こちらで聞けます
こうなると、「やけのヤンパチ」に聞こえます。
「息抜きぐらいしてもいいじゃんかよ」ってな感じでしょうか
3、シンプリーレッドバージョン
シンプリーレッドのバージョンは、コーラス隊が「サムタイム」のところを執拗に繰り返しています。「時よりは、時々は」と。
こうなると、言い訳のような風に聞こえます
「時々は息抜きをしてもいいよね。」
息抜きと言いながらも、実は既に他の女の子といちゃつくことをしているのかもです。
彼女は独占欲が強すぎる性格なのだとお察しします。同情いたします。
「Just to have yoy naw」という合いの手も所どことにちりばめられます。