2025旅行記 いきすぎの資本主義とネット社会 ピンチ!

ピンチの始まりは羽田を出た直後におとずれた。
なんと、安物のスウォッチのリューズが動かない。ということは現地の時間に合わせられない。以降時差の9時間を時差を計算しながらの旅程を強いられることになった。しかしこれはほんの序の口にすぎなかった。

ダブリンへ到着
著名な観光名所は海外からの観光客でいっぱいだ。すべて有料で事前のネット予約が必要。当日券さえネットで支払わねばならない。
トリニティカレッジの図書館へ行こうと思えばすでに長蛇の列。そこのQRコードから読み取って時間をきめて入場料を払ってくれと言われる。ギネスの工場見学も同じである。入り口でスマホを利用して、雨のなか雨粒に邪魔され誤入力を繰り返しながらも苦労して登録してやっと中にはいれた。ギネスの中は完全な商業主義でまるでディズニーランドのようなアトラクション。ギネスにはもっと素朴なイメージを持っていただけに残念だった。最後に展望席で1杯の試飲ができるのだが、明るい雰囲気の中観光客であふれて、落ち着いて味わうどころではない。

北アアイルランドでは、観光地は周りに何もないただの草原のなかの露天の駐車場が有料になっている。そしてホテルや土産物屋に誘引する仕組みになっている。ジャイアンツコーズウェイはもちろんがだ、マニアむけとおもわれるゲームオブスローンのダークヘッジなども完全に観光名所化している。
これはスコットランドでも同じだが、少し違っていた。ハリーポッターで有名な高架橋や、インバネス近くのカロデンムーア、どちらの駐車陽もやはり何もない草原の中で有料。しかし、時期や時間がずれていたせいか、本来高額な有料の駐車料金が取られなくてすんだ。

アイラ島の蒸留所見学はすべて日本で予約しておいたのでスムーズだった。
バーでは一杯が10ポンド以上もする高級ウイスキーを5ハイも試飲できて、20ポンド。しかも見学客は5−6名しかいない。ラグロイグなどは、われわれ2人だけだったので、完全なプライベートツアーで、特別に彼ガイドの女も初めて体験すると思われる翻訳アプリを駆使してのサービスを受けられた。予約がなければ当日行っても営業中止していなかったかもしれない。参加にはネット登録とネット上でのカードでの支払いが必要になるのだ。

マッカランの敷地内には行けずじまいだった。事前にネット予約できないと、工場の敷地内にもはいれない。また、工場見学なしのショッピングだけでも時間制で有料とできない。1ヶ月まえにはすでに売り切れたいた。

でもそこは資本主義社会。金さえはらえば、最後のサービスが得られるところもある。
予約なしで訪れたスペイサイドのバルヴェニーのテイスティングは高額だった。4種のバルベニー(最高はレアな21年もの)の試飲ができ一人52ポンド。しかし、そのふくよかな奥深い味わいもさることながら。暖炉のある落ち着いた雰囲気の空間を長時間独り占めできたのは大満足だった。

調子に乗っているとそんな私に大ピンチが訪れることになる。

インバネスの駐車場でカードをなくしたことに気がつく。すぐに止める電話をしようものにも、ESIMでは電話をかけられない。あわてて主回線に切り替えても電話がつながらない、実は時差の関係で日本時間では時間外の番号にかけ続けていたのだった。24時間対応のデスクにあらためて電話し、なんとか早期に止めることができた。不正使用の実態もなく、以降は予備のカードも携帯しているので問題はなかった。

次には思いがけなく最大の試練が待っていた。

次のリバプールへの道すがら、盛り上げようと調子にのってビートルズの曲を流しならら運転していると突然ナビの画面がまっくらに、そしてストロベリーフィールヅの途中で曲も途絶えてしまった。なんとネットで音楽をきいていたのでESIMの容量の10ギガを簡単に使いきってしまったのだった。うかつだった。

ネットはもうつかえない。ナビもつかえない。登録していたカードの番号もつかえない。さまざな事前予約番号のPDFはクラウドの中なので出すこともできない。

今後ナビは同行した友人の不慣れなアプリに頼るしかなくなった。

リバプールのキャパンクラブなどの予約は万が一のことを考え、画面を写真で保存しておいたのでなんとかなった。

私のスマポがつながるのは施設や宿のワイファイだけ。メールもそこでしか繋がらない。

カーディフの宿には予定より早く到着するが、海外でよくある無人で玄関のキーおよび部屋のキー番号を受け取るという仕組み。しかし、メールが見れないので玄関のキー番号がとどいていない。日本の回線に切替、電話をするも留守電になってしまう。かけ直しのコールを入れたが、かけ直しは私の電話が受け付けない。

たまたま予定のチャックイン時間3時前に同宿の人が通りかかり、事情を話すことで3時までまって一緒に中に入れてもらえた。奇跡だった。そしてそこの宿のワイファイにつなげることでメールが見れて、2つ目の部屋のキー番号を入手できた。

そして問題はウェールズ戦のチケットの受け取りだった。受け取りにはアプリをダウンロードし登録するとそこに掲示される仕組みになっている。登録のセキュリティーには日本の電話番号やカードナンバーも必要。宿にいる間に宿のワイファイを駆使して何度も切り返し、再登録してなんとか電子チケットを手にいてることができた。
しかし写メではチケットのQRコードが写せないしくみ。ネットが切れるとアプリが動かなくなる可能性があるのが心配で、スタジアムまで表示しっぱなしということで難をのがれた。

最終日、最大の難関はヒースローでのレンタカーの返却だった。
これまで使い慣れたグーグルナビを駆使しても何度も空港そばをぐるぐる回ってしまうという経験をしている。10年前のヒースローでは3回転した。2年前のシャルル・ド・ゴールではおなじ道を3回まわっても行きつけなかった。

しかも今回は使い慣れたスマホやアプリではない。

ワイファイに繋がっている宿の夜中に私のスマホのグーグルナビを使用して、道順を見て見ることにする。すると案の定、空港付近はランドアバウトが連続する難所続き、これでは間違えるののも当然。しかたなく道順をすべて頭に叩き込んだ。写メに取っておいたこともわすれなかった。床についてからも何度もシュミレーションしながら就寝した。

早朝に早めに出発するも、案の定、友人のスマホのグーグルナビの音声も何故か途絶える。高速に乗るまでの道順もちがう。しかたなく友人の運転で私がナビ役に徹することにした。

その努力が功をそうして、空港近くの難所も奇跡的になんと一度も道を間違えることもなく、レンタカーの返却地にスムーズにたどり着くことに成功した。こんなことは始めてだった。

 

ネットがないと何もできないことを改めて実感した。
そしてネット社会といっても、最後に頼れるのは人とのつながりや、助け合い。そしいぇ人間の頭の中であることも実感した次第だった。

そして海外でのESIMはケチらず無制限プランだ。そうすれなナビも快適、音楽も聴き放題なのだ。これからはきっとそうしよう。

Pixelkult / Pixabay

 

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