7月12日のウェールズ、戦法とメンバー予想

ジャパンは5日に勝ったので、現在ランキングは12位。しかし次のゲームで負けると1勝1敗のタイというわけでなく、ランキングポイントの移動幅が大きく、ウェールズが12位、ジャパンが14位と入れ替わってしまう。5日の勝利が全くの無駄になってしまうという負けられないゲームとなる。
ウェールズにとっても勝てば12位復活の巻き返しのチャンスなのだが、格上のジャパンに負けてもポイントの移動幅は少なく、ランキングは14位のままである。

今回は5日のウェールズの戦いぶりとその後の報道から、12日の取って来る戦法やウェールズのスタメンの予想をする

1,ウェールズラグビーの現状

 

BBCやイギリスの他のメディアは、どこも悲惨なウェールズの現状を厳しく伝えている。たとえ12日のゲームでジャパンに勝てたとしても、それは復活のの兆しにはまったくならなく、ウェールズ協会とウェールズ代表のおかれた現状は全く変わらない状況であり、「より絶望的」「悪夢はより深くなる」などと報道されたいる。こんな表現もあった。「連敗のウェールズは世界のラグビーの笑いものになっていたが、この負けで世界から哀れみの目で見られるどん底にいたった。」

5日の敗戦による、精神的肉体的なダメージは激しく、チーム内の雰囲気は最悪の状況となっているようだ。試合後のインタビューでキャプテンのデイブイクはショックで茫然自失となってしまい、隣のシェラド代行が心配し頭をかるく叩いて正気に戻すという場面すらあった。首脳陣は、「早く切り返しができないと傷は深くなる」と発言し、月曜はリカバリーにあて火曜から練習を再開した。しかし、頼みのベテラン、ファレタウはその火曜の練習にも出てこられなかった。首脳陣は「ファレタウには時間を与える」という寛大な措置をとっており、12日に復帰できるかをギリギリまで待つことにしたようだ。

現在監督代行マットシェラットは、6ネイションの途中のガットランドの辞任で仕方なく監督をまかされ、6ネイションがおわってもまだ、次期監督が決まらないので仕方なく役目を果たしているだけである。はやく自分のチームのカーディフに専念したいと思っている。そんな状態で決まらないまま半年が過ぎてしまった。
また、過去の歴史の中でライオンズ遠征には10名以上の選手が選ばれるのに今回は、キャプテンのモーガンと、ハーフのTウィリアムスの2人だけ、Tウィリアムスも怪我でチームを離脱し、コーチ陣にもウェールズゆかりのコーチはいなく、モーガンは一人寂しくオーストラリアの地にいる、日本で苦戦している仲間ことが気になって仕方ないことだろう。

財政難と人材難、組織としての機能もない。人気も下落するいっぽうである。国内の4つあるプロチームは今季1つもプレーオフに進出できず、統廃合し2つにシュリンクする案さえ浮上してきた。

5日のゲームでは、序盤の元気のある状態では、片鱗はみせられ鮮やかなトライもとれた。その後のぶつ切りのスローなテンポのラグビーの中では、休み時間が多く体力はかろうじてつなぐことができた。しかし、後半の後半になるとジャパンの速さだけでなく、力にもついていけなかった。

5日のゲーム終了後、気丈にも監督代行やキャプテンは蒸し暑さは言い訳にしないというが、初めて体験する蒸し暑さが体力が原因であることはたしかだ。しかし、暑さをいいわけにしてしまった時点で、言い訳がさきにできていまい。モチベーションを維持することもままならない。そうなってしまえばもはやチーム内に勝利への努力をあげるすべさえ自ら放棄してしまうことになる。

来日前、1ヶ月も前から合宿(だれも国内リーグのプレーオフに出ないので日程的に可能だった)をして蒸し風呂のなかでトレーニングをするなどをしてきた。しかし、実際の日本の異常気象をはじめて経験し、その厳しさは想像を遥かに超えたものであったという声はもれ聞こえてくる。

 

2,ウェールズの戦い方の予想

12日、神戸ノエビアスタジアムのキックオフは14時50分。週間天気予報では最高気温は35度が予想されている。ノエビアスタジアムには屋根がある。屋根を開けた状態でゲームを行うのか、締めて行うのかによって暑さの質が異なってくる。屋根をあけれな、直接35度の強烈な紫外線の日差しをまともにうけることになり。逆に屋根をしめれば、今度は3万人の観客の熱気が集中し、蒸し暑さは極度になる。観客席にには最新のスポット空調設備が完備されてはいるが、全く効果がないそうだ。ピッチ上のコンディションはそれ以上の状態になる。水をまいても蒸発せずに、湿度をあげるだけという。ミクスタよりも過酷な環境条件となるのは間違いがない。
12日には屋根は開け、ピッチには水がまかれると予測する。いずれにせよ、ハンドリングミスは起こりやすくなる。

ウェールズはこれまでは、ラインアウトからのモール攻撃が少ない得点源であるのだが、5日ではあまりモールは使わなかった。序盤にはライナウトのサインプレーからきれいに素晴らしいトライをとっている。その後はコーネルセン、ディアンズのコンテストのプレッシャーでミスを連発してしまう。モールも一度形成したが、これもコーネルセン、ディアンズの長い腕でモールパイルアップを取られている。
そもそも来日前から、ラインアウトが弱点だとの指摘があった。中心メンバーのローランズ、ダビドジェンキンスがぬけているからだ。その上、2日では先発のBカーターは開始直後に脳震盪。そのあと、ラティが急遽ロックに入ったが、若手中心のロック陣は最後まで苦しんだ。このラインナウトの劣勢はプリミティブなものであり、1週間での改善は難しいだろう。

5日はスクラムも、ジャパンとはまともに組めていない。前半はレフリーの意味不明な判断に何度も助けられていた。リーチがレフリーに「ステップアウトを見てくれ」と注文をだしたので、後半はウェールズは自分たちのスタイルで組むことができなかった。しかし、7月12日のレフリーはベテランのイングランドのルークピアーズなので一貫性があり、やはりベテランのウェールズの1番2番を中心にスクラムは改善してくると思われる。

ラインアウトは減らしたいので、タッチを蹴らずにコンテストキックを多用し、ハンドリングエラーを誘い、はたまた連続攻撃されてもしつこいディフェンスでジャパンのミスを待つという作戦をとってくるはずである。そうなればスクラムになって、老練なプロップ陣の駆け引きでジャパンから反則を取って敵陣にいく、もしくはPGを狙ってくるという攻撃になる。

ジャパンはラインアウトが有効なので、タッチキックでエリアをとる方法をとるだろう。FWは下げられると精神的、体力的にきつなる。そこをウェールズは持ちこたえることができるのだろうか。

ウェールズはできるだけスローテンポなぶつ切りのラグビーにしたいはずだ。
後半勝負は不利なので、動ける序盤にできるだけ得点をかさね。PGなども狙ってくるという、先行逃げ切りのゲームプランとってくるだろう。

その光景は、JPRウィリアムス、Bジョン、ガレスエドワーズという70年代初期のウェールズ黄金時代のファンからすれば、とんでもない魅力の無いラグビーと映ることだろう。

 

3,ウェールズの先発予測

5日に過酷な環境下長い時間出場した選手の体力と精神力の回復も心配である。もう落ちるところまで落ちているので、破れかぶれで、せっかく帯同してきたノンキャップの若手をある程度積極的に使うのではと予測する。

1列目
両プロップを後半メンバーに戦先発させ、2番キャプテンのDレイクはそのままで、16番にはベテランのEディーを入れ、後半の勝負どころのスクラムを安定させてくると思われrる。

5日  1,Nスミス、2、Dレイク 3,Nアシラティ
17、ガレストーマス 16,ペルティ 18、Aグリフィフィン

→12日予測
1Gトーマス 2,Dレイク 3、Aグリフィン
17,Cコールマン 16 Eディー 18、アシラティ

ロック陣
7月5日は、早々にBカーターが脳震盪で離脱。三列もできるJラッティが最後まで出た。ラッティはやはり控えからとして本職のLO2人を先発に並べると予測する。
5日 Cカーター 5Tウィリアムス
19、Jラッティ

→12日予測 4,Fトーマス、5,Tウィリアムス 19,Jラッティ

第三列
前回はフランカー陣の先発が若手だったので、今回は実績のあるベレランで揃える。ファレタウの8番は欠かせない。ファレタウが復帰できるかは注目である。やはり暑さ対策でFWは6名体制にする

5日 6,Aマン 7,マクラウド 8 Tファレタウ
20、ウェインライト、21、リフェル

→12日予測
6,ウェインライト、7,リフェル 8ファレタウ
20 A2・マン、 21、プライムツリー(初)

ハーフ陣

5日にはSHのヒーリーが80分出て、ロドリーウィリアムスの出番がなかった。
ロドリーウィリアムスを先発にさせ、新人のSHを控えにする。
奇策として
5日 9Kヒーリー 10コステロー
22ロドリーウィリアムス

→12日予想
9番ロドリーウィリアムス 22番 ルーベン・ウィリアムス(初)
10番コストリー

センター陣
5日 12 BJトーマス、13、Jウィリアムス 23Jロバーツ
BJトーマスの動きは切れがあり、活躍したので変えては来ない

12日
12BJトーマス、13、Jウィリアムス 23 マックスペイジ(初)もしくはローランジャイルス(初)

バック3
特にBマレーは危険であった。ピアーズもトライを摂っているので、いじっては来ないと覆われる

1日 11Jアダムス 14、Tピアーズ 15 Bマレー

15日 Jアダムス、14 ピアーズ 15、Bマレー
23番(マックスペイジ初、もしくはローランジャイルス初)

 

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