ラグビー現代用語の基礎知識2025 く

2025年はノックオンがノックフォワードとなり、ゴールラインがトライラインという呼称に統一されるなどのエポックメイキングな年になった。これにかかわらず、ラグビーでは時代により新しい言葉が出たり消えたりしている。そこで、最新の言葉だけでなく参考としてに過去の言葉もできるだけ拾い上げ、ここに ラグビー現代用語の基礎知識を全面的に改定する。

あいうえお順にはじまり、5月までの完成を目指す。ある程度の段階で都度、公開はするがその後も都度加筆や修正をおこなう。履歴は残さない。

クイックスロー quick throw(ルール)

タッチに出たボールはラインアウトを行うこと無く即時に投げ入れることが可能になった。2012年のルール改正で適用された。ボール投入はタッチより自陣側であればどこでもよく、斜め後ろでも5m以上投げ入れれば自らボールを確保してもOKでる。ただし、デッドボールとなったボールは投げ入れることができない。広告看板や出場選手以外の人などに触れればデッドボールとなり、デッドボールゾーンに入ったものも同じである。デッドゾーンはスタジアムによってまちまちでるが、陸上トラックのあるグランドでは陸上のタータン部分はデッドゾーンに規定されている。したがって、陸上トラックのあるグランドではクイックスローは行いにくい。

このルールの適用はゲームをスリリングでスピーディーにする目的だが、選手に取ってはゲームが途切れず負担が重くなった。

クイックパス quick throw (スキル)

キャッチから素早くボールをパスする技術

 

クガヤマ 国学院久我山高校(チーム

花園で5回の優勝を果たしている。高校ラグビーの強豪ラグビーチームである。監督は同出身で早稲田でも活躍した土屋謙太郎。
80年代のラグビーブームの際には石塚、本庄などスター選手を数多く輩出した。

クボタスピアーズ(チーム)

正式名称は「クボタスピアーズ船橋東京ベイ」。長くで覚えにくいと不評のリーグワンのチーム名のなかでも18文字と一番長い。
2022−23シーズンでパナソニックをやぶって優勝を果たした。スタジアムを中心に地域と密着した活動で多くの熱狂的ファンを獲得している。
中心選手は、立川、藤原、マルコムマークス、バーナードフォリー、オペティヘルなど。

クマガヤ 熊谷

埼玉北部にある全国ラグビーマッド地帯の一つ。熊谷ラグビー場がある。

こんな遊びがあった。
クマガヤ、クガヤマと10回言ってください。では質問です、2022年の全国大会で準優勝したチームは、国学院・・・?」「クガヤマ」と答えると、「残念でした答えは国学院栃木です」

熊谷ラグビー場(スタジアム名)

正式名称は埼玉県立熊谷ラグビー場
Aグランドは2019年のワールドカップに合わせて改装されメインスタンドが新設され2万人を超えるスタジアムになった。ワールドカップでは3試合が組まれた。毎年3月には全国選抜高校大会が開催される
パナソニックワイルドナイツのホームグランドである。

熊谷工業高校(チーム名)

埼玉では伝統と実績のある古豪である。1987年にはSHに堀越を配して全国大会準優勝、その4年後、91年には初優勝を果たしている。

クラブハウス clubhouse(文化)

チームのための諸設備がある施設である。ロッカー、バスルームのほかミーティングルームや簡単な飲食ができる設備がある。

グランダー grander (技術、スキル)

キックの種類である。迫りくるディフェンダーをかわすために、地を這うようなボールを蹴り再獲得を狙う方法である。楕円球のボールは不規則なバウンドをするが、スキルの高い選手には転がったボールの弾み方をある程度予測できるという。

グランディング grounding(ルール)

ボールを地面につける行為。
トライゾーンにボールを持ち込んでも地面にボールをつけたことが明らかでないとトライとは認められない。2024年のルール変更で、その場合は相手ボールのトライラインドロップアプトでの再開となった。それまでの5mのマイボールスクラムとくらべ、大幅にディフェンス側に有利になった。このことで、ゴール前の攻防はよりどちら側も高度な判断スキルを要求されるようになった。

グランド ground(ルール)

ラグビーのコートの大きさは大まかにしか決まっていない。
自陣トライラインと敵陣トライラインの間が94m~100m、トライゾーンの奥行が6m~22m。横幅は68m~70mとされてる。
サッカーの場合縦が100m~110m、横幅が64m~75mで日本のグランドの場合サッカーと兼用のグランドが多い。サッカーのラインが残っていることが多く、混乱を生じることがある。実はサッカーのグランドは丸いボールが転がりやすいように、平坦で芝は短いが、ラグビー専用グランドは真ん中が盛り上がっており、芝は深い。したがって逆のラグビー専用グランドでのサッカーのゲームは行いにくい。

また、アメリカンフットボールのコートは縦が120ヤード(109.73メートル)で、横が53.33ヤード(48.77メートル)。このように極端に横幅がせまい。2016年11月5日、シカゴでアイルランドが初めてオールブラックスに勝利したゲームがあったが、そこはアメフトのグランドだったために、オールブラクスの得意の大外の攻撃が阻害されたのが原因ではと批判された。
2031年W杯アメリカ大会のグランド事情が懸念される

クリーンキャッチ clean chach(技術、スキル)

空中のボールを確実にキャッチすること、キック処理だけでなく、ラインアウト時も同じである。

グリッド grid(トレーニング)

90年代後半から流行りになった練習方法。発祥はオーストラリアと思われる。グランにマーカーで狭いエリアをつくり、その中で練習をおこなう。ラグビーは広いグランドでおこなうのが、ボール獲得の攻防やブレイクダウンやライン突破などは狭いエリアだけで起こることなので、この方法は理にかなっているといえる。

クルセイダース Crusaders(チーム名)

ニュージーランド南島、クライストチャーチを拠点とするスパーラグビー(現在はスーパーパシフィック)所属の競合プロチーム。
 スーパー12からスーパーパシフィックまで都合14回の優勝。その間HCは元お穴ソニックのロビーディーンズ、リコーのブラッカダー、そして、現在オールブラックスのHCになったスコットロバートソンらが携わった。
 2019年にカンタベリーでイスラムのモスクを狙ったテロが発生。十字軍というチーム名が問題になった。1年ほど揉めたが、クルセイダーズという名は継続され、チームのエンブレムだけが変更された。

イスラエルダグ、リッチー・マコウ、ダン・カーター、キアランリード、ホワイトロック兄弟、リッチーモウンガなどの名選手を排出している。

クロコダイルロール Crocodile Roll (ルール)

2024年から適用になった新ルール。ブレイクダウン時に相手選手をか排除するのに抱え込んでローリングする動作を行うこと。足への負担が大きく重大な怪我につながる恐れがあるということで、レッドカードを含む重いペナルティが与えられることになった。2004年導入最初のシーズンは、このルールの厳格な適用で仙台でのジョージア戦の下川など、多くの選手が期せずに赤いカードをうけることになった。

クロス Cross(戦術) (参考:カラクロ)

主にバックスの攻撃のサインプレー。オープン攻撃で、縦をつく選手の外側の選手がうちに回り込んですれ違いざまにパスをうけ、突破をはかるもの。

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