初めに言っておくが、「ローリング・ストーンズのように」ではない。
元の「転がる石は苔むさない」は古いローマの格言である。日本の国歌の君が代にも「さざれ石の苔むすまで」という歌詞がでてくるので、世界共通の認識あったのではないだろうか?
これから、転がる石のことを「流浪する者」であるとの解釈が生まれ、1950年にはシカゴブルースの巨匠マディーウォータースは「ローリング・ストーン」というヒット曲を出した。
ミック・ジャガーとキースリチャーズたちはアメリカのブルーズやロックンロールをカバーするバンドを組んでいたが、ラジオに出演する際に急遽持ち歌に立っていたマディウォータスのこの曲をバンド名にした。1962年のころである。そして、1963年にはアメリカでもレコードが発売されヒットしている。
ディランがこの曲を書いたのは1964年(発表は1965年の)だから、もちろんローリング・ストーンズの名前は知っているはずである。ただし当時のディランにとっては、出たてのストーンズよりは、ミネソタ時代から聞き馴染んでいた、マディ・ウォーターズこそがアイドルであり目標の一つであったはずだ。
そして、音楽雑誌の「ローリングストーン」はその後の1967年創刊される。当時はすでにストーンズはビートルズとタメを張るほどの人気であり、ディランのこの曲も大ヒットした後である。でもやはり元はマディウォータースの曲から名付けられた。
つまり、このローリングストーンズ、雑誌の「ローリングストーン誌」とこの曲の3者は兄弟である。3つとも「転がる石は苔むさい」の格言のとおり現在でも見事に光っている。
まずそのマディウォータースの歌詞を紹介する
Well, I wish I was a catfish,
Swimmin in a oh, deep, blue sea
I would have all you good lookin women,
Fishin, fishin after me
Sure ′nough, a-after me
Sure ‘nough, a-after me
Oh ′nough, oh ‘nough, sure ‘nough
I went to my baby′s house,
And I sit down oh, on her steps.
She said, “Now, come on in now, Muddy
You know, my husband just now left
Sure ′nough, he just now left
Sure ‘nough, he just now left”
Sure ′nough, oh well, oh well
Well, my mother told my father,
Just before hmmm, I was born,
“I got a boy child’s comin,
He′s gonna be, he’s gonna be a rollin stone,
Sure ′nough, he’s a rollin stone
Sure ‘nough, he′s a rollin stone”
Oh well he′s a, oh well he’s a, oh well he′s a
Well, I feel, yes I feel,
Feel that a low down time ain’t long
I′m gonna catch the first thing smokin,
Back, back down the road I’m goin
Back down the road I′m goin
Back down the road I’m goin
Sure ‘nough back, sure ′nough back
「キレイな水を泳ぐナマズだったら良かったのに」
という強烈な一語から始まる。その理由が「キレイな女子に追いかけられたかったから」と単純。この言葉を当のマディウォーターズ(ナマズが住んでいる泥水)が発するとう面白さがある。
歌は続いて
今は夫が行方不明のシングルマザーがいて
マディはその不明な夫の後釜に居座って、子供も愛して幸せな暮らし
しかし幸せは長くは続かく
俺もまた路上の暮らしに戻ることになるんだろう
この子も成長したらやっぱり放浪者になるんだろう
そういう解釈ができる。やっぱりブルースである。
ディランの曲に話をもどすと、主人公の女の子は昔はお高く止まって気取って気取っていたけど、いまは落ちぶれてホームレスの生活になっている。そんな状況を批判的にに描写し、「根無し草になるってどんな気分なんだい」皮肉っぽく歌っている。そう聞かれた私は中高の生ころ、自由でその日暮らしのき楽まま放浪者というものにあこがれていたので、どんな気分だい、問われたたら。「サイコーだよ」と答えてやろうと思っていた。その後もジャック・ケルアックの「路上にて」やグレイトフルデッドのジェリーガルシアなどにもハマっていいた。いまでも正直そんな生活に憧れはある。
話は違うが、世紀が変わるちょっと前、息子たちがまだ小さい頃私の愛車は「日産ラシーン」だった。当時人気番組「料理の達人」のスポンサーだった日産はドラえもんのどこでもドアのCMでラシーンを売り出していた。。日産がはじめて作ったインターネットのHPのタイトルが「羅針盤」で、このラシーンの売出しにそっていた。そしてラシーンのコマーシャルで「ものよりおもいで」というシリーズをやっていて第二弾のCM曲が、この「ライクアローリングストーン」でかっこよかった。ちなみに第一弾のCM曲はCCRの「雨をみたかい」。当時40前のおっさんにはCMでロックが嬉しかった。私は買ったばかりのボンダイ色のアイマックで子どもたちの夏を苦労して動画編集した1本がまだ残っている。(アイマックの次の年のCM曲はストーンズの「シーズアレイボー」)
映画では、スタジオで飛び入り参加のアル・クーパーがハモンドオルガンを弾くという逸話が再現されている。映画ではレコードよりもオルガンの音が大きい。その後アル・クーパーはディランのバンドに加わり、ブロンドオンブロンドのアルバムでも演奏する。そしてギターのマイクブルームフィールドとスth−ブンスティルスとスーパーセッションというアルバムをヒットさせ、次にブラッドスエットティアーズを作ってはすぐに脱退するなど、転がる石のような音楽活動である。
Like a rolling stone ボブ・ディラン
Once upon a time you dressed so fine
You threw the bums a dime in your prime, didn’t you?
People’d call, say, “Beware doll, you’re bound to fall”
You thought they were all kiddin’ you
You used to laugh about
Everybody that was hangin’ out
Now you don’t talk so loud
Now you don’t seem so proud
About having to be scrounging for your next meal
その昔、小綺麗な身なりで
景気よく小銭をばらまいてな
「お嬢ちゃんいまに落ちぶれるぞ」
そんな忠告に耳をかさず
取り巻き連中を笑い者にしていたな
いまや声も絶え絶えに
自信も失せて
おまんまの心配さえする始末
How does it feel
How does it feel
To be without a home
Like a complete unknown
Like a rolling stone?
どんな気分だい
どんな気持ちなんだい
住所不定、
身元不明、
浮浪者の気分は
You’ve gone to the finest school all right, Miss Lonely
But you know you only used to get juiced in it
And nobody has ever taught you how to live on the street
And now you find out you’re gonna have to get used to it
You said you’d never compromise
With the mystery tramp, but now you realize
He’s not selling any alibis
As you stare into the vacuum of his eyes
And ask him do you want to make a deal?
一流の学校出ということを
いつも鼻にかけてたど
ホームレスの生活は教えちゃ貰えない
それがどんなかもう気づいてる
見知らぬ浮浪者にも
言い訳なんか無しに
虚ろな目を見据えて
物々交換を申し込め
How does it feel
How does it feel
To be on your own
With no direction home
Like a complete unknown
Like a rolling stone?
You never turned around to see the frowns on the jugglers and the clowns
When they all come down and did tricks for you
You never understood that it ain’t no good
You shouldn’t let other people get your kicks for you
You used to ride on the chrome horse with your diplomat
Who carried on his shoulder a Siamese cat
Ain’t it hard when you discover that
He really wasn’t where it’s at
After he took from you everything he could steal
手品師やピエロたちの芸に目もくれず
いけないことと思いもせずに
意に反したおべっかをつかわれて
腰巾着を従えて金ピカの馬に乗り(図に乗って)
シャム猫を肩に載せらたヤツにとっちゃ
とても辛かったはずだ
やつは全てを奪い去りいなくなった
気がつたときはもう遅い
How does it feel
How does it feel
To be on your own
With no direction home
Like a complete unknown
Like a rolling stone?
Princess on the steeple and all the pretty people
They’re drinkin’, thinkin’ that they got it made
Exchanging all kinds of precious gifts and things
But you’d better lift your diamond ring, you’d better pawn it babe
You used to be so amused
At Napoleon in rags and the language that he used
Go to him now, he calls you, you can’t refuse
When you got nothing, you got nothing to lose
You’re invisible now, you got no secrets to conceal
塔の上の女王様や綺麗に着飾った奴らは みんな
酒でも飲みながら 自分は成功者だと信じてる
高価なものやプレゼントを交換したりしているけど
君はそのダイヤの指輪を外して
質に入れた方がよさそうだな、
君はよく ナポレオンの晩年や
彼の言葉を 嘲笑っていたけれど
彼のもとへ行きな、呼んでるぜ 拒否はできないさ
なにもなければ 失うものもないだろ
透明人間同然で 隠す秘密もないはずさ
どんな気分だい