RWC2023フランスへの準備 ジャパンの「安心理論」(あと29日)

漫画家の黒鉄ヒロシ氏は根っからの巨人軍ファンだった。
巨人軍の優勝を信じ切っており、究極のポジティブな考えを巡らして、自分自身を納得させ、平静さを少しでも取り戻す。そうでもしないと心配で心配で夜も寝れなくなり、真っ当な社会生活をおくれなくなるからだ。この究極のこじつけのポジティブ思考を「安心理論」と称した。

今ジャパンが置かれた状況を考えると、心配でたまらなくなる。不安が湧いてくる。まだ始まってもいないのに、このような状況では、夜もよく眠れない。ふとしたときに悪い予感が頭をもたげてきてしまう。

ここはかつての黒鉄ヒロシ氏にならって「安心理論」を駆使して、この時期を乗り切りたいと思う。

安心理論1 「フィジーが強すぎた違いない説」

ジャパンがフィジーに敗れランキング14位に落ちたのもフィジー が強すぎたせいに違いない。きっとフィジーはウェールズ やオーストラリアを破るほどの実力の持ち主なのだ。同じ日にイングランドはウェールズ に負けているのだから、フィジーにジャパンが負けていようとも、なんの心配もいらない。逆にフィジー が同じプールに居なかったことの方を喜ぶべきである。オーストラリア、ウェールズの関係者の方がよっぽど追い込まれているはずだ。そう考えて安心しよう。

安心理論2「サモアも相当強いに違いない説」

サモアの33人(32人しか発表になっていない)が発表になった。札幌のジャアン戦に出ていない元オールブラクスが何人も含まれている。サモアは札幌の時よりさらに強くなっているのは間違いない。と言うことは、ジャパンだけでなく、イングランド、アルゼンチンにとっても脅威なのだ。これは考えようによってはジャパンにとっていい知らせだ。ぜひともサモアにイングランド、アルゼンチンを凹ませて欲しい。サモアをおおいに応援しようではないか。
日本がチリ戦のあと、サモア、イングランド連敗したとしても、サモアがアルゼンチン、イングランドを倒すことになるだろうから、ジャパンが最終戦のアルゼンチンに勝ちさえすれば、アルゼンチン、イングランド、日本が2勝2敗の3すくみで並ぶことになる。そうなると勝ち点差、得失点差でジャパンの2抜けが決まる。

安心理論3「ジャパンも本当は相当に強いに違いない説」

3試合を終えて、日本、フィジー、サモア、トンガの力関係は、フィジー がダントツで、サモアも相当上であり、トンガとジャパンは同等であると言う結果になった。しかも、ジャパンはホームの有利性もいかせず、サモア、トンガ、フィジーは主力が出ていない上での結果であった。
実は主力が出ていないのは日本も同じであって、ワーナーディアンズ、フィフィタは出ていないし、レッドカードのリーチ、ラブスカフニ、ガンターなどの出場時間は極めて短い。その意味で勝敗は全く参考にならないと考え、彼らが出れば格段に強くなるはずだ。実はジャパンも相当に強いのだ。サモアは脅威でもイングランド、アルゼンチンはそれほどでもない。

安心理論4「ジャパンのハンドリングエラーは気候のせい説」

AB XV戦からの5試合を通じて、勝負所でミスが出て、トライや得点に結び付けないと言うところばかりが目についた。これは日本の高温多湿の気候のせいに違いない。汗によってボールが滑ったせいに違いない。そもそも日本の夏が異常なのだ。きっと欧州に行けば、涼しくなり、湿気もないのでその心配はなくなる。そうすれば各試合2−3本のトライの上乗せは可能だ。

 

上記の「安心理論」の4つの節はこれから開幕までも各国のウォーミングアップマッチの結果を見て検証することが可能になる。

日本と同等の実力とみられた、トンガはカナダとの二連戦を控えている

8月10日 カナダ
8月15日 カナダ

ここでトンガ がカナダを粉砕するようであれば、日本の実力も相当に上であることが証明できる。

フィジー はフランス、イングランドとの対決がある。

8月12日フランス戦、8月26日イングランド戦

ここでフィジーの主力がで揃い、欧州強豪と同等以上の活躍をするなら。「安心理論1」を充分に裏付ける結果になる。

サモアは8月18日にバーバリアンズ、26日にアイルランド戦がある。特に26日のアイルランド戦での戦いぶりで「安心理論2」を裏付ける結果が出るはずだ。

ジャパンは26日にイタリア戦がある。ここでワーナーなど主力が揃って、ミスのない戦いぶりに変貌が見られれば、「安心理論3」、「安心理論4」を裏付けることになるだろう。

また、15日に発表になる33人についても不安がある。どのようなメンバーとなるのか、特に第三列の人選は難しい。2試合は試合に出らないラブスカフニを33名に入れるのはためらわれる。しかし、裏の手がある。南アのように「バックアップメンバー」としてチームに帯同させるのだ。試合に出なくても2015年大会の廣瀬のような立ち位置でチームをまとめるのに充分に貢献できる。

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