今日は7月4日です。米国では独立記念日です
7月4日の曲といえば、ご存知の「サタデーインザパーク」でしょう。しかも今日は土曜日です。
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カレンダーの巡り合わせで、5年、6年もしくは11年おきに同じ曜日になります。
シカゴのロバートラムが、ニューヨークでこの曲を書いたのは1971年7月4日ですがその日は実は日曜日でした。しかし、その1年前の1970年はまさしく土曜日でした。今年でそれからちょうど50年が経ったことになります。この間、7月4日が土曜日だったことは、81年、87年、92年、98年、2009年、2015年と6回しかありません。今日は貴重な7月4日になります。次に7月4日が土曜日になるのは、2026年まで待たねばなりません。
ロバートラムといえばヒット曲を連発するメロディーメーカーで知られてます。メロディーラインももちろん素晴らしいのですが、実は詞に特徴があります。
作詞家としてのラムはまさしく希有な存在です。叙述詞とでも言いましょうか、画家がスケッチしてその様を絵にする様に、見たことを、経験した事をありのままに詞という形で表現し記録します。
初期のヒット曲「長い夜(原題25OR6TO4)」などです。この楽曲は曲を書いていてなかなか良い詩はできないため徹夜になってしまった夜明け前の状況を、そのまま詩にしたものです
その表現の方法はストレートでシンプルで、具体的だったりして、それがかえって多様な意味に捉えらるので、時代の移り変わりやその背景など時代時代で違った解釈にとられられます。
その特徴の際立ったものがこの曲「サタディインザパーク」でしょう。
1971年の7月ニューヨークでのライプ公演の際に、セントラルパークで目にした出来事が語られます。(ライブ盤にもなっているカーネギーホールの公演は1971年4月下旬だったので、おそらくそのアンコール公演でしょう)1年前の土曜日の事を重ね合わせて曲にしたと思われます。
「変なイタリア語を使うアイスクリーム売り」や、「子供たちに語りかけ様なブロンズの銅像」、「ギターを弾いて歌を歌う人」。それらは実際にその場にいたのでしょう。「旗を持って走っているスローなライダー」も出てきます。
単純に「土曜日の公園は楽しいな」でも良いし、「当時のベトナム戦争の反戦歌」として捉えても良いでしょう。「独立記念日にアメリカという国を考えなおすきっかけ」でも良いでしょう。
この曲が描かれた50年前と比べて、果たして、アメリカという国はどうなっているのでしょうか。変わってない様に思えて仕方ありません。
そんな風に様々に解釈されることが、何十年も生き残って聞かれている、名曲と言える由縁だと思います。