TOKYO2020で、7人制ラグビーが行われます。
昨年にわかラグビーファンとなった皆様には特に、7人制ラグビーは縁が遠かったと思います。実は毎年桜の咲く頃になるとセブンス(7人制ラグビーのことをセブンスと言います)の季節を迎え、国内でもさまざなな大会が開かれた。もし例年ですと、目にする機会もあったはずなのですが、今年はコロナの影響で全て中止になっています。
そこで、オリンピックの予習を兼ねて、7人制ラグビーとはどんなものなのか、その魅力を語っていきたいと思います。
1、セブンスの魅力は「軽さ」にあり
セブンスは、観戦の仕方も非常にリラックスして、みんなで楽しもうという感じになります。缶ビール片手に音楽に合わせてダンスでもしながら、ちょっとしたお祭りやパーティーのような雰囲気での観戦スタイル。これが最大の魅力になります。
セブンスは、試合時間が7分ハーフと短いため、通常は2日間で行われ、1日に2ゲームから3ゲームをこなさなければなりましせん。(オリンピックは3日間で6ゲーム、1日2ゲーム)。負けて終わりではなく、すぐに次のゲームが待っています。観戦する方も、1日に12ゲーム以上も続けて観戦します。これが、15人制のラグビーと違うところです。ゲーム数が多いということは=ゲームの重みが軽くなるということで、これがスタジアム全体の軽い雰囲気を醸し出す原因ではないかと思います。この「軽さ」が魅力になっています。
プレーヤーの方も、取られても気持ちをすぐに切りかてて取り返せば良いさという「軽さ」が必要です。7分間では、落ち込んでいる暇はありません。トライされそうになったら、無理に最後まで追いかけずに、次のプレーに切り替えて体力を温存します。
通常のラグビーでは「最後まで諦めるな」と怒られそうですが、これがセブンスではこの「軽さ」が必要なのです。7分間をどう有効に使うかを考えなければなりません。
7人しかグランドにいませんから、スペースは広いです。1対1となって、1人抜けばもうトライは確実です。そのため、15人制には無いギャンブル的な派手な個人プレーが多くなります。意表をつくアクロバティックなパスや、豪快に長い距離を走るランなど、見ているだけでも惹きつけられます。非常に「軽い」プレーに見えますが、これがセブンスの魅力です。最強国で金メダル候補のフィジーは長身の選手が多く長い手足を使ってのこのようなプレーは神がかり的です。プレーのアイデアが豊富で何が飛び出すかわかりません。この「軽さ」が魅力です。
もちろん、プレーヤーの体型もパワー型ではく、長身ですらっとしたような軽やかな体型の選手達です。この選手の「軽さ」も魅力です。多分選手の性格も、物事を深く考えすぎないで軽いノリの性格が、セブンスには合っていると思います。
2、セブンスの魅力はスピーディーさにあり
これには、プレーのスピードと試合展開のスピード、大会運営のスピードがあります。
まずはプレーのスピードです
まずなんといっての走りのスピードが断然違います。15人制ではジャパンの福岡選手のような「フェラーリ」は最高速ですが、7人制にはこのクラスはざらにいます。15人制はあたりの強さなどで、筋肉の鎧をつけなければならず、選手の体重が重くなり、スピードがつきません。
また、プレーの切り替えのスピードが違います。
次に試合展開のスピードです。
PGやゴールキックはドロップで行うので時間の停滞はありません。またスクラムは3人で簡単に組むのでスクラムの組み直しで時間をとることはありません。選手交代も早いです。またシンビンも2分間と短いため、あっという間にシンビンが開けてしまいます。ハーフタイムも2分程度です。選手は休む間がありません。レフリーも大変です。スピードにおいゆかなければならないので、5名体制でゴールの裏に1名ずつ配置してやっとレフリングが可能です。
攻守の切り替えも早いです。チャンスだったのが、1つのプレーで全くのピンチになってしまいます。見ている方も目が離せません。
次に大会運営のスピードです。
ゲームとゲーム間隔が短く、前のゲームが終わったらすぐに次のゲームが始まります。なんせ通常は2日間で決勝まで終わってしまいます。(オリンピックは3日間)
前記したようにハーフタイムも短いので、香港セブンスなどの大会では別に時間をとってハーフタムショーやパレードが行われます。グランドの中に特設ステージが作られ、クイーン(フレディはいませんが)のパフォーマンスがあったりします。その準備や跡かたづけがまたスピーディーで手際よい、そして何もなかったように次のゲームが始まります。
まる1日スタジアムにいても飽きさせない、それがセブンスの大会の魅力です。
3、個人技にあり