鵜住居でのフィジー戦レビューします。
一番よかったのは、常に精神的に優位立っていたことだと思います。いきなり先制PG、トライがとれ8−0となったこともよかった。ゲーム前に見どころの記事(こちら)で書いた内容を今回検証します。
1、フィジーの前への圧力に対して
フィジーはアタックの機会が少なかった。これはジャパンのディフェンスが早くて前に出させなかったことが要因
さらにジャパンのアタックは全てずらして当たっていたので、タックルをまともに食らうことも少なく、たとえタックルされても、オフロードが決まったり、平然と起き上がりボールを活かすこともできた
フィジーのディフェンスはあまり前には出ては来なかったので、この点でもサモア想定にはならなかった。
このゲーム最後の方で正面衝突の場面も何回が出ましたが、サモアはあれです。
2、ゲーム運びに関して
先制し、常に先行することで優位に立てました。ペナルティを誘いシンビンの間にトライも取れたし、特に前半はポゼッショッンで6割以上をキープしたためにフィジーを(イライラにはさせきれなかったが、)ノリノリにもさせなかった。
3、アンストラクチャーの攻防。
フィジーに前半にキックから切り返しフィジーらしい素晴らしいランとパス攻撃で1本トライを取られた。これでフィジーマジック炸裂かと思われた。さらに他にも何度かジャパンの前へのタックルを外すと大きな前進を図られた、しかしジャパンのバックアップも早いため、ミスタックルが起こっても、途中で三人ほどバックアップが早く追いついてミスを誘うなど(この前までは福岡しか戻っていなかった)、ジャパンのディフェンスのシステムは完成の域に近付いている。
前半のフィジーの最初のトライは非常に有意義なトライの取られ方であり、JAPANの想定するウラへキックに対して、ああなってしまえば取られてしまうという経験があるだけでも重要。スチュワートホグは絶対に走ってきます。
4、スクラムに関して
直前になってスクラムのルールが変更になり、最初は混乱もあった。けが人が多いジャパンの1列陣には心配もあったが、問題はなかった。これも合格点と言える。
5、松島幸太郎のウィング起用
これは今回まんまと成功した。松島がアタックとディフェンスで様々な位置に顔を出すことで、ディフェンスのマトを絞らせないことや、そのことでFBよりもボールが回ってきて、トライに結びつけた。
しかし、一方、トゥポウのFBでの今日のプレイはミスキックや不要な反則などいただけない。修正が必要。
6、リーチの復帰
これも後半からと思ったら、ラブスカフニの怪我で、前半から登場。ノーサイドまで全く怪我を感じさせない動きで一安心。非常に心強い、
7、その他
モールでトライが取れなかった。(姫野のトライも押しきれなくサイドを機転を利かせて抜けたもの)。またモールディフェンスもうまく行ったり行かなかったりでまだ修正点はありそうです。
8、今回JAPANはラインアウトでの必殺のサインプレーなど惜しげも無く手の内を見せているが、逆に今のうちに色々見せてしまっておいたほうが、相手は迷うと思うので、ポジティブに捉えるべきでしょう。
9、アンストラクチャーやトランジションの争いでは、ジャパンはフィジー以上の機転の利かせ方をしておりとても素晴らしい。この点、堀江、松島がチームの中では突出していますが他のメンバーも相手のミスでのルーズボールへのアイデア、仕掛けも早い。
この結果で、かなりW杯本番でも期待できると思われます。スコットランドをきりきり舞いさせる姿を妄想してしまします。宮崎での練習の成果が表れています。