フォザリンゲイ フェアポートコンベンション
フォザリンゲイ はスコットランドの悲劇の女王、メアリースチワートが処刑された城です。
フォザリンゲイ はフェアポートコンベンションの曲になっています。
サンディーデニーが作詞作曲、物悲しい曲です。
2枚めに入っています
サンディー・デニーはよほどメアリー・スチワートに思い入れがあるらしく
フェアポートコンベンションを一時脱退後、自らのバンドを作りましたが、そのバンド名も「フォザリンゲイ」です。
スコットランドとイングランドの歴史の話をする場合、どうしてもメアリースチュアートの話をしないわけにはなりません。
メアリースチュワートの生涯
ご存知の方も多いかと思いますが、ざっとメアリースチワートの生涯をおさらいしたいと思います。エピソードがめちゃちゃ多いので全てではありませんが、かいつまんでもこれだけあります。
その1出生からフランス王妃まで
スコットランドの世継ぎとして誕生し、誕生6日で王位を継承 イングランド国王ヘンリー8世(6人の妻の)から武力で息子エドワードと結婚させられそうになる(手荒な求婚事件) 危機を逃れ、母の故郷、フランスへ預けられ、皇太子フランソワと婚約、華やかなフランス宮廷で育つ、15歳で結婚。結婚後まもなく、姑であるアンリ2世が、突然事故死。夫がフランス国王に、メアリは16歳でフランス王妃になる。 夫もすぐに病死し、18歳で未亡人になり、19歳の時、エジンバラに帰る
その2 帰国からスキャンダルまみれ
エジンバラに帰ってみるとそこは宗教改革の真っ只中、カソリックのメアリーは、宗教学者ジョンノックスと対立 ダーンリー卿と再婚し、子を身籠もるが、そりが合わなく、イタリア人の音楽家リッチオとねんごろに。 夫ダーンリーが不倫相手のリッチオをメアリーの目の前で殺害、身重なメアリーはショックで流産しそうになる。 世継ぎとなるを男子を出産(のちのジェームス6世イングランドではジェームス1世) ダーンリーとの仲は冷え切ったままで、今度は、ボスウェルとねんごろになる 夫ダーンリー卿が何者かに爆弾で殺される 当然ながらメアリーとボズウェルの仕業と追求される その疑惑騒動の中、疑惑のボズウェルと再婚する カソリック、プロテスタント双方から非難される 反乱軍が決起し、メアリーは囚われ、ついに廃位となる
その3 イングランド亡命から断頭台まで
囚われていたロッホリーブン城を脱走。 従姉妹のエリザベス1世を頼ってイングランドへ亡命。 イングランドで捉えられ、18年の幽閉生活(実は60名の従者の贅沢三昧) エリザベス1世でなく、メアリーこそ真のイングランド女王だと押す騒動が何度か起きる (バビントン事件など) メアリーも自ら加担した門で反逆罪で死刑判決 エリザベスは従姉妹の死刑執行を渋るが最後は仕方なくサイン フォザインゲイ城で死刑執行、フランスからの首切り専門業者を調達 この時真っ赤なドレスで完璧な化粧をして断頭台に登った
その4 その後の影響
この処刑にスペインが怒り、アルマダの海戦が勃発エリザベスはスペイン無敵艦隊を打ち破り、大英帝国の発展へ足固め エリザベスは結婚せず、子もなく生涯を終える。 メアリーとダーンリー卿の息子がジェームス1世としてイングランド王に 1603年、ここにスコットランドとイングランドの同君連合(国王が同じ)が成立する ジェームス1世 王権神授説を説く
同君連合は1707年まで104年間続く
メアリースチュアートとはなんだったのか
普通は「歴史に揉まれて、数奇な運命をだどる人」が多いと多いますが、
逆に、「奔放に生きて、数奇な歴史を作ってしまった人」
と言えると思います。
ドラマや映画、小説の紹介
多くのドラマや小説の題材になっている
ソープオペラ風のドラマになっています、ノストラダムスなども出てきます。
ジェームス6世、エリザベス1世
同君連合で両国の国王になったメアリーの息子ジェームスは、イングランドではジェームス1世ですが、スコットランドではジェームス6世です。
逆にスコットランドにはそれまでにエリザベスという女王はいなかったので、元英国女王エリザベス2世のことを、スコットランドではエリザベス1世と呼びます。
なお今のアン王女は元エリザベス2世(一世)の第一王女に当たります。スポーツにも関心が高く、乗馬の選手でオリンピックにも出場。その後、オリンピック委員会の総裁も務めました。ラグビーではイングランドの応援ではなく、スコットランドの応援をします。6ネイションではマレーフィールド に必ず行きます。父がエディンバラ公だからでしょうか
STEWART か STUARTか
スチュワートのつづにには2種類あって、古くからあるのがSTEWATです。STUARTは、フランス帰りのメアリー女王がフランス風にオシャレに直させたものだそうです。ですからジェームス1世以降のスチュワート王朝はSTUARTです。
スコットランドラグビーのスチワートホグは
STUART ですから王家のオシャレな方です
ミュージシャンでは
ロッドスチワートは STEWART
ポリスのスチワート・コープランドも STEWART
ストーンズなどのサポートのピアニスト イアン・スチワートもSTEWART
10CCのエリックスチワートも STEWART
いっぽう
元クリーデンスクリアウォーターリバイバルのベーシスト、スチュクックは
STUART です。
80年代に流行ったビックカントリーのリーダー、スチワートアダムソンも
STUARTです。
スコットランドのスチュワートホグを見るたびにメアリースチワートを思いましてしまいそうです。