23日 日欧でチャンピオン決定

まずは22日の深夜、日本時間の早朝、ロンドン、トゥイッケナムでハイネッケンカップ決勝が行われました。フランスTOP14同士の戦いになった決勝戦ですが、トゥールズが最多5回目の優勝になりました。11年ぶりです。

なにはともあれ決勝戦が行われ、それも観客を入れて行われたことに喜びを感じます。

ラロッシェルはチーム結成以来初の決勝進出でしたが、前半に危険なタックルで退場者を出してしまいます。その後、十四人でもちこたえ5点差まで迫りまたが、追いつくことなく残念な結果になりました。この日は3回もポールに当ててしまうイハイアウエストのキックの不運もありました。しかし、ハイネッケンカップを通じて、田舎の港町、ラロッシェルの名前も全世界に知らしめることにもなったと思います。ラロッシェルはカッコよくはないけれども、個性的で魅力的なメンバーが揃い、チームとしての結束力も素晴らしく、熱いサポーターも素晴らしく、色々と好感が持てます。なんと言っても今季からヘッドコーチになったオガーラの貢献によるところが大きいと思います。

1人多いトゥールーズ の方は、もう少しなんとかすれば、点差もひらき楽に勝てかかもしれないのに、いらん反則などで空回りし流れを作れません。冷戦なヌタマックのキックもいいし、タックルにアタックに、フィールディングにいつも顔を出すデュポンは見ていて楽しいのですが、なんというかそれらも見慣れてもはや当たり前に見えてしまって意外性を感じません。これが強いということなのかとも思います。

ラロッシェルにとってラッキーなのは、フランス国内選手権でまだこの2チームの対戦が残っていることです。この時は退場者を出さずにクリーンなラグビーを期待したいと思います。どうしてもラロッシェルに肩入れしていまう私です。

 

その11時間半後に行われた、日本の決勝戦も観客を入れてのゲームが実現できました。

しょっぱなからインターセプトという派手な展開で始まります。千両役者の福岡のトライもあり、パナソニックが一方的に20−0とリードします。ボーデンバレットのパスやキックの精度がそれほどでもないように感じてしまうほど、パナソニックのディフェンスは乱れません。
しかしながら、徐々にサントリーもいつもの力を出し始め、前半最後から後半序盤で点差をじりじりと詰め、流れはサントリーに大きく傾き始めます。こういう時にはロビーディーンズのいつもの選手交代の手を下します。フォワード一気に5人です。その後も小山、山沢投入という盤石の手で追いすがるサントリーを辛くも振り切りました。

パナソニックも5年ぶりの全国制覇となりました。福岡堅樹選手もこれが最後のプロの舞台でした。見納めです。私が初めて福岡君を見たのは、筑波大1年生の時の江戸川の日体大戦でした。私は福岡に福岡というスピードスターがいることを聞き、一郎後筑波に入っ他のを知り、江戸川陸上競技場まで駆けつけたのでした。この時、確か一人で6トライを取ったのを記憶しています。それからはわずか9年足らずですが、見るたびにプレーの幅が広がって行ったのも見届けられました。このまま続ければまだまだ成長していくはずだったと思います。

この2つの決勝戦を見る限り、ラグビーの完成度の高さはトップリーグに分があるように思えます。国際的スター選手の数にしてもトップリーグの方が多いし、選手層の厚さにしてもそうです。ヘッドコーチの采配も的確です。さらにキックの精度や規律の問題についても同様です。最後のゲームに全てを出し切り、ラグビー 自体を楽しんでいる様子も最高です。

一方、トゥイッケナムのゲームの優っていたところもあります。それは、多彩なカメラアングル、フランス語を交えての的確なレフリング、TMOの使い方、そして思い思いの奇抜な格好で、ゲームを楽しむ観客の姿です。(最後の項目は緊急事態宣言や、ワクチンのハンデもありそうですが…。)
ラグビーそのものではトップリーグに軍配はあがったと思いますが、周辺まで含めると、まだまだラグビー文化そのものは向上させるところあるように思えました。

来年度以降に日本は新リーグに移行します。その時は海外のクラブとのトップ同士の対戦が組まれるとの構想があります。パナソニックとトゥールーズ が対戦するとうことを妄想するとワクワクが止まりません。

その前に日本代表がどうなるかがあります。いよいよ24日には合宿参加者が発表されます。

 

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